つわりのガイドブック: ママたちの体験談から見る妊娠の第一歩|学習プリント.com

つわりのガイドブック: ママたちの体験談から見る妊娠の第一歩

つわりのガイドブック: ママたちの体験談から見る妊娠の第一歩
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妊娠すると、約50-80%の方はつわりを経験すると言われています。
つわりをほとんど感じないという方もいれば、入院をしなければならないほど重症になる方もいたりして、そのつわりの程度はさまざまです。

つわりの症状については、吐き気を感じる、においに敏感になる、食べ物の好みが変わる、眠気が生じるなど、一人一人その症状が違うのが特徴です。
また、つわりは複数の症状が同時に起こることもあり、妊婦さんにとってつわりは決して楽なものではないでしょう。

ここでは、10人のママさん達が書いた「つわり体験談」の記事をまとめて紹介していますが、今回、この記事を書いてくれたママさん達のなかに「つわりは全くなかった」と話しているママさんは一人もいませんでした。

つわりの症状や重症度、期間などは人それぞれで、つわりが起こると「なんとかこの気分の悪さを軽減したい」と考える方は多いでしょう。

ここでは、つわりに悩む方々の参考になるよう、つらいつわりの期間をどうやって対処すればいいのか、10人のママさん達が経験したつわりの体験談を記事で紹介していますので、これらの記事を読んで、皆さんのつわりの悩みを少しで軽減するためのヒントにしていただければと思います。

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先輩ママ達のつわり体験談

まずは、記事を書いてくれたママさん達がどんなつわりを経験したのか見てみましょう。

1. さっちゃんママさんのつわり体験談 (吐きづわり、においづわり、食べづわり)

さっちゃんママさんは二人のお子さんのママさんですが、一人目と二人目のお子さんのときで、つわりの症状が全く違ったそうです。

一人目のお子さんのときは、妊娠4週目ごろから安定期前までつわりが続き、吐き気がして食欲不振になったり、においに敏感になったりしました。

二人目のお子さんのときは、安定期が終わる頃まで何かしら口にしていないと気持ち悪くなる「食べづわり」が起こりました。
このときは、一人目のお子さんのときと比べてつわりの症状が重かったり、日によって食べられるものや飲めるものが違ったりすることが悩みの原因だったそうです。

そんな、さっちゃんママさんの各つわりの対処法や、飲んでいた飲み物は下記のとおりでした。

吐きづわり

<食べ物>

胃に負担をかけないような消化の良いものを食べるようにした。
また、嘔吐で脱水症状を起こす恐れがあるので、水分を多く含む食べ物を食べるようにした。

  • 水分を多く含んでいて消化のよいもの(豆腐、卵豆腐、茶わん蒸し、おかゆ)
  • 小さくてのどを通りやすいもの(プチトマト、納豆、オクラのポン酢和え)
  • 酸っぱいもの(酢の物、梅干し、塩むすび、巻きずし、白身魚の甘酢あんかけ、新ショウガの甘酢漬け、柑橘系の果物やグミ、アメ、ゼリー)
  • 冷たいもの(冷やし茶漬け、そうめん、シャーベット系アイス)

においづわり

<苦手になったにおい>

  • ご飯の炊けるにおいや揚げ物のにおい
  • 香水、柔軟剤、タバコなど

これらのにおいを避けるため、食事の際はにおいの立つ温かい料理は冷ましてから食べるか、ミントの香りを嗅いでから食べるようにした。
また、香水などのにおいを避けるため、人が多く集まる場所に行かないようにした。

食べづわり

<食べ物>

常に何かを口にしていないと気分が悪くなってしまうが、体重の増加も気になるため、下記のものを食べるようにした。

  • 作り置きしておいたミニおにぎり
  • 小魚のお菓子
  • アメ
  • ドライフルーツ
  • 低カロリーなこんにゃくゼリーや寒天ゼリー

<飲み物>

  • レモン水 (不快感が軽減され、疲労回復にも効果がある)
  • 柚子茶 (ノンカフェインでビタミンや食物繊維が豊富)
  • ニンジンやトマトなどの野菜ジュース、オレンジジュース、スポーツドリンク(糖分や塩分が多く入っているため摂りすぎに注意が必要)

2. しーちゃんママさんのつわり体験談 (眠りつわり、食べづわり)

しーちゃんママさんは、今回紹介するママさんの中で最もつわりの症状が軽かったママさんです。

しーちゃんママさんは、妊娠12週目で初めて「眠りつわり」の症状が出て、とにかく眠たく、寝る気はないのにいつの間にか寝てしまっているという症状が10日ほど続いたそうです。

また、食べ物にも困らず妊娠中なんでも食べることができましたが「食べづわり」が起きてからは、妊娠前に苦手だったトマトが急に喉から手が出るほど食べたくなり、妊娠前と後で食べ物の好みが変わったエピソードを記事の中で紹介してくれています。

3. わちママさんのつわり体験談 (においづわり、食べづわり)

わちママさんは「においづわり」と「食べづわり」の二つを経験しましたが、なかでも「においづわり」が一番大変で、においにはとても敏感になったそうです。

においづわり

<苦手になったにおい>

  • お米の炊けるにおい
  • シャボン系の香りのトイレの芳香剤 (レモンやシトラスなどにおいに変更)
  • 他人のにおい (外出を避けて、家で寝ていた)

これらの症状は妊娠6週目から始まり、妊娠16週目ぐらいまで続いたそうです。

食べづわり

わちママさんの場合、食べづわりの際は「食べられなくなったもの」より「無性に食べたくなったもの」の方が多かったそうです。
わちママさんがつわり中に食べやすかった食べ物や飲み物は下記のとおりです。

<食べ物>

  • アイス (ガリガリ君やアイスボックスなどのシャーベット系のアイス)
  • マックのポテト (塩分も高く、妊娠高血圧症につながる恐れがあるため注意が必要)
  • そうめん、ざるうどん (白米の変わりにのど越しのよい麺類を食べ、そうめんには梅干しなども追加)
  • 柑橘系の果物やゼリー (ゼリーには多くの果糖が含まれているため、食べ過ぎには注意が必要)
  • 酢の物 (きゅうり、わかめ、春雨、もずくなど)

<飲み物>

  • 炭酸水 (つわり中に最も飲んでいたもので、炭酸メーカーを購入していつでも飲めるようにした)
  • スポーツドリンク (味が濃いと感じるときは、水で薄めて飲むといい)
  • 100%ジュース (オレンジやリンゴなど)
  • 炭酸ジュース (コーラにはカフェインが含まれるため、飲みすぎに注意が必要)
  • お酢ドリンク (原液を購入し、水や炭酸水で割って飲む)

4. ちえママさんのつわり体験談 (においづわり、食べづわり)

ちえママさんは二人のお子さんのママさんですが、一人目のお子さんのときは、あまりつわりはなかったものの、二人目のお子さんのときは、妊娠6週から16週頃まで一般的につわりの症状としてあげられるほとんどの症状を経験したそうです。

においづわり

ワーキングママのちえママさんは、においづわりが起きたときは、魚のにおいに敏感になって魚が食べられなくなったり、通勤電車の人が密集する限られた空間にいることが大変になったりしたため、週2日はテレワークでの勤務に変更をしてもらいました。

食べづわり

常に何かを口にしていないと気分が悪くなっていたちえママさんは、勤務中も飲み物やお菓子を口にして過ごしました。
つわりのときは、特定のものというよりは、そのときに食べたいものを食べていたちえママさんですが、酸味のある食べものは口にする量が増えたとのことです。

<食べ物>

  • フルーツ
  • グミ
  • あめ
  • 干し梅
  • するめ

<飲み物>

  • 炭酸水
  • ルイボスティー
  • ノンカフェインハーブティー
  • 冷たいお酢ドリンク
  • ハーブティー
  • 黒豆茶
  • カフェインレスコーヒー

5. うさママさんのつわり体験談 (食べづわり)

うさママさんは、妊娠5週目くらいからつわりの兆候があらわれ、妊娠7週目〜10週目には、ほとんどの食べ物を受け付けられない程に悪化、そしてつわりが落ち着いてきたのが妊娠20週を過ぎた頃だったそうです。

食べづわり

<食べ物>

  • いちご
  • トマト

うさママさんはつわり中はかなりの偏食になり、最も症状がひどかったときは、イチゴしか食べられませんでした。
しかも、すっぱすぎるものや、甘すぎるものはダメで、絶妙な味のバランスの一つの品種のものしか食べられない状態になりました。
そして、イチゴブームが過ぎると、今度はトマトブームが到来。
毎日トマトばかり食べて過ごす日々を送ったとのことです。

<飲み物>

  • ショウガドリンク (つわりの吐き気を軽減する効果があるビタミンB6が含まれている。飲みにくい場合は、ハチミツを加えるとよい)
  • お酢ドリンク (口の中をすっきりさせる効果がある)
  • 炭酸水 (無糖の炭酸水に、レモンの果汁を入れると飲みやすい)
  • 経口補水液 (スポーツドリンクに比べ電解質濃度が高く、糖濃度が低く作られており、より人間の体内の水分に近い成分になっている)

6. みおママさんのつわり体験談 (吐きづわり、食べづわり、眠りつわり)

みおママさんは三人のお子さんを持つママさんです。
みおママさんの場合、三人のお子さんともに頭痛が妊娠とつわりのはじまりのサインだったそうです。

三人お子さんのうち、一番頭痛が酷かったのが一人目のお子さんのときでした。
つわりのなかで最も症状が酷かったのが「眠りつわり」で、1日の大半を寝て過ごしていました。

二人目のお子さんのときは、妊娠発覚直後にマイコプラズマ肺炎になり、2週間ほど入院。
入院した病棟が産婦人科ではなかったこともあり、病院食は普通食で、食べては吐いてを繰り返す日々を過ごし、退院後は「食べづわり」になりました。

三人目のお子さんのときは、上のお子さんの世話で忙しかったおかげか、つわりはほとんどありませんでした。

食べづわり

空腹になるとつわりの症状がひどくなったみおママさんは、つわりのピークのときには大好きなアボカドを一日に5個も食べるような日々を過ごしていました。

みおママさんが「食べづわり」になったときに、食べたり飲んだりしていたものは下記のとおりです。

<食べ物>

  • アボカド (妊婦に必要な葉酸や食物繊維がたっぷり入っている)
  • 酸っぱくした冷やし中華 (冷やし中華にレモンや酢を、多めに入れる。具はなしか、きゅうりのみ)
  • せんべい (炊き立てご飯のにおいがダメでも、せんべいならほのかなしょうゆなどの香りなので食べやすい)
  • ケーキ (カロリーが気になるが、食べられるものを食べることを優先。ただし食べ過ぎには注意)

<飲み物>

  • 水 (脱水症状の軽減、便秘対策、膀胱炎と頭痛の予防に効果)
  • ラズベリーリーフティー (カフェインレス)
  • タンポポコーヒー (カフェインレス)

7. あやママさんのつわり体験談 (吐きづわり、においづわり、食べづわり、眠りつわり)

あやママさんは、四人のお子さんのママさんです。
あやママさんは、四人のお子さんの妊娠期間中に、さまざまなつわりの症状を経験しました。

つわりの期間と症状

  • 一人目

期間: 妊娠初期~出産直前
症状: 吐きづわり、においづわり、眠りつわり

  • 二人目

期間: 妊娠初期~安定期、妊娠後期
症状: 一人目に比べて比較的つわりは楽だったが、胃の圧迫で「後期つわり」を経験

  • 三人目

期間: 妊娠初期
症状: 夏バテしやすい体質だったため、夏場と妊娠初期が重なりつらい経験をした

  • 四人目

期間: 妊娠初期~出産直前
症状: 吐きづわり

あやママさんは、四人のお子さんの中でも四人目のお子さんのつわりが最もひどく、食事や飲み物は何も受け付けられなくなり、口に入れた瞬間から吐き出し、座っても横になっても、頭はクラクラして、担当医からも「このままじゃ入院だよ」と言われため、いじでも食事を取ろうと決心したそうです。

そんなつらいつわりを経験したあやママさんが、つわりを乗り越えるために口にした食べ物や飲み物は下記のとおりです。

<食べ物>

  • チキンナゲット (冷凍食品や冷蔵食品ならレンジやオーブンでチンして食べられる手軽さがあり、少し酸味がほしければケチャップ、辛みがほしければマスタードで味を変更して楽しめる)
  • 駄菓子 (「よっちゃんいか」や「都昆布」「かば焼きさん」など、少量で低価格のもの)
  • クリームパスタ (「ほうれん草のクリームパスタ」なら、鉄分も補給しつつ空腹感も満たされる)

<飲み物>

  • ザクロ酢 (冬場はお湯割り、夏場は水か炭酸水で割って飲む。飲み過ぎは虫歯になる恐れがあるため、飲んだ後は歯磨きや口をゆすぐようにしたほうがよい)
  • スポーツドリンク (糖分や塩分が多く入っているため飲みすぎに注意が必要)
  • ほうじ茶 (ごくわずかにカフェインも含まれているため、飲み過ぎに注意が必要)

あやママさんの記事では「食べられるものを食べて、そのあとつわりが落ち着いたら栄養バランスが整ったものを食べればいいのです!」という、力強いメッセージも書かれています。

8. さくちゃんママさんのつわり体験談 (吐きづわり、食べづわり)

さくちゃんママさんは、二人のお子さんのママさんです。

二人のお子さんとも、つわりは妊娠5週目ぐらいから始まりましたが、つわりが終わったのが一人目のお子さんのときが妊娠14週くらい、二人目のお子さんのときが妊娠19週くらいのときでした。
二人目のお子さんのときは特につわりがひどく「妊娠6ヶ月になったときにやっと好きな物が食べられるようになったのを全身で感じた」と記事の中で話してくれています。

そんな、さくちゃんママさんがつわり中に好んで食べていたものは「おいなりさん」。
妊娠前は特に好きでもなかった稲荷ずしでしたが、つわり中はその稲荷ずしに助けられました。

そして、つわり中に飲んでいたものは、一人目のお子さんのときはレモン系の炭酸、二人目のお子さんのときは炭酸は好まず、アセロラが飲みやすくて常に冷蔵庫に入れてあったそうです。

9. あいママさんのつわり体験談 (吐きづわり、においづわり、食べづわり、眠りつわり)

あいママさんは、二人のお子さんのママさんです。

一人目のお子さんのときと二人目のお子さんのときでは、つわりの症状に違いがあったそうです。

つわりの期間と症状

  • 一人目

期間: 妊娠6週~13週
症状: 常に車酔いしているような「吐きづわり」があり、順にご飯、麺類、パンなどの炭水化物が食べられなくなり、ピークの妊娠8〜10週頃には食べると吐く状態になった。

  • 二人目

期間: 妊娠発覚前~16週
症状: 身体のだるさや気持ち悪さ、眠気が強く、空腹状態だとさらに気持ちが悪くなってしまう。
料理をするときのにおいや、食べ物を見ると気持ち悪くなることが多くなり、ご飯を炊いているにおいも無理だったので、炊飯中は外出したり、夜の寝ているときに炊飯したりするようにしていた。

10. ひかママさんのつわり体験談 (吐きづわり、においづわり、食べづわり、よだれづわり)

ひかママさんは二人のお子さんのママさんですが、さまざまなつわりの症状を経験しました。

経験したつわりの症状

  • 就寝時やテレビの音でも吐き気がする「吐きづわり」
  • 空腹になると気分が悪くなる「食べづわり」
  • パパや一人目のお子さんのにおいで気分が悪くなる「においづわり」
  • とめどなくよだれが出てくる「よだれづわり」

そんな、ひかママさんがつわりを軽減させていた食べ物の食べ方や飲み物の飲み方は下記のとおりです。

<食べ物の食べ方>

  • 一口サイズのおにぎりやパン、トマトなどを小分けにしてタッパーなどに入れて常備しておく
  • そうめんやうどんを氷などで冷やして食べる
  • これ!という食べ物を見つける (ひかママさんの場合はマックのフライドポテト)
  • バナナ、トマト、豚肉、大豆製品、玄米、あさりなどの吐き気を軽減する働きがあるビタミンB6が含まれているものを食べる

<飲み物の飲み方>

  • レモン味の炭酸水やジンジャーエール
  • スポーツドリンク (糖分や塩分が多く入っているため飲みすぎに注意が必要)
  • 麦茶 (ナトリウムを排出する役割があるのでむくみやすい妊婦さんにおすすめ)
  • 食べ物が食べられない時は冷製スープ (冷やしたカップスープ)

以上が、10人のママさん達が経験したつわりの内容です。
皆さん、さまざまなつわりを経験し、それぞれ自分に合った食べ物や飲み物を見つけて対処している様子がよく分かりますね。

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つわりとは

妊婦さんの約50-80%が経験する「つわり」ですが、そもそもつわりとは何なのかを確認しておきましょう。

つわりとは

つわりは妊娠が原因で、吐き気、嘔吐、食欲不振などが起こる消化器系の異常のことで、つわりは妊娠による生理現象であるとされています。

つわりの原因

つわりの原因はまだはっきりと解明はされていませんが、下記のことが原因でつわりが起こると考えられています。

妊娠によるホルモンバランスの変化

妊娠するとプロゲステロン(黄体ホルモン)などの女性ホルモンが増加します。
このホルモンの増加は体内にガスを溜まりやすくさせ、これが第4脳室底(脳幹と小脳に挟まれた空間)にある嘔吐中枢を刺激するために、吐き気や嘔吐を引き起こすことが原因ではないかとされています。

ビタミン不足

ビタミンが不足すると、代謝障害、血糖値の変化、精神的な気持ちの変化(ストレス)などが起こりやすくなり、自律神経が乱れることでつわりが起こるのではないかとされています。

つわりの症状

つわりには、下記のような症状があります。

  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 食欲不振
  • 食べ物の好みの変化
  • におい対して敏感になる
  • 口の渇き、脱水
  • 唾液の増加
  • 倦怠感
  • 便秘
  • 眠気
  • 頭痛
  • 皮膚の乾燥

つわりがあったとしても、基本的に胎児への影響はほとんどないとされています。

ただし、「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と呼ばれる、つわりの症状が悪化して重篤な症状になった場合は、食べ物や飲み物が口にできずに体重が減少したり、脱水症状になってトイレの回数が極端に減ったりします。
それにより、母体の腎臓や肝臓へダメージを与え、合併症を引き起こす恐れもあります。
また、めまいや早産の恐れも出てくるため、つわりの症状がひどいと感じた際には、早めに病院を受診するようにし、血液検査や尿検査を受け、治療が必要な場合は点滴で水分、電解質、ビタミンB1、B6などの補給を行って症状の改善を図るようにしましょう。

つわりの期間

一般的につわりは、妊娠5週目頃から妊娠12-16週目頃まで続くとされています。
ただし、つわりが続く期間には個人差があり、一度つわりの症状が治まった人でも、妊娠後期になると胎児の成長に伴い子宮が胃腸を圧迫して、消化機能に影響を与えることで「後期つわり」の症状が起こったり、また、妊娠期間中ずっとつわりが続いたりする人もいます。

また、つわりは英語でも「Morning sickness」と呼ばれるぐらい、朝に症状がひどくなる方が多くいます。
ただし、実際にはこれも人それぞれで、昼間や夕方、夜につわりのピークがある方もいます。

つわりの種類

つわりの症状はさまざまですが、それらを分類して、つわりには下記のような種類があるとされています。

種類症状対処法
吐きづわり何かを食べたり飲んだり、不快なにおいをかぐことで吐き気や嘔吐の症状があらわれる自分に合った食べ物や飲み物を見つけ、気分が悪いときは、栄養バランスよりも自分の体調を優先して、食べられる物を食べられる量だけ食べるようにする
においづわり今まで平気だったにおいに敏感になり、食べ物や日常生活のにおいなどで不快になる症状食べ物: 温かいものは冷めてから食べると食べやすい
生活によるもの: においの原因になる場所を避けたり、製品であれば無香料のものに変更したりして使用する
食べづわり空腹になると気分が悪くなる症状一度にたくさん食べずに、空腹になる時間がなくなるようこまめに分けて食事をする
眠りつわり倦怠感や強烈な眠気によって、つねに眠いと感じる症状眠いときは我慢せずに寝るようにし、起きている間は、日光を浴びたり、ガムを噛んだり、ストレッチをして体を動かしたりする
よだれづわり消化器系の不調により唾液の分泌量が増え、唾液を無意識に飲み込むことができなくなり、口の中に唾液がたまり、唾液がダラダラと口の外に出る症状溜まったよだれは意識して外に出し、こまめにうがいをするなどして口の中の不快感を軽減するようにする

つわりの種類はさまざまですが、においや空腹、食べ物、飲み物などが原因で吐き気に繋がることが多く、吐きづわりはその他のつわりと併発して起こりやすい症状です。

つわり中の食べ物・飲み物

つわりの症状があると、食べたり飲んだりがつらくなる方が多くいます。
一般的に、つわりの期間中でも口にしやすかったり、つわりが軽減されたりすると言われている食べ物、飲み物を紹介していきます。

食べ物・飲み物効果
酸っぱいもの・梅干し
・酢の物
・梅ジュース
・ビネガードリンク
酸っぱいものは、つわり中の気分をすっきりさせてくれる。梅干しに含まれるクエン酸は疲労回復にも効果がある
柑橘系の果物・みかん
・グレープフルーツ
・レモン
・レモン水
酸味と甘味があり、つわり中でも食べやすい。果物は水分を含むため、つわり中の脱水を防ぐ効果も期待できる
冷たいもの・アイス
・シャーベット
・ゼリー
・ヨーグルト
つわり中は、温かいものより冷たいものの方が食べやすいと感じる人が多い。ただし、冷たいものは体を冷やす恐れがあるため、食べ過ぎに注意する
生姜・生姜を使った料理
・生姜スープ
・生姜ジュース
生姜の辛み成分が、つわりの吐き気や嘔吐などの症状を軽くさせることが研究で認められている
小さなお菓子・飴
・ガム
・グミ
空腹による吐き気を軽減させ、唾液の過剰な分泌を防いだり、眠気を防止する対策にもなる
ビタミンB6を含む食べ物・マグロ
・バナナ
・鶏肉 など
ビタミンB6はつわりの症状を軽減させる効果がある。食べ物からの摂取が難しいときは、サプリメントからの摂取も可能
炭酸水・炭酸水つわり中に水が飲めなくなった人でも炭酸水なら飲める場合がある。飲みにくい場合はレモンなどの果汁をいれるとよい
水分補給のための飲み物・スポーツドリンク
・経口補水液
・ルイボスティー
・たんぽぽ茶
つわりの間に食べ物が食べれない場合でも、脱水症状を避けるために水分補給は重要。
吐き気が多い場合は、電解質をスポーツドリンクなどで補うとよい。ただし、糖分が含まれるため、摂取の量に注意

上記で記した食べ物、飲み物は一例です。
実際には、ご自身の体質などによって口にしやすい食べ物や飲み物が変わってきます。
いろいろな物を試してみて、自分に何が合っているかを見つけることで、つわりの症状が軽減できるようになるでしょう。

つわり中の生活習慣

つわり中は下記のことに注意しながら生活をするようにしましょう。

生活習慣内容
適度な運動体調がよいときは、適度な運動をすることで気分転換になる
ストレスを溜めないつわりがあること自体がストレスになったりするが、友人と会って話をしたり、湯船にゆっくり浸かるなどして、自律神経を整えるようにする
食事はこまめに1日3回の食事にこだわらず、少ない量で回数を分けて食事をすることで空腹時間を減らし、つわりの軽減に繋げる
水分補給はしっかりと脱水症状はつわりの悪化に繋がる。意識的に水分を補給することで、つわりの軽減が見込まれる
歯磨き妊娠中は女性ホルモンの増加で虫歯になりやすくなる。歯ブラシが口の内部に触れると嘔吐反射が出る場合は、小さな歯ブラシに変えたり、歯磨き粉が苦手な場合は水磨きを試す。歯ブラシを口に入れるのが難しい場合は、マウスウォッシュなどでうがいをするとよい

まとめ

今回は、10人のママさん達が書いてくれた「つわり体験記事」をもとに、つわりについてのさまざま症状や、つわりを軽減させる食べ物、飲み物などを紹介しました。

つわりの程度はそれぞれ大小ありますが、今回紹介した10人のママさん達はいずれも何かしらのつわりを経験していました。
そして、その中で多くのママさん達で共通していた対処法が、

  • 酸っぱい食べ物、飲み物を口にする
  • 温かいものは冷ましたりして、温度の低いもの、冷たいものを口にする
  • 水分を積極的に摂取する

などでした。

つわりの期間はとにかく何かを口にするのが大変だったり、気分が優れないなどの症状があらわれることでしょう。
どうすればこの症状が軽減されるのか悩むときは、もう一度ここにある10人のママさんたちの記事を読み返して、皆さんが実践してきた対処法を確認してみてください。

「水」が飲めない人はレモンなどを入れて味を変えてみる、味がついているとダメな人は炭酸水にしてみるなど、いろいろな方法を試すことで、ご自身にあうものが何か見つかることでしょう。

また、一度見つかっても、つわりの症状の変化によって口にできるものが変わってくることがあります。
その場合は、その都度どの食べ物や飲み物がいいのかを再度探っていく必要があります。

なかなかご自身に合う物が見つからず、食欲不振が続くようであれば、つわりの症状が悪化する前に産婦人科を受診するとよいでしょう。
点滴などで必要な水分や栄養素を補給してもらうことで、症状が改善したりします。
また、つわりの症状ごとにつわりを改善する漢方薬(小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)、人参湯(にんじんとう)、五苓散(ごれいさん)、六君子湯(りっくんしとう)など)もあるので、医師に相談してみるのも一つの方法です。

つわりが悪化して「妊娠悪阻」になった場合、最悪は妊娠を中断せざるを得なくなることもあります。
早めに対処することで、ご自身の体調も改善し、赤ちゃんの健康が守られるようになるため、つらいときは産婦人科の医師やスタッフなどに相談をするように心がけましょう。

つわりは体調も優れず、つらい日々を過ごして、こんなことがいつまで続くのだろうと不安になるかもしれませんが「つわりは赤ちゃんが元気に成長している証拠」とも言われたりします。

ご自身に合った対処法を見つけ、無事につわりを乗り越えて、愛おしいわが子に会える日を楽しみに待ちましょう。

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