小学生が作文を上手に書くためのコツやポイントを紹介!書き方やおすすめ練習方法
夏休みの宿題で出される読書感想文や、遠足、運動会ときの感想、学校の国語の授業など、小学生はさまざまな場面で作文を書く機会があります。
文章を書くという作業は、子どもだけでなく大人でも苦手という人は少なくないでしょう。
自分でも苦手な作文を子どもに書かせたり、指導したりするのは、自分が文章を書く以上に大変です。
しかし、作文は書き方やポイントを抑えることにより、上手に書けるようになります。
また、日々の練習で文章力がアップして、作文が得意になるチャンスも広がります。
小学生が作文を上手に書くため、コツやポイントを具体的にご紹介していきましょう。
目次
小学生が作文を上手な書き方のコツやポイントを紹介
作文を書く前の準備
作文の書き方のコツやポイントを抑える前に、まずは文章を書くまでの準備を整えていきましょう。
特にまだ文章を書くことに不慣れな子どもは、いきなり原稿用紙に向かっても、何も書けないというパターンに陥りがちです。
原稿用紙に向き合う前に、作文を書くための準備があります。
準備を整えることで、すんなりと作文を書くことができますよ。
これは、作文を書く上でのポイントの1つとなります。
詳しく見ていきましょう。
メモに書き出す
まず、作文にしたいことを決めたら、テーマについて自分なりの簡単なメモを作っていきます。
順番など関係なく、頭に浮かんだことや、興味をもったことなどを一つずつメモに書き出していきましょう。
この時、付箋を利用すると便利です。
頭に浮かんだことをどんどん付箋に書いて、ボードなどに貼っていきましょう。
いくつかメモがたまってきたら、こんなことが書きたいというものが見えてきますよ。
構成を考える
書いたメモを整理しながら、作文の構成を考えてみましょう。
この場合、構成は順番ではなく、書きたい項目ごとにメモを集めていくイメージです。
同じような内容のメモが出てきたら、一番書きたいメモ以外は捨てていくのもポイントです。
メモを項目ごとにまとめることで、作文全体を俯瞰してみることができます。
項目ごとにまとまったら、この段階で優先順位をつけてください。
まずは、どの内容を一番最初に書くと良いか、作文の構成を考えます。
一番最初に持ってくる内容は「自分が一番書きたいと思うもの」にすると、書き出しがスムーズです。
最近は、ニュース記事などのほとんどが結論から先に述べていますが、作文も同じです。
自分が一番伝えたいことを冒頭に持ってくることで、相手にわかりやすく伝えることができます。
次に、なぜこれを伝えたいと思ったのかその理由や、その内容の説明といった順に、どこに何を書くか考えながら付箋を並べると、上手に構成を組み立てることができます。
こうした優先順位をつけることは、作文全体の流れを決めることに繋がります。
作文の内容にもよりますが、構成に迷う場合は、状況を時系列に並べて整理してから考えてみても良いでしょう。
準備を終えたら執筆を開始していこう
準備が整ったら、いよいよ原稿用紙に向かって作文を書いていきましょう。
しかし、準備をしっかりしても、原稿用紙に文字を書く過程でうまくいかないことも少なくありません。
ここでもポイントを押さえていきましょう。
各項目の文字数の目安を考える
構成を考えたときに決めた内容に対して、どのくらいのボリュームの文章にするか、あらかじめ目安を決めておくと、全体的にまとまりが出ます。
全部で400字詰め原稿用紙1枚分であれば「起承転結」の4つぐらいに構成を分けて、それぞれを100文字ずつと目安を決めるといいでしょう。
小学2年生ぐらいまでのお子さんであれば「はじめ・なか・おわり」の3つぐらいの構成に分けると書きやすいかもしれませんね。
文字数が多少オーバーしても足りなくても、ざっと書いてみて、後から修正するという形で整えていけば大丈夫です。
いきなり原稿用紙に書かない
構成ができていても、いきなり本番用の原稿用紙は使わないようにしましょう。
後で必ず修正が入るので、原稿用紙に書いてしまうと、修正作業が大変になります。
文字数がわからなくなるのが心配な人は、原稿用紙を数枚コピーを取り、最初はコピーに文章を書くようにしてください。
修正は下書きの上に赤いペンなどで分かりやすいようにしましょう。
最後に本番用の原稿用紙に修正したものを書くようにしてください。
一見、手間に感じますが、本番用の原稿用紙を何度も何度も消す作業よりも、こちらのほうが作業が少し楽になるんですよ。
一番伝えたい項目から書いていく
構成を決めた順番に作文を書いていきましょう。
一番伝えたいことから書いていくことで、リズムに乗り、最後まで作文を書ききることができます。
一文の長さに注意
書いていくうちに、あれも書きたいこれも書きたいと次々に言葉が浮かんで、どんどん文章が長くなることがあるでしょう。
また、言葉が後から次々に足される傾向もありますね。
しかし、一文があまりに長いと読みづらい文章になり、全体的にまとまりがない文章になってしまうので注意が必要です。
一文にあまり言葉を詰め込みすぎないよう、長くても1~2行分までに短くおさまるよう注意をしましょう。
表現は具体的に
特に読書感想文などは、読んだ時の気持ちばかりを前面に出してしまいがちです。
「〇〇のように思いました。」「〇〇だと思います。」「楽しかったです。」「面白かったです。」
そんな文章ばかりだと、伝えたいことが読み手には伝わりません。
名詞や数字、状況が分かるような描写や例など、具体的な表現を加えると相手に伝わりやすい文章になります。
また同じ文末ばかりになっていないか確認してください。
文末が「ます。」ばかりだと、単調な文章になってしまいます。
文章はリズムが大切です。表現と合わせて注意してくださいね。
書き終わったら声に出して読んでみよう
ひととおり書き終わったら、一度声に出して作文を読んでみましょう。
書く作業だけでは気づかなかった不自然な文章などに気づくことができます。
音読が苦手な子どもの場合は、家族が代わりに読んでみてください。
今は文章の音声読み上げ機能の付いたアプリなどもあるので、上手に使えるといいですね。
提出前に見直しを
音読して修正した作文はそのまま出す前に今一度見直す癖をつけましょう。
できれば書いた翌日など、少し時間を置いて見直すことをおすすめします。
- 句読点やかぎかっこの位置、段落の始めは一マス下げて文を書いているかなど、原稿用紙はルールに沿って正しい使い方かどうか
- 主語、述語は正しく使っているか
- 誤字や脱字はないか
- 題名と書いた内容はあっているか
時間を置いて冷静になると、こういった箇所の間違いが見えてくるものです。
せっかくなら完成度の高い作品にしたいですよね。
時間をかけたぶんだけ、しっかりとした作文になります。
できれば、友達などほかの人に書いた文章を読んで聞いてもらい、文章が分かりやすく書けているかを確認してもらうといいですよ。
小学生が作文を上手に書くための練習方法
急に作文を書こうと言っても、自分の思いを文章にする作業は難しいものです。
しかし日ごろからの練習で、作文力を伸ばすことができます。
何事も積み重ねが大事です。
無理なくできる練習内容も重要ですね。
それでは、具体的な練習方法をご紹介します。
多くの本を読む
文章力を付けるには、できるだけ多くの本を読み、文章に慣れ親しむことが大切です。
さまざまなジャンルの本を読むことで、表現の幅も広がりますし、多くの言葉を知ることにもつながります。
長文を読むのが難しい子どもには、文章の数が少ない絵本もおすすめです。
詩や短歌など短い文章でも、表現力は十分身に着けることができます。
いろいろな表現に触れて、文章の楽しさを感じられるようにしてください。
文章を書き写す
文章を読むことと合わせて、気に入った文章をノートなどに書き写してみましょう。
読むだけでなく、自分の手で文章を書き写すことで、文章を書くという作業の慣れになります。
長文を書き写すのは大変なので、詩や短歌など、比較的短い文章から書き写していくのもいいですよ。
子どもが気に入った言葉であれば、マンガのセリフなどでもいいですね。
日記を書く
日記もとてもいい作文の練習になります。
毎日でなくても、1週間に1日だけでもいいので、その日体験したことや感じたことを日記に書いてみましょう。
自分の気持ちを言葉で表現する訓練にもなりますよね。
最初から文字にするのが難しい場合は、まずは会話の中で思ったこと、感じたことを表現する練習から始めましょう。
また、書いた日記を保存しておいて、定期的に見直すことで、表現力や文章力がどのくらいついているかの確認もできますよ。
まとめ
ここまで、小学生の子どもが作文を上手に書けるポイントや練習方法についてご紹介しました。
文章を書くという作業に苦手意識がある大人も多く、子どもの作文にも手を焼いている保護者は少なくありません。
しかし、ちょっとしたコツやポイント、そして日々の練習で、子どもの作文力はぐんと伸びます。
家庭での指導が難しい場合は、学校の先生に相談したりして、お子さんの作文力を伸ばす方法を見つけてあげましょう。
また中学、高校と進学に伴い、入試や授業などで文章を書くということからは逃れられない場面も出てきます。
短い文章でもいいので、文章表現に触れる機会を作るところから始めてみましょう。
作文への苦手意識が少なくなり、文章で表現することが楽しいと感じられたら世界はぐっと広がりますよ。
この記事を書いた
サポーターママ
パート勤務をしながら、webライターとして活動している女の子のママです。
ファミリーキャンプが趣味で、家族であちこちキャンプに出掛けるのが一番の楽しみ。
ハンモックに揺られていると、日ごろのストレスも吹っ飛びます。
カフェに行くのも大好きなのですが、最近は子どもと一緒にカフェでまったりと過ごすことも増えてきました。
子どもが成長するにつれて、見える景色も変わってきますが、それさえも楽しんでいけたらいいなと思っています。
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歯科医師
監修
ゆう歯科クリニック
伊藤裕章先生 監修