子どものイヤイヤ期について|親が知っておきたい子どもの心理と対処法
子どもが1歳半を過ぎたころから、何をしても「イヤ!」と大泣きしたり、何でも自分でやりたがったり、今まではスムーズにいっていたことにも拒否をするようになることが増えます。
この時期を「魔の2歳児」ともいいますが、一般的にこの時期を第1次反抗期と言います。
人は、成長する過程で2回反抗期があると言われており、一番最初の反抗期がこのイヤイヤ期です。
イヤイヤ期は、子どもにとっては心の成長の過程で起こるものといわれ、成長の証であると言われています。
しかし、何をするのにもイヤイヤと言われてしまうと、パパやママもどう対応したら良いのか悩んでしまいますよね。
また、終わりの見えないイヤイヤ期にパパやママは疲労困憊で、ついつい大きな声を出してしまったり、子どもの言いなりになってしまっていることもあるのではないでしょうか。
そこで、そもそもイヤイヤ期とはどういうものなのか、イヤイヤ期の子どもの心理と特徴について見ていきたいと思います。
また、イヤイヤ期を乗り切るための効果的な対処法やコミュニケーションの取り方、あわせてイヤイヤ期についついやってしまいがちなNG行動についても見ていきたいと思います。
目次
子どものイヤイヤ期とは?その心理と特徴を知ろう
まず、子どものイヤイヤ期とはどのようなもので、その心理と特徴について見ていきたいと思います。
イヤイヤ期とは
イヤイヤ期とは、1歳半から2歳前後の子どもが成長する過程で自己主張が激しくなる時期のことです。
1歳半頃になると、身体能力も発達します。子どもは一人で歩き出し、ママから離れることもあり、今まではママと一心同体だと思っていた子も「自分」の存在に気づきはじめます。
そしてこの時期は、日常のあらゆることに「イヤ!」「ダメ!」と強く拒否をしたり、自分で何でもやりたがったりして、思い通りにならないと強い意思表示をすることがあります。
それは、子どもの心にさまざまな欲求や感情が生まれ「自我」が芽生えるからだと言われています。
そして、自我の芽生えとともに、自分の感情や価値観に気づき、自分はこうしたいといった主張が増えていきます。
イヤイヤ期の子どもの心理と特徴
イヤイヤ期は、平均的に1歳半から2歳頃に始まると言われていますが、この時期の子どもは、自分でご飯食べたり着替えたりと、自分でできることが増えてきます。
その分、上手くいかないことや失敗することで、イライラが多くなっていきます。
しかし、この時期はまだ言葉を上手く発することができず、自分の気持ちを伝えることができません。そうした心の中のイライラが、イヤイヤ行動として表れるのです。
そして、パパやママは目の前でイヤイヤされると、単なるわがままのように聞こえてしまうこともあり「何とかしないと!」と思う場面が多くなります。
例えば、外出先でイヤイヤされれば「静かにさせないと」と思いますよね。
しかし、本来子どもは心の中で「1人でやりたい」「これがいい。これが嫌だ」などと思っていて、子どもの「イヤイヤ」には理由があるのです。
その理由を受け止めてあげることは、自立心を育てることにつながります。
イヤイヤ期に親がやってはいけないNG行動とは?
イヤイヤ期は、子どもの成長の証と頭ではわかっていても、子どもの反抗的な態度を見るとイライラしてしまいますよね。
そして、親は何とかして早くイヤイヤを封じ込めたいと思いますよね。
しかし、イヤイヤ期に親がやってはいけないNG行動があります。
そのNG行動について見ていきたいと思います。
大きな声や感情的に怒る
イライラしてつい感情的になってしまいがちですが、感情的に怒ると逆効果で子どもも興奮してヒートアップしてしまいます。
どうせできないでしょ。と大人がやってしまう。
イヤイヤ期に大事なことは、子どもの「やりたい」という気持ちを尊重してあげることです。
子どもの「やりたい」という気持ちを押さえつけてしまうと、意欲が育たなくなってしまいます。
時間がかかっても見守りながら、途中までになってしまってとしても、そこまでの過程や意欲を褒めてあげましょう。
子どもを問い詰める
子どもにイヤイヤ言われると「じゃあ、どうしたいの?」とついつい聞き返してしまいたくなりますよね。
でも、この時期の子どもはまだ自分の気持ちをうまく伝えることができません。
それなのに「どうしたいの?」と問い詰めてしまうと状況は更に悪化します。
そんなときは、子どもの気持ちをパパやママが代弁してあげましょう。
イヤイヤ期の第1次反抗期に、失敗を強く叱られたり、行動を押さえつけられたりすると、子どもの自己肯定感は低くなると言われています。
とはいっても、感情的に怒ってしまうこともあると思います。
そんなときは、気持ちが落ち着いたら「ごめんね」や「だいすきだよ」という思いを子どもにしっかり伝えてあげましょう。
イヤイヤ期を上手に乗り切るための親の対処法とコミュニケーションの工夫
このイヤイヤ期は、パパやママにとっては精神的な負担も大きく大変な時期ですが、子どもにとっては心の成長や発達にとって大切な時期です。
イヤイヤ期の子どもと接するときのポイントは、子どもの気持ちに寄り添うことです。
そこで、子どものイヤイヤ期をなるべく笑顔で乗り越えるための、コミュニケーションの工夫や対処法をみていきましょう。
対処法
何か行動するときには事前に子どもに伝え、余裕をもって行動する
慌てていたり、忙しいと子どもに何も言わないで行動することがありますよね。
例えば、お風呂に入るときに「お風呂にはいろうね」と声を掛けないで急に服を脱がしたりすると、子どもは驚いて泣いてしまいます。
外出なども同じで、予定などは前もって子どもに伝えてあげましょう。
子どもも、先のことに見通しがついて安心して行動できるようになります。
また、外出前など時間がないと子どもの気持ちに寄り添うことができず、子どももイヤイヤしやすくなります。
時間にも余裕をもって行動することが大事です。
距離をとる
「イヤ!」と癇癪をおこしている子どもの側にいると、パパやママの心身が疲れて、イライラもピークになってしまいます。
子どもの安全が確保された状態であれば、一定の距離をとることも時として大切になってきます。
色んな対処法をしてもダメな時
そんな時は、抱っこをしたり手をつないだりしてスキンシップを取り、気持ちが落ち着くのを待ちましょう。
しばらく泣かせておくのも、方法の1つです。
落ち着いたら抱っこしてあげましょう。
コミュニケーションの工夫
子どもの要求を受ける、受け入れないに関わらず、子どもの気持ちをいったん受け止めてあげることで、子どもを安心して落ち着かせることができます。
子どもの希望を叶えてあげられない時には「ダメ」で終わらせるのではなく、他の代替案や選択肢を与えてあげましょう。
しっかり話をしてあげると、子どもも納得してくれることがあります。
子どもの気持ちを切り替える
イヤイヤがヒートアップすると、子ども自身も何にイヤイヤしているのか分からなくなり収拾が付かなくなることがあります。
そんな時は「あ!○○だ!」などと気をそらすような声掛けをしてみましょう。
今までこだわっていたことから気がそれて、気持ちが切り替わりやすくなります。
遊びながらだとスムーズにいくこともあります。
まとめ
イヤイヤ期は、自我が目覚めた子どもの成長するための通過点です。
上手く自分の気持ちを言葉にできないことから「イヤ」という言葉が出てしまうのです。
そんな時は、子どもの言葉にならない気持ちをパパやママが代弁して、子どもの気持ちに寄り添ってあげてください。
そして、時には「イヤイヤ期だから仕方ない」と割り切ることも大切です。
しかし、パパやママに余裕がないと、子どもの気持ちに寄り添ったり、割り切ったりすることもできない場合があると思います。
そんな時は、育児に関するサポートやサービスを利用してみましょう。
イヤイヤ期も過ぎてしまえばあっという間のことで、いつかは必ず終わりがきます。
一人で頑張りすぎずに、適度にストレスを発散しながら乗り越えていきましょう。
この記事を書いた
サポーターママ
3姉妹のママです。現在は、隙間時間を見つけてライターの仕事をしています。
第1子は、初めての育児で育児書通りのガチガチ育児を経験、第2子は、2歳差育児に奮闘して頑張りすぎ育児を経験、第3子は、完全ゆるゆる育児を実践中です。
私自身も、これまで多くの世のママさんたちの言葉を道しるべに育児をしてきました。
今度は、少しでも頑張っているママさんたちの力になれれば良いな。という思いで発信していきたいと思っています。
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歯科医師
監修
ゆう歯科クリニック
伊藤裕章先生 監修