背中スイッチはいつまで続く?原因と対策、便利グッズを紹介
抱っこで寝かしつけた赤ちゃんを布団で寝かせようとしたときに、まるで背中にスイッチがあるかのように泣き出してしまう現象、いわゆる『背中スイッチ』をご存知でしょうか。
低月齢の赤ちゃんにはよくあることですが、思うように寝てくれないことが続くとパパやママはぐったりしてしまいますよね。
この記事では、寝かしつけの大敵である背中スイッチの原因や攻略法、おすすめのグッズなどについてご紹介していきます。
目次
背中スイッチとは?
授乳してオムツを替えて、抱っこしているうちに寝てくれたと思ってそっと寝かそうとしたら…
「おぎゃー!」
と、まるで背中にスイッチが付いているかのように泣いて起きてしまう様子から呼ばれるようになったのが『背中スイッチ』です。
いくら可愛い我が子とはいえ、これが毎日続くようではパパやママも寝不足になって疲れてしまいますよね。
「なんで泣くの?」
「具合悪いのかな?おっぱいかな?オムツは濡れてないし…」
などと心配もしつつも、ちょっぴりイライラしてしまうこともあるでしょう。
育児だけでなく仕事や家事で忙しいパパやママにとって、布団に寝かせようとするたびに泣かれてしまうことは大きな負担となってしまうのです。
背中スイッチはいつまで続く?原因と対策
背中スイッチがあるのはいつまで?
背中スイッチと呼ばれる現象が起きやすいのは生後2カ月ごろまでが多いのですが、なかには6カ月~1歳を過ぎるまで続くケースもあり、いつまで続くかは個人差が大きいようです。
背中スイッチに悩まされる時期はたしかに大変で、「お願いだからゆっくり寝かせて!」と心身共に疲れてしまうことでしょう。
しかし、赤ちゃんの睡眠は成長とともにだんだん深くなり、布団に下ろしてもそのままぐっすりと眠ってくれるようになっていきます。
こま切れ睡眠となってしまっても休めるときに睡眠をとり、「あと少しの辛抱」と思って、赤ちゃんの睡眠リズムが整ってくるまで気長に付き合ってあげてくださいね。
背中スイッチの原因とその対処法は?
ここからは、背中スイッチが起こる原因別に、その対処法について見ていきましょう。
温度差
パパやママの温かい腕の中で大好きな匂いに包まれながら安心して眠りについた赤ちゃんは、布団に寝かせられたときにひんやりした感触で目を覚ましてしまうことがあります。
寒い時期であればエアコン等で室温を調整したり、タオルにくるんだ湯たんぽを下ろす直前まで布団に入れて人肌に温めておいたりするとよいでしょう。
布団乾燥機がある場合には、寝かしつけを始める前にかけておくと程よく温まるので便利ですよ。
体勢が変わったから
抱っこしているときの赤ちゃんの姿勢は背中を丸めた「Cカーブ」の状態ですが、そこから布団に下ろすと背中がまっすぐに伸びてしまい、刺激となってしまうのです。
急な体勢の変化によって起きてしまわないように、次のいずれかの方法で下ろすようにしましょう。
①足やお尻から先に下ろして少しずつ背中をつける
②頭から順に布団に置き、最後にお尻をつける
いずれの場合も、赤ちゃんに刺激を与えないよう注意しながら徐々に体勢を変え、ゆっくりと腕を抜くとよいですよ。
モロー反射によるもの
体勢の変化だけでなく、光や音などの外的要因が引き金となって、寝ている赤ちゃんがビクッとしたり両手を広げたりする「モロー反射」が起きることがあります。
これは赤ちゃんの意識とは関係なく起こるもので、赤ちゃんが危険から身を守るためになくてはならない反射的な運動なのですが、これが起きることによって自分でビックリして泣いてしまうことがあるのです。
刺激となる要因を取り除いて環境を整えたり、きつくならない程度におくるみなどで包んで手足を固定したりするなど、スヤスヤ眠れるよう工夫してあげるとよいですよ。
眠りが浅かったから
低月齢の赤ちゃんはまだ睡眠リズムが整っていません。
浅い眠りであるレム睡眠の方が、深い眠りであるノンレム睡眠より長く続く状態なので、ちょっとした刺激でも過敏に反応してしまうのです。
授乳や抱っこで赤ちゃんが目を閉じると、「もうそろそろ下ろしても大丈夫かな?」と布団に下ろしてしまいたくなりますが、早めの見切りで失敗してしまうことはよくあります。
まぶたがピクピクしている、呼吸が規則的ではない、手足がビクッとなるときがあるなど、浅い眠りのうちはまだ置かないようにしましょう。
自分で眠ることができないから
大人は眠くなれば自分で眠りにつくことができますが、赤ちゃんは自身の力で眠りにつくことが苦手です。
パパやママの匂いや抱っこ、授乳、おしゃぶりなどによって眠りにつきますが、背中スイッチで起きたときにそれらがないと不安になり、泣いてしまうのです。
抱っこの間だけでなく、布団に置いた後もしばらくやさしくトントンすると、安心して眠ってくれることが多いですよ。
便利グッズを紹介
ねんねクッション
赤ちゃんの背中スイッチが起こるのを防ぐために開発されたアイテムで、「背中スイッチクッション」や「抱っこ布団」とも呼ばれます。
クッションにのせたまま寝かしつけを行ない、寝入ったらそのまま布団に置くことができます。
姿勢の変化や肌が離れてしまう感覚に敏感な赤ちゃんでも、寝かしつけ時と布団での環境があまり変わらないので、スイッチを発動させることなく眠ってくれます。
- 洗濯機で丸洗いできて清潔を保てるもの
- デリケートな赤ちゃんの肌に触れるものなので、肌触りのよいもの
- 通気性や保温性、吸水性に優れたもの
- 長時間抱っこしても疲れないように、軽いもの
などの条件を満たすものがおすすめです。
ただ、赤ちゃんは適度な硬さのある布団で寝かせた方がよいので、窒息防止のためにも必ず仰向きにし、深く寝入ったらクッションをそっと引き抜くようにしてください。
また、寝返りをするような月齢になればうつ伏せになる危険性があるため、使用を中止する
必要があります。
おくるみ
おくるみで包んであげるとママのお腹の中にいたときと近くなるため、心地よく眠りについてくれます。
大きめのおくるみで赤ちゃんを包む方法もありますが、服のように整形されているタイプのおくるみ(スワドル)であれば、手足がすっぽりと包まれて赤ちゃんが安心感を得やすい状態をすぐに作ってあげることができるのです。
ファスナー付きのものはおむつ替えがしやすいので便利ですよ。
モロー反射や背中スイッチの発動を抑えられるので、朝までぐっすり眠ってくれるかもしれません。
ハイローチェアやバウンサー
電動タイプのハイローチェアやバウンサーは、背中スイッチに悩んでいるパパやママの強い味方です。
電動スイング機能によって、抱っこされているときのような心地よい揺れで寝付いてくれます。
食事椅子として使えるものもありますが、スイング機能重視であれば高額なものなのでレンタルするのもよいですよ。
まとめ
子育てに奮闘中のパパやママの悩みのタネの一つである『背中スイッチ』。
「また寝かしつけをするのか…」
「眠い!もう勘弁して~!」
と、ほとほと疲れ果てている方も少なくないでしょう。
今回ご紹介した攻略法を試したりグッズをうまく活用したりして、赤ちゃんが眠りにつきやすい環境をできるだけ整えていただき、ストレスをためないよう工夫しつつ寝かしつけを行なってみてくださいね。
この記事を書いた
サポーターママ
教師としての経験や自身の子育て経験を元に、webライターとして活動している1男1女のママです。
北欧インテリアや雑貨、お花、ショッピング、料理などが好きで、最近は娘にも料理ブームが到来し、親子クッキングを楽しんでいます。
子育てには悩みがつきもの。
これまで私が経験してきたことや失敗してきたこと、こうすればもっと上手くできたという失敗から学んだことなどを軸に執筆した記事が、少しでも皆さまのお役に立てれば幸いに思います。
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歯科医師
監修
ゆう歯科クリニック
伊藤裕章先生 監修