フォローアップミルクとは?ミルクとの違いや切り替え時期は?アレンジレシピも紹介
ベビー用品売り場へ行くと様々なメーカーの粉ミルクがあり、ベビーミルクだけでなくフォローアップミルクもあるので初めての子育てでは戸惑うこともあるでしょう。
特に離乳食が始まると、フォローアップミルクがいつから必要なのか悩むこともあると思います。
そこで今回は、見た目は似ているけれど育児用のミルクと何が違うのか、フォローアップミルクは必要なのかそんな疑問を解決していきます。
目次
フォローアップミルクとは?
フォローアップミルクとは、1~3歳の頃の不足しがちな栄養を補うための栄養サポートミルクです。
子どもの成長に欠かせない「カルシウム」や「鉄分」をしっかりと摂ることが出来ます。
1歳ごろの赤ちゃんは離乳食が進み、だんだん授乳を終えるようになると、食事から栄養やエネルギーを摂れるようになりますが、まだまだ内臓機能は未熟です。
食べムラや好き嫌い、その日の体調や気分であまり食べない日もあるでしょう。
「カルシウム」や「鉄分」は赤ちゃんの成長にとって大切な栄養ですが、食事だけではなかなか十分な量がとれず、不足している子が多いです。
カルシウム
「カルシウム」は骨や歯の成長に必要な栄養素です。
子供の背がのびるのは、骨が伸びているからです。
成長ホルモンが分泌されると新しい骨が作られ、骨が伸びていくのです。
また、骨の中には血管があり、そこから骨を作るために必要なたんぱく質やカルシウムなどの栄養をとり入れています。
身体が大きく成長する時期に鉄分やカルシウムが不足すると骨が弱く、すかすかな骨になってしまうのです。
乳製品のカルシウムは吸収されやすいので牛乳やヨーグルトなどを積極的に摂り、献立にカルシウムが多く含まれる小松菜などの野菜、海藻類、大豆製品を加えると良いでしょう。
1日に食べられる量が少ない子は、牛乳やヨーグルトだけでおなかがいっぱいになってしまうこともあるので、ご飯の後に食べさせたり、おやつに食べさせたり食べるタイミングを工夫しましょう。
鉄分
「鉄分」は血液を作るために必要な栄養素で脳の働きや成長にも重要です。
鉄が不足すると食欲がわかなかったり、元気がなくなったりします。
身体も脳も元気に発達するためには鉄分をしっかりととることが大切です。
特に離乳後は鉄分が不足しやすい時期なので注意しましょう。
鉄分の入った食材には赤身の魚や肉、レバー、豆腐などの大豆製品やモロヘイヤ、小松菜などの青菜、ひじきなどの海藻類があります。
果物や野菜などのビタミンCを豊富に含む食品と一緒に食べることで吸収がよくなるのでおすすめです。
しかし、実際に毎日の献立に取り入れたり、子どもがしっかり食べてくれたりすることは難しい場合もあります。
フォローアップミルク
食事だけでは十分な栄養が摂れておらず、思ったように体重が増えていないと感じる時に、必要な栄養を手軽に摂取することが出来るのが「フォローアップミルク」です。
フォローアップミルクにはカルシウムや鉄分だけでなく、吸収を良くしてくれる「ビタミン」や幼児期に大切な「DHA」などの栄養も一緒に入っています。
赤ちゃんの成長の様子を見ながら、フォローアップミルクの良さを知り、朝食やおやつに飲んだり、料理に使用したり適切に活用して子供の栄養不足を防ぎましょう。
ミルクとフォローアップミルクの違いは?
フォローアップミルクと育児用ミルクの違い一覧
フォローアップミルク | 育児用ミルク | |
---|---|---|
主な対象月齢 | 満9か月ごろ~3歳まで | 0か月~1歳まで |
目的 | 離乳食だけでは不足しがちな栄養をバランス良く補う | 母乳を与えられない場合や不足しがちな時に母乳の代わりとして |
成分 | 離乳食で不足しがちなたんぱく質や脂質に加え、鉄、ビタミンCなどを増強。ビタミンD、E、DHA、オリゴ糖、カルシウム、ヌクレオチド、β-カロテン、リン脂質も適切に配合 | 母乳をお手本に、たんぱく質や脂肪、ビタミンおよびミネラルのほか、乳児の発育に大切なDHA(ドコサヘキサエン酸)、オリゴ糖、シアル酸などの様々な成分を配合 |
フォローアップミルクと母乳、育児用ミルクとの違いとは?牛乳との違いも解説
育児用ミルクとは、乳児が飲む母乳に代わる栄養です。
母乳と同じように赤ちゃんの成長に必要な成分がバランスよく入っています。
一方でフォローアップミルクとは1歳以降に不足しがちな「カルシウム」や「鉄分」を、離乳食と合わせて栄養補給するためのミルクです。
見た目は似ていても、含まれる成分や効果は全く違います。
フォローアップミルクは育児用ミルクの代わりではないので注意しましょう。
また、フォローアップミルクにはミルクと違って「オリゴ糖」などの糖類が入っていることもあります。
子どもの腸の働きを良くしてくれますが、むし歯のリスクが高くなります。
フォローアップミルクを哺乳瓶で飲んでいると歯にミルクが残りやすく、むし歯になりやすいので、哺乳瓶は卒業してコップやマグで飲ませるのがおすすめです。
また、歯の健康を考えると、寝る前に飲むのもやめる方がいいでしょう。
もし寝る前に飲む必要があるなら、歯を磨いたり、飲んだ後に白湯を飲ませるなどして、フォローアップミルクが口に残らないようにしましょう。
フォローアップミルクへの切り替え時期と進め方
フォローアップミルクへの切り替え時期は、使用している商品のパッケージに書いてある月齢を参考に確認しましょう。
ほとんどのメーカーのものが1歳ごろから満3歳までの子ども向けに切り替えになっています。
昔は、離乳食が1日3回になる離乳食後期の生後9ヶ月からの切り替えが一般的だったのですが、1歳までは母乳と同じように成長に必要な成分が豊富なミルクの方が赤ちゃんの発育によいとして推奨され、ほとんどのメーカーが1歳ごろからの子どもを対象とした商品に切り替えになりました。
メーカーによっては9ヶ月ごろからと表示してあるものもありますが、1歳ごろを目安に離乳食の進み具合などを見て、フォローアップミルクをあげるのが良いでしょう。
赤ちゃんの成長に必要な成分が全てそろっているミルクに対して、フォローアップミルクは不足しがちな栄養を補うことが目的なのでそれだけでは栄養不足になってしまいます。
1歳をすぎても、早産で生まれた赤ちゃんや成長曲線より成長が下の赤ちゃんにとってはミルクを飲み続けた方が良い可能性もあります。
切り替えに悩み、何か心配があるようであれば、医師や栄養士などに相談してみましょう。
1歳をすぎ、離乳食も順調に進んできたらフォローアップミルクを与えると良いです。
日中にミルクを飲んでいる場合は、その時間にフォローアップミルクを与えてみましょう。
量はパッケージの使用方法に書いてある量を目安にして、コップやマグなどで飲むと良いです。
特にミルクを飲んでいない場合は、朝ごはんの後やおやつのタイミングで与えてみましょう。
長期間飲ませる予定の人は、価格なども考慮して、続けて同じフォローアップミルクを使うようにすると、味の好みで飲みが悪くなるのを避けることができるでしょう。
離乳食をしっかりと食べることが出来、成長も順調で、献立のバランスも整っていれば、フォローアップミルクを無理に使う必要はありません。
フォローアップミルク自体に危険性があるわけではないため、スティックタイプやキューブタイプなど少量ずつ使えるものも利用しながら、料理やおやつを作る際に利用してみるのも良いでしょう。
フォローアップミルクを使ったアレンジレシピのご紹介
ここからは、フォローアップミルクを使った簡単にできるアレンジレシピをご紹介いたします。
朝ごはんやおやつにおすすめです!
ぜひお試しください。
フレンチトースト
材料
食パン | 8枚切1枚 |
フォローアップミルク | 80ml |
溶き卵 | 30g |
作り方
- フォローアップミルクをお湯で溶かす
- ①に溶き卵を加えて混ぜる
- 食べやすく切った食パンを②に浸す
- 油を薄く塗ったフライパンで③の両面を焼く
蒸しパン
材料
小麦粉 | 100g |
ベーキングパウダー | 小さじ2 |
フォローアップミルク | 50ml |
卵 | 1個 |
砂糖 | 60g |
作り方
- ボウルにお湯で溶いたフォローアップミルク、卵、砂糖を入れて混ぜ合わせる
- ①に小麦粉、ベーキングパウダーを加え、粉っぽさがなくなるまで混ぜる
- カップの型に流し込み蒸気のあがった蒸し器に並べて入れ、10~15分蒸す
竹串を刺してみて何もつかなければOKです。
残りはラップに包んで冷凍出来ます。
レンジで簡単グラタン
材料
フォローアップミルク | 100ml |
小麦粉 | 大さじ1/2 |
茹でたマカロニ | 30~50g |
ツナ水煮缶 | 大さじ1 |
茹でたブロッコリー | 2房 |
チーズ | 少量 |
作り方
- お湯で溶いたフォローアップミルクと小麦粉を混ぜ合わせる
- 電子レンジ500wで1分温め、一度かき混ぜてから再度30秒温めて混ぜる
- 耐熱皿にマカロニを並べ、②をかけ、ツナ、ブロッコリー、チーズをのせる
- トースターでチーズがこんがり焼けるまで5分ほど焼く
マカロニの代わりに食パンや加熱したじゃがいもや、かぼちゃを入れてもおいしいです。
ほうれん草やトマトなど、野菜を変えてアレンジを楽しめます。
ご紹介したレシピ以外にも、普段料理に入れる牛乳や水をフォローアップミルクにかえることで様々なメニューにアレンジが出来ます。
まとめ
フォローアップミルクは絶対に必要なものではありません。
しかし、子供に必要な栄養がたくさんつまっています。
離乳食が思うように進まなかったり、栄養のバランスが気になったりした時には簡単に取り入れられるアイテムです。
赤ちゃんや子供の成長はもちろんのこと、離乳食や幼児食の進み方にも個人差があります。
どんな時も焦る必要はありません。
無理せずお子様のペースを大切にしましょう。
フォローアップミルクは食事や栄養のことで悩むママのお助けアイテム!くらいの気持ちで気軽に取り入れてみると良いでしょう。
この記事を書いた
サポーターママ
刺繍・裁縫などの手芸や動物など可愛いもの好きの主婦です。
自宅でベビーマッサージ講師をしています。
出産前はドラッグストアで管理栄養士として育児相談などを行ってきました。
これまで勉強してきたことや、いろいろなお母さんや赤ちゃんと触れ合ってきた経験、自身の子育てで経験してきたことを活かした記事を発信していきます。
家族みんなが笑顔になれるような、いつも頑張っている方が肩の力をぬけるような、そんなお手伝いが出来たら嬉しいです。
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歯科医師
監修
ゆう歯科クリニック
伊藤裕章先生 監修