小学6年生におすすめの本は?読んでおきたい日本・海外の名作や児童文学をご紹介
小学校で最高学年となった、6年生。
学校では、低学年の子のお世話や、委員会活動、クラブ活動でも中心となります。
また、塾や習い事も忙しくなり、中学受験を予定している子は大詰めの時期ですよね。
普段の生活が忙しく、なかなか読書の時間がとれないかもしれません。
でも、6年生は、「前思春期」とよばれる、心もからだも変化が大きい時。
そして、新しい中学校生活を迎える、準備の時でもあります。
こんな時だからこそ、少しのスキマ時間にでもいいので、「名作」を読めるといいなと思います。
なぜなら、「名作」には、長い間読み継がれてきた理由があるからです。
小学生から中学生へ。
大きな変化を迎えるこの時に、「名作」を読んで心を広げて、新しいスタートをきってくださいね。
小学校6年生のこれからの未来に役立つような、読んでおきたい日本・海外の名作をいくつか、ご紹介します。
ぜひ、参考にしてみてください。
目次
小学6年生におすすめの本【日本の名作】
まずは、日本の名作から3冊ご紹介します。
ぼくらの七日間戦争 (角川文庫)
東京の下町に位置する中学校の1年2組の男子生徒たちが、ある日突如として姿を消します。
彼らは廃工場に篭城し、その場所を「解放区」と名付けました。この「解放区」は、大人や社会の枠組みから解き放たれた自由な空間を象徴しています。
生徒たちは、体罰や厳格な校則に縛られる生活に対し、教師や親という大人たちに反旗を翻します。
これが、子どもたちと大人の間の対立の火種となります。
1985年の初版発行以来、このシリーズは無数の子どもたちに愛され続けています。
生徒たちが起こす予測不可能な事態に、読者は夢中でページをめくることでしょう。
大人への階段を登り始める子どもたちにとって、この本は必読の作品です。
冒険者たち――ガンバと十五ひきの仲間
この作品は、全378ページにわたる壮大な動物冒険ファンタジーです。
物語の中心は、安全な巣で暮らしていた町のネズミ、ガンバです。ガンバはある日、自分たちの仲間がイタチによって襲撃され、存亡の危機に瀕していることを知ります。
そこで、彼は15匹の個性的なネズミの仲間たちと共に、困難に立ち向かうべく救出の旅に出発します。
ガンバが仲間たちと共に知恵と勇気を振り絞りながら戦い抜く様子は、読者に興奮と感動を与えます。
勉強や日常生活の中での息抜きに、この物語を少しずつ読み進めるのも素晴らしい選択です。
心地よい気分転換にもなるでしょう。
走れメロス 太宰治 名作選
純朴な羊飼いの若者、メロスは、信じられないほどの人間不信から多数の人々を死に至らしめた暴君ディオニスに対して怒りを感じます。
この暴君を暗殺し、平和をもたらそうと試みますが、逮捕されてしまいます。
処刑される前に、妹の結婚式に参加することを願い出るメロスに対し、彼の親友セリヌンティウスが身代わりとして捕らえられることになります。
ディオニス王が定めた期限内にメロスが戻らなければ、セリヌンティウスが処刑されます。もしメロスが期限に間に合っても、彼自身が処刑される運命にあります。
友情と信頼を背負い、メロスが走り続ける様子が直感的に描かれている作品です。
この短編は「名作」と称され、読むのに長時間を要しないため、手軽に楽しむことができます。
また、この物語は、これから築いていく友情について深く考えさせられる内容となっています。
小学6年生におすすめの本【海外の名作】
次に、海外の名作から3冊ご紹介します。
少女ポリアンナ
アメリカ西部に住んでいる少女、ポリアンナが主人公。
4歳で母を亡くし、11歳で父を亡くして、叔母の家にひきとられます。
一人ぼっちのポリアンナに、いくつもの苦難が襲いかかります。
それでも、父からおしえてもらった「いいこと探しゲーム」を続けて、前向きに生きていくお話です。
これから、たくさんの苦難にぶつかる子どもたちに、ぜひ読んでもらいたい本です。
同年代のポリアンナと自分を重ね合わせて読むことが出来る、ずっと心に残るお話です。
アンネの日記
1926年、裕福なドイツ系ユダヤ人の家庭に次女として生まれたアンネは、ナチスの進行する迫害を避けるため、家族と共に隠れ家での生活を余儀なくされました。
ナチスが支配する異常な状況のもとで、13歳から15歳までの貴重な時期を過ごしながら綴られたアンネの日記は、時代や場所が異なるだけで不幸な運命に見舞われた彼女の日々を伝えます。
日記に記された一言一言からは、アンネの切なさや不屈の精神が読み取れ、読者の心を深く打ちます。
この日記を通じて、現代の私たちが享受している「平和」がいかに貴重であるかを再認識させる作品です。
クローディアの秘密
もう間もなく12歳になる少年、クローディアは、常に優等生でいることや家庭内で我慢を強いられる生活に嫌気がさしていました。そんな彼が、弟のジェイミーを連れて、家出を決意します。
選んだ家出の行き先は、驚くべきことにニューヨークにあるメトロポリタン美術館です。
二人は美術館の守衛を巧みにかわし、誰にも気づかれないように生活を始めるという、ドキドキの毎日を送ります。
この信じがたい冒険を通じて、クローディアが経験を積み、少しずつ成長していく様子を追いながら、読者はワクワクする気持ちを味わえるでしょう。
小学6年生におすすめの本【児童文学】
ずっと読み継がれてきた「名作」とよばれる本のほかにも、6年生の今だからこそ、読んでおきたい本がたくさんあります。
その中から、5冊紹介します。
さよなら、田中さん
驚くべきことに、この作品の著者はわずか14歳です。
小学館が主催する小学生を対象とした「12歳の文学賞」で、小学4年生から6年生にかけて3年連続で大賞を獲得した経歴を持ちます。
物語の中心となるのは、小学6年生の田中花実です。
彼女は母子家庭で育ち、生活は決して楽ではありませんが、その困難を乗り越える母親の明るさと強さに支えられ、花実自身も強い子に成長しています。
同じ年代の作者によるこの小説は、読む子どもたちの心にダイレクトに響くことでしょう。
大人の読者にとっても、子どもの視点を通じた新鮮な感覚や、子どもたちがどのように世界を感じているかを知ることができ、多くを学ぶことができます。
この作品は親子の絆を深める契機ともなり得る、心温まる一冊です。
12歳の空
著者は、執筆時、小学校6年生。
「12歳の文学賞」(小学館主催)で、大賞を受賞。
審査員から「小学生とは思えない構成力、文章力」と絶賛されました。
小学生がどんな小説を書いたのか、興味がわきますよね。
同じ小学6年生が描いた世界は、心を動かされるものがたくさんあるはずです。
中には、自分も「小説を書いてみようかな」と考える子もいるかもしれませんね。
中学校ってどんなとこ? 楽しい中学生活のヒント大全
中学校生活のスタートは、多くの期待と不安が入り混じるドキドキする時期です。
そんな新しい章の始まりに向けて、親子で一緒に読むのに最適な一冊をご紹介します。
この本は、中学生活の様々な側面についての情報を、楽しく学ぶことができる内容になっています。
リビングのテーブルの上など、手の届く場所に置いておき、気が向いた時にパラパラとページをめくりながら、中学校での生活に心の準備を進めていくのがおすすめです。
この一冊が、子どもたちとその家族にとって、新しい学校生活への期待を高め、不安を和らげる手助けとなるでしょう。
こども六法
中学生になると社会のルールや法律についての理解がより重要になります。
この本は、子どもたちが日常生活で遭遇する可能性のある法律や、知っておくと有益な法律を集めて解説しています。
内容は小学校高学年生以上が理解しやすい言葉で書かれており、読みやすさに配慮されています。
中学生になると、友人関係が広がり、親とは別の行動を取る機会も増えてきます。
このような環境の変化の中で、正しい法律の知識を身につけておくことは非常に大切です。
大人の読者にとっても、この本は学びの多い内容となっており、子どもたちと一緒に読むことで、家庭内での法律に関する会話のきっかけとなり得ます。
こどもロジカル思考 なぜ論理的に考えることが大切なのかがわかる本
ロジカル思考の重要性とその身につけ方について、小学生でも理解しやすいように解説された本です。
ロジカル思考を学ぶことの大切さや、それを日常生活に応用する方法を、身近な例を挙げて紹介しています。
本の構成は、一つのテーマが見開きで簡潔に読めるようになっており、イラストや写真、表などのビジュアル要素も豊富に用いられていて非常に親しみやすいです。
監修を務める茂木英昭氏は、序文でロジカル思考を「生きるための知恵、自分を守る強力な武器」と表現しており、ロジカル思考がいかに人生に役立つかを強調しています。
勉強や日常生活においてロジカル思考をどのように活かしていけばよいのかが、分かりやすく説明されており、これからの成長に非常に有益な一冊となっています。
まとめ
ここまで、小学6年生におすすめの読んでおきたい日本・海外の名作や児童文学をご紹介してきました。
小学生から中学生へ、大きな変化の時期を迎える6年生。
成長しているからこそ、これまで経験したことのない悩みにも、ぶつかるかもしれません。
そんな時、「名作」とよばれる本や、児童文学の「良書」といわれる本から、ふと、新しい考え方を教えられることがあります。
「良書」は、いつでも会える「いい友だち」のような存在です。
ゆっくり時間がとれない時でもありますが、将来のために、「名作」「良書」とふれる時間をもちたいですね。
出会った「名作」「良書」は、未来にわたって、子どもを応援し続けてくれるはずです。
この記事を書いた
サポーターママ
4歳差の仲良し姉妹・2女のママです。「子どもに良さそうな事はとにかくやってみよう!」がモットー。
ベビーマッサージ・ベビースイミングに始まり、リトミック、ピアノ、そろばん、通信教育、ダンス、トランポリンなどいろいろな経験をしてきました。
ふりかえると反省もありますが、「失敗は成功のもと」とポジティブに切り替えるようにしています。
子育ては大変なことも多いですが、その分、子どもから大きな幸せをもらいます。
子育てに奮闘されている方へ、少しでも参考になる記事を書けたら嬉しいです。
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歯科医師
監修
ゆう歯科クリニック
伊藤裕章先生 監修