授乳中に気をつける食べ物・飲み物は?食事に関する疑問も解決
授乳中のお母さんは、何に気をつければいいのか分からないことばかりですよね。
なかでも赤ちゃんの口に直接はいる授乳に関しては、気になることが多いのではないでしょうか。
「お餅を食べるとおっぱいがよく出る。」「食べた物で母乳の味が変わる。」なんてことも聞いたりしますよね。
母乳はお母さんの摂取した栄養をもとに作られ、赤ちゃんへと届けられます。
そのため、赤ちゃんに悪い影響となるものは避けたいのが親心というもの。
そこでこの記事では授乳中のお母さんが気をつけた方が良い食べ物や飲み物についてご紹介いたします。
また、食事全般に関して大事なこともあわせて解説いたしますよ。
あなたの授乳に関する不安を解消していきましょう!
目次
授乳中に気をつける食べ物
砂糖や油を多く使った食べ物
授乳中は妊娠中と違って、お刺身などの生物を食べても構いません(鮮度の高いものにしてくださいね!)。
ですが、砂糖や油をふんだんに使った食べ物は控えめにした方がよいでしょう。
1日3食しっかりと食べて、和食中心の栄養バランスをとれた食事にすることが大事ですよ。
チョコレートや油を多く使った料理などを食べると、母乳がドロドロになり、おっぱいが詰まって乳腺炎になると言われたりしますが、これについてはハッキリとした医学的根拠は今のところありません。
ですが、中には油っこい食べ物でおっぱいが詰まってしまった人はいます。
詰まりやすい方は、前日にどのようなものを食べたか、どのように過ごしたかを思い出してみると良いかもしれませんね。
ただし、甘いものを食べるのを我慢しすぎてストレスを溜めた生活を送ると、質の良い母乳は作れません。
ストレスにならない程度に甘いものも適度に食べ、リラックスした状態を保つのがよいでしょう。
また、1歳未満の赤ちゃんがはちみつを食べると、乳児ボツリヌス症を引き起こす可能性があります。
赤ちゃんがはちみつを直接食べることはできませんが、授乳中のお母さんがはちみつを食べても母乳を通してボツリヌス菌が赤ちゃんの体内に入ることはないため、お母さんがはちみつを食べても問題ありません。
体を冷やす食べ物
授乳中は、体を冷やす食べ物を食べ過ぎないようにしましょう。
体が冷えてしまうと血流が悪くなり、母乳の出が悪くなる可能性がありますよ。
- アイスクリーム
- 生野菜
体を冷やす食べ物を食べたときは、温かい飲み物を飲んだり、腹巻きなどでお腹を温めたりするとよいでしょう。
赤ちゃんのアレルギーを気にして卵や小麦を控えなくてもOK
お母さんが食べた卵などが赤ちゃんのアレルギーの原因になることはありません。
そのため、いろいろな食材をバランス良く食べることが大切です。
赤ちゃんのアレルギーに関しては、離乳食が始まってから気をつけるようにしましょう。
授乳中に気をつける飲み物
カフェインは控えめに
授乳中はカフェインの摂取量に気をつけなければいけません。
カフェイン入りの飲み物をまったく飲んでいけないということはありませんが、量に制限があるので気をつけましょう。
諸外国では、1日に摂取してよいカフェイン量を200〜300mgとしています。
これはだいたいコーヒーだとカップ2杯程度です。
カフェインを含む飲み物は以下の通りです。
- コーヒー
- 緑茶、紅茶、烏龍茶などのお茶類(麦茶、ルイボスティーなどはノンカフェインです)
- エナジードリンク
カフェインの摂り過ぎは寝つきも悪くなるため、これらの飲み物を飲みたいときには飲む量に気をつけてくださいね!
お酒を飲むのはNG!
お酒は授乳中の方が飲まない方が良い飲み物の定番ですよね。
お酒を摂取すると、アルコールは母乳へと素早く移行してしまいますよ。
特に摂取後30分〜90分の間は、母乳に含まれるアルコールの量がピークを迎えます。
その上、妊娠中にお酒を控えており、慣れない赤ちゃんのお世話に疲れているため、少量でも酔いが回りやすいかもしれません。
そのため、授乳中の方はお酒を飲まない方が良いでしょう。
どうしても飲酒をしたいという方は、お酒を飲んだ後は、粉ミルクをあげると良いでしょう。
赤ちゃんは内臓がまだ十分に発達しておらず、おっぱいから出る母乳に含まれるアルコールを分解することができないため注意が必要です。
授乳をする場合は、体内からアルコールがなくなってから、母乳を再開してくださいね。
妊娠中の食事で大切なこと
カロリーを普段より多くとる
ダイエットのために毎日の摂取カロリーを控えたいという方は多いかと思います。
ですが、授乳期は普段より350Cal多くエネルギーを摂るようにした方が良いため、お米などの炭水化物もしっかり食べましょう。
だいたい1日に2,500Calまで摂取してOKです。
完全母乳の方は、母乳の産生だけで、1日500Cal消費します。
そのため、普段より多くの栄養が必要になりますよ。
ビタミンやミネラル、食物繊維などを摂ることを心掛け、いくつかの食品を組み合わせながら調理して食べるとよいでしょう。
ただし、昆布やわかめなどからミネラルを摂取する場合は、ヨウ素の摂り過ぎにも注意が必要です。
ヨウ素の過剰な摂取は、甲状腺機能低下症の症状を引き起こす可能性があります。
産後に脂肪がついたのでダイエットをしたい!と思う方も、無理をせず赤ちゃんのお世話をするだけで少しずつ体重は落ちていくかと思います。
もし妊婦の時に比べて出産の後に太ってしまったという方は、カロリーを減らさずに、栄養バランスのとれた質の良い食事を心がけるようにしてくださいね。
水分を多くとる
母乳は水分から作られています。
そのため、いつもより多く水を飲むなどして水分を補給してください。
1日に約2,000mlの水分を摂取しましょう。
特に夏場は汗をかきやすくなり水分が失われるため、こまめな水分補給が必要です。
水分は白湯やノンカフェインの麦茶などがおすすめです。
トイレに行く時間がない!と水分をとるのを控えるのはやめてくださいね。
少しくらい赤ちゃんは泣いても大丈夫です。
お母さんがトイレに行く時間も大切ですよ。
鉄分
血液をもとに母乳は作られているため、鉄分をとるのは大事です。
鉄分が不足するとお母さんが貧血となってしまい、疲れやすくなったり顔色が悪くなったりします。
産後間もなく赤ちゃんの面倒を見なければならないお母さんには必須の栄養素と言えるでしょう。
植物性の鉄分は、ビタミンCと一緒にとると、吸収率が高くなりますよ。
その一方、お茶やコーヒーと鉄分は相性が最悪です。
お茶やコーヒーに含まれているタンニンという成分が鉄分の吸収を邪魔してしまいます。
食前食後はお茶やコーヒーを飲まないようにしましょう。
鉄分を多く含む食べ物一覧
- レバー
- あさり
- 赤身肉
- 小松菜
- 豆類
動物性の鉄分と植物の鉄分はバランス良くとりましょう。
ビタミンCを多く含む食べ物一覧
- ピーマン
- ブロッコリー
- キウイフルーツ
- いちご
バランス良く色々な食材を食べれるような食事メニューを考えましょう。
果物をおやつや食後のデザートとして取り入れるのも良いですね。
葉酸
葉酸はビタミンの一種で、血液を作る助けをしてくれます。
そのため、鉄分と一緒にとりたい栄養素です。
妊娠中から葉酸の摂取は大事と言われてますよね。
妊娠中は480μg、授乳中は340μgの葉酸が必要ですよ。
葉酸を多く含む食べ物一覧
- ブロッコリー
- ほうれん草
- 豆類
これらの野菜や豆類などで葉酸を効率よく摂取していきましょう。
ブロッコリーは先ほどのビタミンCのところにも出てきましたね。
栄養豊富なスーパー食材です!
ビタミンD
ビタミンDは、リンやカルシウムの吸収を促す働きをしてくれますよ。
そして免疫機能を調整する働きがあります。
体内に入ってきた細菌やウイルスに対して免疫機能が適切に働き、感染症にかかりにくくなるのが良いところ!きのこ類に多く含まれているほか、たっぷり日光にあたることでビタミンDを産生可能にします。
カルシウムと一緒にとるとカルシウムが効率良く吸収できますよ。
牛乳などの乳製品を使ったきのこのクリーム煮が効率よく吸収できそうですね。
DHAを多く含む青魚を食べよう
肉を食べるより魚を食べるほうが、授乳中のトラブルが少ないとされています。
DHAとは、体内で合成できない不飽和脂肪酸というものの一種です。
コレステロールの値を下げたり、血栓予防をしてくれたりと体に良いことづくめのものです。
青魚に多く含まれていますよ。
DHAを含む食材は授乳と離乳食を終えた赤ちゃんにも積極的に摂取してほしい食材です。
まとめ
今回は、授乳中に気をつける食べ物や飲み物、大切なことについてご紹介しました。
気をつけることはたくさんありますが、お母さんと赤ちゃん双方の健康を守るという意識で取り組んでみましょう。
とはいえ、子育て中のお母さんが毎食バランスの良い食事をするのはなかなか難しいですよね。
そのようなときは、宅配や冷凍食品に頼ってください。
鉄やビタミンのことまで気が回らない!という方は、妊娠、授乳中の方用のサプリメントを服用すると良いと思います。
妊娠中からサプリメントを飲んでいたという方は、引き続き同じものを飲んでもよいでしょう。
うまく手を抜きながら、バランスのとれた良い食事にしていきましょうね。
この記事を書いた
サポーターママ
バナナとお歌が大好きな1歳の男の子ママです。
毎日ゆったり過ごしたい!と思いながらも、実際は家事育児にあせってばかりの日々…。
そんな中でも、子どものお昼寝中にカフェやショッピングを楽しんでいます。投資や節約にも興味あり!
子どもと旦那と一緒に遊びに行ったり、お家でみんなで過ごすのが至福の時です。
育児の悩みやあるあるを共有したいと思いWebライターになりました。
みなさまの不安に寄り添い、解決していける記事作りを心がけます。
この記事が気に入ったらシェア
歯科医師
監修
ゆう歯科クリニック
伊藤裕章先生 監修