お宮参りって?マナーや注意点を解説|学習プリント.com

お宮参りって?マナーや注意点を解説

お宮参りって?マナーや注意点を解説
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赤ちゃんが生まれた一年目は、その誕生を祝い、さまざまな行事が行われます。
そのなかでも「赤ちゃんの最初の晴れの日」と言われるのがお宮参りです。

赤ちゃんが生まれてから7日目の夜に「お七夜(おしちや)」と呼ばれる、赤ちゃんの名前を決めてお披露目をする行事があります。
しかし、生後7日目だと赤ちゃんが生まれて間もない時期で、ママやパパも忙しく、行事をすることができない家庭が多いため、お宮参りが初めて赤ちゃんを連れて一緒にお祝いする記念すべき行事になりつつあります。

お宮参りは赤ちゃんにとってはもちろん、ママやパパ、祖父母にとっても一大イベントといえる行事です。

古くからある行事ですが、一方で「お宮参りは何をどうすればいいのか詳しく知らない」という方も多いかと思います。
この一大イベントを良き日とするためにも、ママやパパはお宮参りのしきたりやマナー、注意点をきちんと知識として知っておくと、不安や迷いなしに楽しいひと時を過ごせるでしょう。

ここでは、そんなお宮参りのしきたりやマナーや注意点を詳しく解説していきたいと思います。

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お宮参りとは

お宮参りとは

お宮参りとは、赤ちゃんが無事に生まれたことを感謝し、長寿を願って行われる儀式のことで、その土地の守り神である「産土神(うぶすながみ)」に赤ちゃんの誕生を報告して、赤ちゃんを「氏神(うじがみ)」の「氏子」としてその土地に迎え入れてもらうことを目的に、神社で参拝をします。
お宮参りをどこの神社で行おうか悩む方がいるかもしれませんが、本来は、自宅近所の赤ちゃんが産まれた場所の神社に出向き、お詣りをし、祈祷を受けるのが一般的です。

ただし、現在では上記以外に、ご家族で思い入れのある神社があればそちらを訪問したり、お宮参りに人気のある有名な神社を選んだりする方も多くなっています。
なかでも、子供の守り神として、安産や赤ちゃんの健やかな成長を祈願するための神社である水天宮は、お宮参りをする神社としては最も人気があります。

お宮参りは古くは「産土詣(うぶすなもうで)」という、出産の後に神様に挨拶をする風習が起源とされています。
室町時代頃に、現在使われている「お宮参り」と呼ばれるようになりました。

ほかにも、お宮参りは「初宮参り(はつみやまいり)」や「初宮詣(はつみやもうで)」とも呼びます。
日本古来の正式な習わしでは、赤ちゃんが生まれた日を1日目と数え、男の子は生後31~32日目、女の子は生後32~33日目に行います。

しかし、現在はそこまで厳密ではありません。
「だいたい生後1ヶ月頃」に行う家庭が多数です。
生まれて間もない赤ちゃんを連れて外出させることになるため、赤ちゃんの体調や天候・気温を考慮して、時期をもう少しずらして行う方もいます。

東北や北海道などの寒い地方のエリアでは、冬の寒い時期を避けて、暖かい気候になってからお宮参りをしたりして調整を行います。

決まりはありませんが、縁起を気にする方であれば、六曜の中でも縁起がいいとされる大安や先勝などの日を選ぶといいでしょう。
先勝の日を選ぶ場合、午後は凶とされているため午前中に神社を参拝するようにしましょう。

必ず「だいたい生後1ヶ月頃」に行わなければならないという理由はありません。
お宮参りの主役は赤ちゃんです。
そして、産後のママの体調も万全ではありません。
現在では場所も日程も自由なため、家族みんなの都合がよい状況で行うほうが思い出に残る行事となることでしょう。
生後1ヶ月を過ぎてから、お兄ちゃんやお姉ちゃんの七五三などの行事に合わせてお宮参りを行っても大丈夫です。

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お宮参りのマナーや注意点を解説

お宮参りのマナーや注意点を解説

お宮参りでは、さまざまなしきたりやマナー、注意点が存在します。
晴れの日を良き日とするためにも、この機会にしっかり覚えていきましょう。

お宮参りのしきたり

お宮参りのならわしとして、以前、お宮参りは赤ちゃんの父親と父方の祖父母だけで行う儀式とされていました。
お産は出血を伴うため「穢れ(けがれ)」だとされ、それを理由に赤ちゃんの母親はお宮参りのときに神社に行くことができませんでした。
そのため、本来、お宮参りは父方の祖母が赤ちゃんを抱いて行うとされています。

しかし、現代はそこまでの厳格な決まりはなく、父方の両親が遠方などの理由で参拝できない場合は、母方の祖母が赤ちゃんを抱っこして参拝をしてもよいとされています。

もし、両家の祖父母がお宮参りに参拝できない場合は、ママとパパがそれぞれ交互に赤ちゃんを抱っこしながら参拝をするとよいでしょう。
お宮参りの当日、誰が赤ちゃんを抱っこするのか厳格にする必要はありませんが、もし祖父母がしきたりを重んじる考え方であれば、事前に誰が赤ちゃんを抱っこするのか確認をしておく方がいいかもしれませんね。

赤ちゃんの服装に関するマナー・注意点

赤ちゃんは祝着(のしめ)やベビードレスといった晴れ着を着せます。
赤ちゃんが引き立つような、上品でフォーマルな服装が好ましいと言えるでしょう。

赤ちゃんを和装にするのであれば、白羽二重(しろはぶたえ※)の着物の上に祝着を掛けます。

祝着は「産着」や「熨斗目(のしめ)」とも呼ばれ、オールシーズン用や「絽(ろ)」と呼ばれる生地を使った夏用の着物があります。
男の子の祝着は黒や紺、緑、グレーなどの色が人気があります。
熨斗目模様や、兜や鷹、武者、龍などの柄が入っている祝着を選ぶと見栄えもよくなります。

最近では、袴を履いているように見える袴風のロンパースも販売されており、お宮参りの衣装として人気があります。

女の子の祝着はピンクや赤、白が定番色です。
友禅模様には、桜や蝶、牡丹、花車、御所車などの柄がオススメです。

最近ではベビードレスの上に祝着を掛けるスタイルも人気です。

着物は店で購入すると高額なため、費用の負担を軽くするためにレンタルを選ぶ方も増えています。
また、ベビードレスのみという方もいます。

洋装の赤ちゃんに白いレースのケープをかけてあげると一気に華やかさが加わり格式が出て、寒い時期には防寒の役割もしてくれ便利に使えるでしょう。

必ず和装にしないといけない決まりはないため、どちらもマナー的には問題ありません。

また、古くからのならわしにこだわるようであれば、お宮参りの際に赤ちゃんの祝着の背中側に、でんでん太鼓、犬張子、お守り袋、扇子などの縁起が良いとされる小物を一緒に紐で結び、参拝をします。

また、大阪など関西方面の地方では「紐銭(ひもせん)」と呼ばれる、ご近所や親族などからいただいたご祝儀袋をお宮参りの小物として結ぶ習慣があります。
これは、赤ちゃんが一生お金に困らないようにとの意味が込められています。

※白羽二重・・・真っ白い絹の生地で作られた内着のこと

家族の服装に関するマナー・注意点

お宮参りの衣装は基本赤ちゃんをメインに考え、赤ちゃんが目立つように家族の服装を合わせる必要があります。
赤ちゃんが和装ならママ・パパも和装、赤ちゃんが洋装ならママ・パパも洋装を着るようにします。

母親や祖母の服装

女性は、和装の場合は訪問着や付け下げ、色無地の着物など、洋装であれば、スーツ、または、ワンピースやブラウスとひざ下丈のスカートのセットなどを選びます。
昔は和装の場合は、黒の留袖を着るのがしきたりでしたが、今は略式の訪問着や色無地の着物などを着る傾向になっています。
雨の日に着物を着る場合は、泥はねで着物が汚れやすくなるため、少し短めに着付けを行うようにしましょう。

和装にするか洋装にするか選び方に迷うようであれば、赤ちゃんが母乳しか飲まない場合、ママが和装に慣れていないと赤ちゃんに授乳をするのが難しいため、洋装を選ぶと授乳をスムーズに行うことができるでしょう。
浴衣は着物の一種ではありますが、正装ではないため、お宮参りでは着用しないようにしましょう。

父親や祖父の服装

男性は、黒や紺色のスーツを着るのが主流になっています。
お宮参りでは、冠婚葬祭で着用するような礼服などのフォーマルなスーツを着用するのが望ましいですが、もしなければ会社で仕事用として着用しているスーツでもよいでしょう。
夏の暑い日に、女性がカジュアルな洋装を選んでいるようなら、男性もネクタイを外すことが可能です。

赤ちゃんが主役の儀式ですので、赤ちゃんの祝着(のしめ)が目立つよう、ママ・パパの服装は控えめな色を選びます。

また、両家の祖父母が参加する場合、双方が同格の服装となるように相談をするとよいでしょう。
和装、洋装、いずれの衣装を選ぶ場合でも、赤ちゃんとともに、夏の暑さや冬の寒さをしのぐ対策をしっかりと行うようにするのも大切です。
日差しが強く夏の暑いときは赤ちゃんに帽子を被せたり、寒い冬は、厚手の靴下を履かせたり、おくるみで包んだりしてあげるようにしましょう。

注意したいのが、マナーNGとなる服装です。

  • 派手な服装、カジュアルすぎる服装を選ばない
  • ミュールやサンダルは履かない
  • アクセサリーをたくさんつけない

マナーをしっかり理解して、お宮参りのシーンにふさわしい服装でコーディネートましょう。

初穂料に関するマナー・注意点

神殿に正式参拝(祈祷)する場合は必ず初穂料(はつほりょう)、もしくは玉串料(たまぐしりょう)を用意します。
これは、神様に捧げるための謝礼です。

地域や神社によって初穂料の金額がいくらかはまちまちで、相場は決まってはいませんが、およそ3,000~5,000円程度が目安になります。

祈祷後にお守りや縁起物をいただくケースもあり、その場合は10,000円前後かかることもあります。

また、金額が決められていない「お気持ち」料金というところも意外と多くあります。
初穂料については、事前に、神社のHP、電話で確認することをオススメします。
神社のHPには、初穂料以外にも、お宮参りの予約の仕方や、当日の流れなどの案内が掲載されていることもあるため、お宮参りの前に内容を確認しておくとよいでしょう。
初穂料は、のし袋か、のし袋がなければ白い封筒に入れて準備をしてもOKです。

しかし、のし袋は必ずしも必要とは限らないため、無理に用意する必要はありません。
神社によっては受け付け時にお金だけ受け取るところや、のし袋ごと渡して収めるところがあります。
こちらも事前に確認することをオススメします。

なお、のし袋の場合は、紅白で蝶結びの水引が付いた蝶結び(花結び)のものを選びましょう。
これは「何度繰り返してもいいお祝い事」という意味を持つのし袋になります。

のし袋の正しい表書きの書き方は、上段に「御初穂料」と筆で書き、下段には赤ちゃんの名前を書きます。
ご祈祷の際、神主が赤ちゃんの名前を読むのを間違える可能性もあるため、封筒に書く赤ちゃんの名前にはふりがなを記しておきます。
のし袋の書き方は、地域によって変わる場合もありますので、事前に確認しておくとよいでしょう。

お金は新札で収めるというマナーはお宮参りにはありません。
しかし、神様に捧げるものですので、なるべくきれいな新しいお札がベストです。
前日・当日に慌てないよう、前もって準備しておきましょう。

神社でのお詣りに関するマナー・注意点

お宮参りとし行くときも、一般のお詣り作法は必要です。
随所にマナーや注意点がありますので、一連の流れを覚えておくといいでしょう。

まず、鳥居をくぐる前に服装を正し、浅いお辞儀をします。
次に、手水舎(ちょうずや)で手と口を清めます。
拝殿(はいでん)の前に到着したら、背筋を伸ばして浅いお辞儀をしましょう。
銅鑼や鈴がある場合はここで鳴らし、赤ちゃんの到着を知らせます。
賽銭箱にお賽銭を静かに落とし入れ、二礼二拍手一礼します。
お寺ではないので、手を合わせての合掌はしません。
最後にもう一度浅いお辞儀をして拝殿から離れます。

これがお詣りの正式なマナーとなります。
二礼二拍手一礼は地域によって少し異なる場合もありますので、参拝する神社で確認することをオススメします。

祈祷に関するマナー・注意点

祈祷をする場合は、まず、神社に予約をしましょう。
二礼二拍手一礼の参拝だけなら予約は必要ありませんが、七五三のシーズンなどは神社が混みあうため、予約なしでの祈祷は受け付けてもらえない場合があります。
そのため、あらかじめ神社のHPや電話で予約が必要か確認をしておくと安心です。

祈祷が始まったら、祈祷中は、背筋を伸ばして座り、静かにしましょう。
騒いだり、指示もなく立ち上がったりするのはマナー違反になります。

流れとしては、社務所(しゃむしょ)にて受付を済ませ、手水舎(ちょうずや)で両手・口元を清めます。
神殿に入るときにはコートを脱ぎましょう。
祈祷の順番が来るまでは指定された部屋で待機し、神職の指示で社殿内へ入ります。

祈祷では、参拝者をお祓いし、短い祝詞(のりと)を読み、祭具でお祓いします。
お祓いの際は、頭を下げた姿勢をとるのがマナーとなります。
お祓いが終わると、神様へお願い事を伝えるために祝詞を唱えます。
この時も、頭を下げた姿勢をとりましょう。
次に、玉串を神前に捧げて礼拝する儀式を行います。
これら一連の儀式が終わると、神酒を飲み、お札やお守りを受け取り、終了となります。

祈祷は必ず行うものではありませんが、赤ちゃんの今後の健やかなる成長を祈るものなので、祈祷を行うのが一般的なスタイルとなっています。
当日の赤ちゃんやママの体調、ご家族とのスケジュールの兼ね合いで省いても問題ありません。
ただし、その場合も神様に失礼のないように参拝や服装のマナーは守りましょう。

お宮参りを終えたら

お宮参りを終えたら

お宮参りを終えた後は、家族全員で写真撮影をしたり、食事会を予定したりする家庭が多くなっています。

そのため、お宮参りの日程などを決める際には、一緒にこれらのプランも立てるようにしましょう。
時間の都合などで、お宮参りと同日に写真撮影や食事会を行うのが難しい場合は、お宮参りとは別の日にちを設定してもOKです。

写真撮影

写真撮影に写真館を利用したり、出張撮影でプロのカメラマンに境内に来てもらったりする場合は、事前に店舗で予約をしておきましょう。
費用はかかりますが、自分たちで撮影する場合と異なり、プロのカメラマンに撮影を依頼することで、初めて赤ちゃんと一緒に外出する記念すべき日の思い出を残すことができます。

食事会

お宮参りに両家の祖父母が揃って参拝するようであれば、お宮参りのお礼として、この機会に食事会を予定すると、久しぶりに会う孫と祖父母が一緒に過ごす時間を持つ楽しみができ喜ばれるでしょう。
レストランによっては、食事会の間に記念写真を撮るサービスを行っているところもあるため、事前に確認しておくといいかもしれませんね。

赤ちゃんが和装の場合は、服装が窮屈だったり、食事の際に着物が汚れたりする恐れがあるため、持ち物に着替えを加えて一緒に持参するとよいでしょう。
また、食事会はレストランなどを予約する以外に、料亭で仕出しのお祝い御膳が用意されている場合があるため、それを予約して自宅で食事をするのもよいでしょう。
赤ちゃんも慣れた自宅で気分がリラックスし、家族全員で楽しめるメリットがあります。

まとめ

お宮参りと一言でいっても、さまざまなマナーや注意点が存在します。
基本的なマナーや注意点を知っておくと、当日慌てずに落ち着いて行動できるかと思います。

古くからある伝統行事ではありますが、一番大事なのは赤ちゃんをお祝いする気持ちだということも忘れないでください。
伝統的なスタイルにとらわれすぎず、家族みんなが笑顔で楽しいひと時を過ごせると一番いいと思います。

マナーや注意点は押さえつつ、家族にあったスタイルで行うといいでしょう。
赤ちゃんのママやパパとして恥ずかしくない行動ができるようにきちんと準備をして、当日に臨んでください。
よき晴れの日となること、お祈りしております。

この記事を書いた
サポーターママ

あーちゃんママのプロフィール写真 あーちゃんママ 2女のママ

みんなにちやほやされすぎて、すっかり甘えるのが上手になった次女と、そんな次女を溺愛してやまない、家族一しっかり者の長女がいます。
私は昔から工作や絵を描くことが好きで、長女とよくかわいいプリンセスの絵を描いたり、簡単なおもちゃを作ったりして遊んでいます。
また、なるべく低コスパで、みんなが楽しめるようなものを考えて作るよう、工夫しています。
自分のアイデアやほかの人のアイデアを吸収して、これからも2人のかわいい娘のママとして成長していきたいと思っています。

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