小学3年生におすすめの本は?日本と海外の名作と児童文学:読んでおきたいおすすめ作品集
小学校3年生といえば「ギャング・エイジ」がはじまるころですね。
ギャング・エイジの「ギャング」とは「集団」や「仲間」などのグループをさします。
「ギャング=仲間・集団」との意味の通り、それにまつわる変化が出てくるときです。
低学年まではあまり見られなかった「少人数のグループ」で行動することが増えます。
発達心理学では、ギャング・エイジの定義を「子どもだけの集団で行動し、家庭とは異なる価値観に出会ったり、対人関係のスキルを獲得したりする時期」とされています。
このころの子どもに起こる特徴は「言葉づかいが乱暴になる」「素直に親のいうことを聞かない」「うそをつく」「友達同士での意地悪や仲間はずれなどのトラブルが多くなる」などがあります。
親としては、子どもの変化に一喜一憂しがちですよね。
でも、この変化も子どもが成長している証です。
そこで、そんな「ギャング・エイジ」をむかえる小学校3年生におすすめの本をご紹介します。
読書は、心の世界を大きく広げてくれます。
そして、大好きな本は、いつも変わらずそばにいてくれる「友だち」のような存在だからです。
日本や海外の名作、ぜひよんでほしい感動作品をご紹介するので、手にとってみてくださいね。
小学3年生にぴったり!おすすめの日本の名作児童文学
まずは、日本の名作から3つご紹介します。
ちいさいモモちゃん モモちゃんとアカネちゃんの本(1) (講談社青い鳥文庫)
元気でかわいい女の子モモちゃんが、生まれてから3歳になるまでの日常生活が描かれています。
ギャング・エイジをむかえた子も、最初は小さな赤ちゃんでした。
その頃の記憶はないけれど、モモちゃんがお母さんの愛情をいっぱいに受けながら育っていく姿に、自然と自分を重ね合わせるかもしれません。
1964年から読み継がれているロングセラーです。
レンタルロボット (ジュニア文学館)
小学4年生の健太は、学校の帰り道「ロボットかします」という、レンタルショップの看板を見つけました。
急いで家からおこづかいを貯めた貯金箱をもって、健太が手に入れたのは「ツトム」という弟ロボットです。
ずっとほしかった弟のツトムを、健太はとてもかわいがります。
ロボットのツトムと健太は本当の兄弟になれるのでしょうか。
兄弟がいるから嬉しいこと、ケンカすること、さまざまな感情が描かれ、最後には切なくもあたたかい心にしてくれる本です。
ながいながいペンギンの話 (新・名作の愛蔵版)
1957年に出版されて以来、数多くの子どもに愛されてきた本です。
南極に生まれたペンギンのルルとキキ。
こわいもの知らずのお兄ちゃんの「ルル」と、おくびょうだけど心の優しい弟の「キキ」が、たくさんの危機をのりこえながら、たくましく育っていくお話です。
兄弟だけでなく、友達とも力を合わせて、困難をのりこえていく姿にも通じます。
ドキドキはらはらのペンギンの冒険に、夢中になって読みすすめられる本です。
本が苦手な子どもには、少しずつ読み聞かせしてあげてもいいですね。
世界を冒険しよう!小学3年生におすめの海外名作児童文学
続いて、海外の名作から3つご紹介します。
大どろぼうホッツェンプロッツ―ドイツのゆかいな童話 (新・世界の子どもの本 1)
ドイツの田舎町で、大どろぼうとして名高いホッツェン・プロッツ。
その大どろぼうを捕まえようとする2人の少年との知恵比べの物語です。
魔法使いや妖精も登場し、スピード感のある展開なので、飽きることなく読み進めることができます。
挿し絵も個性的で面白く、想像が広がりますよ。
火曜日のごちそうはヒキガエル―ヒキガエルとんだ大冒険〈1〉 (児童図書館・文学の部屋)
小学校の国語の教科書にも、たびたび用いられているお話です。
ヒキガエルの「ウォートン」と「モートン」はきょうだい。
ある日、ウォートンが、ミミズクにつかまってしまいます。
ミミズクは、6日後の自分の誕生日のごちそうに食べることにしました。
どんな状況でもあきらめないウォートンですが、ミミズクの誕生日はどんどん近づいてきます。
一体どうなってしまうのでしょうか。
1974年に発表以来、読み継がれている名作です。
くまのパディントン (世界傑作童話シリーズ)
日本では、1967年から刊行されている、大人気の「くまのパディントン」シリーズ。
イギリスのロンドンにある「パディントン駅」で、ブラウン夫妻にひろわれ、家族の一員として迎えられました。
ママレードが大好きなパディントンは、たくさんの困った事件にあいながらも、なぜか運よく乗りこえます。
パディントンがいつも一生懸命で、人を喜ばせようとする姿がとても魅力的です。
シリーズは全10巻ありますので、ぜひ読んでみてくださいね。
成長と友情の物語!小学3年生に読んでほしい感動作品
ギャング・エイジという成長期まっただなかの小学3年生には、ゆれうごく感情や友情の大切さを描いている本にぜひ出会ってほしいものです。
ここで、成長や友情が描かれている感動の作品を3つご紹介します。
かみさまにあいたい (ポプラ物語館)
3年1組の雄一には、大好きなおばあちゃんにうそをついたまま、おばあちゃんが亡くなってしまうという悲しい出来事がありました。
ある日、同じクラスの竜也が「かみさま」に会ったことがあると聞き、雄一は、竜也と一緒に「かみさま」との交信を試みます。
雄一と竜也はそれぞれ心に傷を抱えた少年です。その二人が「かみさまに会いたい」との気持ちで一つになり、友情を深めていくお話です。
同じ3年生の少年たちの行動や感情は、まっすぐに子どもの心を打つでしょう。
きみの声がききたくて
心に傷をおってしまった子犬が、ほえることができなくなってしまいます。
その子犬に「オズ」という名前をつけ、なんとかしてあげたいと試みる少年「パトリック」。
しかし、今度はパトリックがある事件をきっかけに心を閉ざし、声を出すことをやめてしまいます。
子犬と少年の深い絆で、つらい出来事を乗りこえていくことができるのでしょうか。
切なくも心が温まるお話です。
セイギのミカタ(ものがたりの庭)
小学校4年生の「守」は、はずかしいことがあると顔が真っ赤になってしまうことが大きな悩みです。
クラスの人気者である「大我」にからかわれると、決まって「周一」が正義の味方のように現れて、止めに入ります。
「守」にとっては、からかわれることも嫌だけと、周一が止めに入ることで、かえってクラスのみんなから注目をあびることも困るのです。
友だちとの関係のなかで「なにが本当の「セイギ」なのか」「友達のためになることなのか」を考えさせられるお話です。
まとめ
ここまで、小学校3年生におすすめの本をご紹介しました。
「ギャング・エイジ」という立派な「成長期」を迎えた子どもにとって、名作とよばれる「良書」との出会いは、新しい考え方を教えてくれたり、今ぶつかっている悩みを乗りこえるヒントを与えてくれたりします。
学校で友達とケンカしたり、親に反抗したりして、イライラする気持ちを抑えられない時こそ、ぜひ「名作」を手にとってもらいたいですね。
まずは、親が読んでみて「いい本だな。読ませたいな」と思う本を見つけてみてください。
「名作」は子どもだけでなく、親の心にもたくさんの栄養を与えてくれます。
そして、本が苦手な子どもには、どんどん「読み聞かせ」をしてあげましょう。
「本を読むって楽しい」と感じると、自らどんどん本を読むようになります。
親子で一緒に「良書」と出会い、どこまでも大きく広がる本の世界へ入ってみてくださいね。
この記事を書いた
サポーターママ
4歳差の仲良し姉妹・2女のママです。「子どもに良さそうな事はとにかくやってみよう!」がモットー。
ベビーマッサージ・ベビースイミングに始まり、リトミック、ピアノ、そろばん、通信教育、ダンス、トランポリンなどいろいろな経験をしてきました。
ふりかえると反省もありますが、「失敗は成功のもと」とポジティブに切り替えるようにしています。
子育ては大変なことも多いですが、その分、子どもから大きな幸せをもらいます。
子育てに奮闘されている方へ、少しでも参考になる記事を書けたら嬉しいです。
この記事が気に入ったらシェア