子どもの自己肯定感を高める方法|褒め方のポイントと注意点
最近よく「自己肯定感」という言葉を耳にしますが、聞いたことはあっても詳しく内容は分からならないという方が多いのではないでしょうか。
実は自己肯定感は「子どもが自分のやりたいことを切り拓いていく」「人生を上手く歩んでいく」のにとても重要な役割を担う要素なのです。
「自己肯定感」とは一口に言うと、短所も含めて自分はありのままでいていいんだと自分自身を認められる感情のことです。
自己肯定感が育つと、自分を信じられるようになるので新しいことに次々とチャレンジしたり、自分や周りのことを尊重できるので人との関わりが上手になったりします。
そして自己肯定感が身につくかどうかは、親の子どもへの接し方が1番重要であると言われています。
おおよそ小学校低学年までに親が子どもにどう関わったかで、子どもの将来の生きやすさが決まるとも言われています。
関わり方のポイントを押さえるだけで子どもの未来を変えられるならぜひ実行したいですよね。
大切な部分をお伝えしますので参考にしてみてください。
目次
子どもの自己肯定感を高める方法
全てを受け入れてあげる
子どもを否定せず、たとえ失敗をしても受け入れてあげることで自分は大切な存在なのだと思うようになっていきます。
何かを間違えてしまったときは、失敗よりも頑張ったことを褒めてあげて肯定的な声かけをしてあげましょう。
そうしてあげることで将来壁にぶつかったり挫折しそうになったときに、すぐ前を向いて次の行動に移せるポジティブな性格になります。
実際に自己肯定感の高い大人は、幼少期に失敗した際に親から「あなたなら大丈夫」「あなたならできる」など肯定的な声かけをしてもらっていたそうです。
親の価値観で全てを決めない
何かを決める時に全て親が決めるのではなく、子どもに選ばせてあげましょう。
選択肢を与えてあげたり子どもに意見を求めて決めさせる機会を作ります。
口を挟みたい気持ちを抑えて、子どもが選んだことに対して肯定的に受け入れてあげます。
こうすることで、子どもは自分が周りに認められていると感じ承認欲求も満たされますし、自分で選択していく力も付けることができます。
いつまでたっても親が決めてしまうと、自分の意見は尊重されないと思ってしまい自尊心も損なわれてしまいかねません。
他の子どもと比べない
自己肯定感を高める上で絶対にしてはいけないことが他人と比べることです。
子ども自身ができるようになったことだけを見てあげ、他人と比べないようにしましょう。
他人と比べてしまうと、自分が勝つことばかりを目標としてしまうようになります。
また、劣等感を抱くようになってしまい自尊心が傷ついてしまいます。
そうなると自己肯定感は低くなっていく一方です。
「あの子はできるのに、なぜあなたはできないの」などと叱ったりするのはもってのほかです。
子どもにはそれぞれ人格があり、それを否定してしまうと自分の存在を責めてしまうようになります。
どんな自分でもいいんだ、と思うことが自己肯定感に繋がりますので最も良くない結果になってしまいます。
叱りつけたり怒鳴ったりはしない
子どもが失敗して泣いているときに、「いつまでも泣くんじゃない」などと叱ってしまうのはNGです。
失敗することがいけないことなのだと思うようになり、挑戦することが怖くなってしまいます。
「失敗してしまっても大丈夫だよ」というような共感の声かけをしてあげることによって「失敗しても受け入れてくれる」と子どもは思うようになります。
どうしてもいけないことを伝えなくてはならない時は、子どもが理解しやすいように速やかかつ簡潔に理由を述べて説明するようにしてあげてください。
子どもを褒める方法のポイント
どんな時でも無条件に褒める
自己肯定感を高めるためにとても大切なことは「あなたが存在してくれて嬉しい!」という愛情を持って子どもに伝えることです。
特に何も成し遂げていなくとも、どんなあなたでも大好きだよと伝えてあげることで子どもも自分は大切な存在なのだと思うようになります。子どもの存在自体を無条件に褒めるということが大切です。
普段から何気ない瞬間に「大好きだよ」などと伝えたりハグしたりスキンシップを取るのもおすすめです。
自分は何もしなくてもこんなに愛されているのだと気がつくことの積み重ねが大切です。
小さな成功体験を積ませて褒める
難しいことに挑ませるよりも、小さなことをこつこつたくさん成功させてあげるほうが自己肯定感を高めるのに効果的です。
大きな挑戦に対し「どうせ自分にはできない」「これをやっても失敗しそう」と思ってしまうと、自尊心がどんどん低くなってしまいます。
挑戦することのハードルを下げて、成功体験をたくさん積ませてあげることで「自分はこんなにできるんだ」という自尊心が高まります。
次もやってみようというチャレンジ精神を育むこともできます。
なるべく手出しをせず見守って、自分で最初から最後までできたという体験をさせてあげましょう。
挑戦をしたという事実をたくさん褒めてあげてください。
褒められたいポイントを見極めて褒める
子どもは自分の意見を尊重してもらえたときに幸福を感じたり自己肯定感が高まります。
何を1番頑張って、どの部分を褒められたいのかを感じ取って褒めてあげましょう。
具体的な方法としては、子どもが何か成し遂げたときに感想を聞いて褒められたいポイントを見つけます。
「そこをわかってくれた」と子どもに感じさせることがゴールです。
感想がイマイチだった場合は、過度に褒めることは控えたほうが良いでしょう。
褒め方の注意点
結果ではなく工程を褒める
子どもに対して、つい結果を求めてしまっていませんか?失敗したからといって叱ったりしてはいけません。
結果だけを見ていると、子どもは「あんなに頑張ったのに、見ててくれなかった……」と感じてしまい頑張ることをやめてしまう恐れがあります。
大切なのは結果がどうであれ、子どもがそれに挑戦したいと思ったことや、結果に至るまでのプロセスを褒めてあげることが最も重要です。
たとえ失敗したとしても「挑戦して努力したのだから失敗じゃないよ。とても頑張っていたよね」と声をかけてあげましょう。
成功した時も、その成功だけではなく頑張った内容のほうを見極めて褒めてあげると良いでしょう。
きちんと見ていたということを伝えてあげることで自己肯定感を高められます。
少し前の自分と比較する
親はよくほかの子どもと比較してしまいがちですが、それはよくありません。
勝ち負けだけを気にするようになり、他人を蹴落とすような性格になってしまうかもしれません。
比較するのであれば、少し前の我が子と比べてあげてください。
前にできなかったことができるようになったこと、すなわち成長を褒めてあげることです。
成長を褒めてあげて満足した子どもは、その時の満足感を求めて再び成長したいと努力するようになります。
その努力と成長の積み重ねで自己肯定感や自尊心がぐんぐんと高まっていくでしょう。
まとめ
今回は自己肯定感の高め方についてお話させていただきました。
特に未就学児の場合、子どもの世界は親が全てです。親の言動一つ一つが子どもの性格を形成しています。
子どもが将来生きやすい人生を送るためには親の対応がほぼ全てと言っても過言ではありません。
未来の我が子のために親ができるプレゼントとして、自己肯定感を高めるという行動はとても重要な要素です。
知っているだけですぐにできることばかりなのでぜひ心掛けてみてくださいね。
この記事を書いた
サポーターママ
しっかり者でお喋りな長女、暴れん坊で甘えたの長男。全く違う男女の育児に驚かされながらも癒される日々を送っています。
夫とホームジムで筋トレをしたり、ミラーレス一眼カメラでこどもの日常を撮ることが趣味です。
妊娠を機に、育児の不安を解消すべく情報収集にのめり込みました。
私のように不安になったり困っている方々に寄り添えるような、読んでほっとしてもらえるような情報を発信していきたいと思っております。
こどもに大好きなママの笑顔をたくさん見せてあげられるように、一緒に不安を解消できたら嬉しいです。
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歯科医師
監修
ゆう歯科クリニック
伊藤裕章先生 監修