ママを悩ませる黄昏泣き!いつ治まるの?原因や対処法をご紹介
『赤ちゃんは泣くのが仕事』という言葉を聞いたことがあるかと思います。
生まれたばかりのあかちゃんは、自分一人では何もできません。
一般的にあかちゃんは、お腹がすいた、うまく眠れない、おむつが気持ち悪いなど、さまざまな理由で泣きます。
あかちゃんが泣き始めると親は悩み、原因が何かを考えて行動しますが、時には「なぜ泣いているの?」ということもあるかと思います。
早い子で生後2週間頃から始まる『黄昏泣き』というものがあります。
これは原因不明のもので、決してママの子育ての仕方が悪いから起きるものではありません。
しかしながら、何をしても泣き止まないあかちゃんを見ると、メンタルが弱くなってイライラしてしまうママもいるかと思います。
出産してからマタニティブルーになり、気分が落ち込んでしまう方もいるでしょう。
産後、泣き止まないあかちゃんのお世話をすることで、さらに気がめいってしまうなんてこともあるかもしれませんね。
黄昏泣きとは何か、いつ治まってどう対処すればいいのか、きちんとした知識を持ち、黄昏泣きが起こるメカニズムを知っておくことで、戸惑うことなく安心して子育てができることでしょう。
ここでは黄昏泣きについて詳しく解説していきたいと思います。
ママを悩ませる黄昏泣きとは
黄昏泣きとは、母乳やミルクをよく飲む、体重の減少などもない、病気になっている様子は見受けられないなど、特に原因も見当たらないのに健康な乳児が長時間激しく大きな声で泣き続けてしまう状態のことをいいます。
欧米ではコリックという言葉で表現されています。
黄昏泣きは新生児の約5分の1が経験するともいわれています。
個人差はありますが、生後2~4週間頃から徐々に始まり、生後2ヶ月頃にピークが来るといわれています。
ピーク時には、一日3時間以上泣き続けます。
泣く時間帯は特に夕方に多いといわれていますが、毎日のように昼も夜も関係なく泣いたり、夕方から深夜にかけて泣くあかちゃんもいたり、黄昏泣きはそれぞれのあかちゃんによって違いがあります。
黄昏泣きの定義として、『Wesselのコリックの3の法則』というものがあります。
- 1日に3時間を超える
- 1週間に3回より多い
- 3週間より長く続く(最近は1週間)
また、泣き方の特徴としては『パープルクライング』というものがあります。
- Peak of crying(ピーク)… 生後2週間頃からよく泣き、ピークは生後2か月頃
- Unexpected(予測できない)… 泣き止んでもまたすぐ泣きだす。理由不明
- Resists soothing(なだめることができない)… 何をしても泣き止まない
- Pain-like face(痛そうな表情)… どこも悪くなくても痛そうな顔で泣く
- Long lasting(長く泣く)… 心配になるぐらい泣き続ける
- Evening(夕方)… 午後から夕方にかけてよく泣く
もしも「黄昏泣きかな?」と思った時には、これらに当てはまるかどうか参考にするといいでしょう。
黄昏泣きはいつ治まるの?
黄昏泣きは個人差がありますが、およそ生後4~6ヶ月には自然になくなるといわれています。離乳食が始まる頃には、あかちちゃんの黄昏泣きも落ち着くといえそうですね。
しかし、短くても3ヶ月間は黄昏泣きが続くということになり、その間のお世話も大変ですよね。
生後4~6ヶ月というのは、あかちゃんの体力がある程度身につく時期とされています。
首が座って寝返りが始まり、手や足の力がより一層強くなるといった身体の成長を感じる頃です。
また、感情表現が豊かになり、欲求によって泣き方が変わってくる時期でもあります。
そういった身体と心の成長から、原因不明の黄昏泣きが自然となくなっていくのではないかと言われています。
ただ、黄昏泣きをするあかちゃんのなかにも個人差があります。
泣き出したらなかなか止まらず、イライラしてしまうママもいるかもしれません。
しかし、1歳や2歳になっても黄昏泣きをするという子どもはほとんどいません。
まだまだ産まれたばかりの自分で何もできない小さなあかちゃんです。
黄昏泣きはいつか必ず終わるものです。
できるだけ穏やかな気持ちで見守ってあげましょう。
黄昏泣きの原因や対処法
黄昏泣きの原因は、はっきりとしていないことが多いものです。
しかし、あかちゃんは常に泣くことでママにメッセージを発信しようとしています。
ここでは、現在考えられている原因、そしてその対処法について解説していきます。
黄昏泣きの原因
現在考えられている原因は、一つではありません。
例えば、1日が刺激が強すぎて疲れが出てしまうというケースがあります。
大人も夕方になると眠くなったり、1日の疲れがどっと出てきたり、イライラしやすくなったりすることがあるかと思います。
小さなあかちゃんは、体力的にも精神的にもまだまだ未熟です。
1日を生きているだけで精いっぱいです。
そのため、疲れがたまって黄昏泣きをしているのではないかという考えがあります。
他にもさまざまな可能性が考えられています。
- お腹にガスがたまって苦しい
- 消化器官が未発達なため、不快症状がでている
- 母乳やミルクの成分によるアレルギーが出ている
原因となる要素を見つけるのは難しいので、黄昏泣きの原因を探すよりも「あかちゃんのためにできることは何か」を考えたほうがいいと思います。
『泣く=何か不満がある、何か伝えようとしている』ということは間違いありません。
あまり神経質にならずに「何か嫌なことがあるんだな、何して欲しいのかな?」ぐらいの気持ちで向き合いましょう。
黄昏泣きの対処法
まずはいつも通り、おむつを替えて母乳やミルクなどの授乳をしてみましょう。
黄昏泣きの対処法は、その不快感によってさまざまです。
それでも泣き止まないときは、一度深呼吸をした後に慌てず落ち着いてあかちゃんと向き合いましょう。
あかちゃんの気分をそらすことも有効な対処法です。
『外にドライブに行く』『家の周りを散歩する』『音楽をかける』などは、あかちゃんの気分転換になり、あかちゃんが泣き止む効果があります。
ほかにも下記のような対処法があります。
- 毛布の上にあかちゃんを寝かせ、体をきつめにくるむ(スワドリング)
- 静かな部屋に連れていく
- バウンサーなど揺れる椅子に乗せる
- 歌を歌ってあげる
- 背中をトントンしてあげる
- やさしく抱きしめてあげる
- 室温を再度調整する
- 妊娠中に胎教で聞かせていた音楽などがあれば、それを聞かせてみる
- ビニール袋をこする音を聞かせる
- おしゃぶりを与える
もし泣く時間帯がわかっているのであれば、ママはその時間帯の前に家事などできることを済ませるなどの対策をすることで解決できるでしょう。
夕方に泣くことが多いのであれば、機嫌のいいときに食事の用意を済ませてしまいましょう。
黄昏泣きが始まった時にほかの事を考えなくていいようにしておくと、イライラせずにあかちゃんと向き合えるかと思います。
心にゆとりがあれば、どんなに泣かれても落ち着いてあかちゃんの黄昏泣きを乗り越えられるはずです。
また、事前にやりたかったことができずに突然黄昏泣きがきてしまった場合、多少のことは諦めてあかちゃんと向き合う時間を作ってあげましょう。
抱っこをしてあげる場合、コリック抱きという方法があります。
ママの肘にあかちゃんの顔が来るように、あかちゃんをうつぶせに乗せ、落ちないようにもう片方の手でお尻と背中を押さえる方法です。
この抱っこの仕方で泣き止むことがあるそうです。
何をしてもダメな時に、一度試してみるといいかと思います。
本当に何をしてもダメな時は、いったんあかちゃんから少し離れてみるのもいいそうです。
あかちゃんから離れることでママの気持ちが落ち着き、イライラせずにリラックスして対処できるようになります。
ただし、あかちゃんから離れる場合は、必ずあかちゃんの安全が確保できる状態にしてから離れください。
離れるといっても別の部屋に行く程度、時間も5分ぐらいがベストでしょう。
黄昏泣きをする時期は、乳幼児突然死症候群が起きやすい時期と同じ期間になります。
あまり長い時間離れると危険ですので、短時間に収めてください。
何をしても泣き止まずに心配な場合、必要に応じて小児科を受診して医師に診てもらったり、専門家に相談をしてアドバイスをもらったりするのもいいでしょう。
あかちゃんが泣いている原因が黄昏泣きなのか、あるいは何か病気があるのか判断してもらうと、ママのストレスも軽減できるかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
黄昏泣きは原因不明なことが多く、始まるとママもイライラしたり不安になってしまうかと思います。
でも、落ち着いて対処すれば大丈夫です。
黄昏泣きは必ずいつか終わります。
また、黄昏泣きは決してママの子育ての仕方が悪いから起こるものではありません。
多くのあかちゃんが通る道であるということ、成長過程にあるものだということを忘れないでください。
多くのあかちゃんが経験する黄昏泣きですが、そのメカニズムを理解しておくことで、慌てず落ち着いて対処できるかと思います。
泣き止まないからといってイライラせず、できるだけ心を落ち着かせて対処できるように心がけましょう。
この記事を書いた
サポーターママ
みんなにちやほやされすぎて、すっかり甘えるのが上手になった次女と、そんな次女を溺愛してやまない、家族一しっかり者の長女がいます。
私は昔から工作や絵を描くことが好きで、長女とよくかわいいプリンセスの絵を描いたり、簡単なおもちゃを作ったりして遊んでいます。
また、なるべく低コスパで、みんなが楽しめるようなものを考えて作るよう、工夫しています。
自分のアイデアやほかの人のアイデアを吸収して、これからも2人のかわいい娘のママとして成長していきたいと思っています。
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歯科医師
監修
ゆう歯科クリニック
伊藤裕章先生 監修