バースプランとは？書き方例や先輩ママが書いてよかったことをご紹介｜学習プリント.com

妊娠期も後半にさしかかると、少しずつ胎動が穏やかになってきたり、前駆陣痛が始まったりと、おなかの赤ちゃんとママの体はお産を迎えるための準備にはいります。
妊婦健診での産院とのやりとりも「陣痛・入院セットの案内」「出産一時金の取扱い」など具体的な内容になり、よりお産を意識する機会が増えるでしょう。

希望と不安が混ざり合った不安定なこの時期、大切なのが自分のお産に向き合い、それをバースプランとして形に残すことです。

この記事では、バースプランとは何か、どのような目的で作成するのか、書き方例や私の経験談をご紹介します。
「そもそもバースプランって？」というママパパから、「実際に記入したけど、これで提出していいのか自信がない」というママパパまで、自分らしいお産について考えるきっかけになればうれしく思います。

バースプランとは？

この記事を読んでいるママパパは、「バースプラン」をご存知でしょうか。
私自身は妊娠後期に入り、妊婦健診での助産師との面談でその存在を知ったほどなじみのないものでした。
しかし、助産師から受けた説明、出産経験のある実姉や友人の話、そして私が実際に記入して感じたのは「バースプランは出産準備の第一歩」ということでした。

バースプラン＝出産計画

バースプランとは、ママが希望するお産や育児のイメージを文字・絵など目に見える形で表したものです。

ママのなかに「こういうお産がしたい」「○○のときは△△してほしい」という希望や要望があっても、分娩当日あわただしい流れの中で、それをうまく伝えるのは難しいものです。

そこで、お産前の落ち着いて考えられる時期に、お産や育児への思いをまとめ、パパ（パートナー）や産院に伝えることで、お互いの信頼関係を深めることが大切なのです。

もちろん、分娩時に産院側の判断でその通りにならないこともありますが、事前に医師・助産師・看護師などの関係者とバースプランを共有することで、ママが納得するお産に近づくことができるでしょう。

お産はママが命がけでおこなう貴重な経験。
「初めてのことだから助産師には何も言えなかった」「経産婦だけど『納得できるお産』がよくわからない」などといったことがないよう、新しい命を迎える前にしっかりと準備しておきたいものですね。

バースプランを伝える相手

ママの思いを詰め込んだバースプラン。
産院から用紙をもらった場合の提出先は産院ですが、提出前にパパ（パートナー）と話し合っておくことも大切です。

特に、陣痛時の水分補給やいきみ逃しでパパの協力が必要な場合、ママの希望を具体的に伝えておくことで、ママはお産に集中して臨むことができます。
お産の前後で里帰りや実家（義実家）のヘルプをお願いする場合は、そちらにも共有するのがおすすめです。

バースプランは入院～退院までを目安に

バースプランというと「分娩台にいるママへの関わり方」ばかりを考えてしまいがちですが、「陣痛のときは○○してほしい」「できるだけ母乳で育てたい」「少しでも早く赤ちゃんがいる生活になじめるように母子同室がいい」など、陣痛時や産後の希望があればそちらも記入しましょう。

産後の赤ちゃんやママの様子を見て、バースプラン通りにならないこともありますが、ママの気持ちのケアや代替案を出すなど配慮してもらえることがあります。

バースプランには何を書く？書き方例をご紹介

バースプランをつくりたい！と考えても、そもそも何を記入したらいいのかわからないというママパパも多いのではないでしょうか。

ここでは、バースプランに記載されることの多い項目について書き方例をご紹介します。
ぜひ、お手元のバースプランと見比べてみてくださいね。

初産の場合

• 陣痛が怖いので、常にパパ（パートナー）か助産師のどちらかがいるようにしてほしい
• 完母（母乳育児）を目指したいので、乳首ケアや母乳指導の情報を教えてほしい
• 新しい家族誕生の瞬間をパパと共有したいので、立ち合い出産（ビデオ通話）を希望したい
• 入院中はしっかり体を休めたいから、赤ちゃんを預かってほしい

経産の場合

• 初産は切迫早産で入院になったので、もし対策があれば知りたい
• 前回、義母が分娩室に入ってきて集中できなかったから、今回はパパだけにしたい
• 尿漏れが気になるので、いい方法がないか相談にのってほしい
• 上の子（赤ちゃんの兄姉）が心配なので、できれば早めに退院したい

帝王切開の場合

• おなかの赤ちゃんを取り上げる瞬間を見守りたいので、教えてほしい
• 産後、どの部位がどのように痛むのか教えてほしい
• 経腟分娩ではないので、母乳が出るか心配
• 保険申請する予定なので、一般的な費用について教えてほしい

出産方法について

• できるだけ自然な陣痛を待ちたい
• 分娩台を使わず、自分にとって楽な姿勢で産みたい
• できれば帝王切開はしたくない

陣痛時の過ごし方について

• 落ち着くので、使い慣れているクッションを持ち込みたい
• 陣痛が始まったら、廊下を歩いたり階段を登ったりしてお産を早めたい
• お産の進捗やこれから何をするのかできるだけ詳しく教えてほしい

分娩時の対応について

• 出産の様子を動画に残したい
• お産中にトラブルがなければ胎盤を見てみたい
• パパにへその緒を切ってほしい

産後の過ごし方

• リラックスして過ごせるように個室を希望する
• 痛みに弱いので、積極的に薬を使いたい
• 退院後、無理してはいけないことを家族に伝えてほしい

ママのお産はパパ（パートナー）や赤ちゃんの兄姉など、家族全員にかかわる大切なイベント。
バースプランは遠慮せず、どんどん記入しましょう。
バースプランを立てることで希望のお産に近づきますし、お産への不安をぐっと減らすことができますよ。

【先輩ママ体験談】私のバースプラン

私は里帰り出産であったこともあり、転院前・後の４回、医療機関から渡された用紙にバースプランを記入した経験があります。

用紙の形式はどれも少しずつ異なりましたが、おおよそ前項目でご紹介したケース（初産ｏｒ経産、陣痛時、分娩時、産後の過ごし方など）ごとにスペースがあり、そこに自分の希望を記入して助産師との面談日までに提出するようになっていました。

実際に私が産院に提出したバースプランはＡ４の３枚分。産院の方針で確認項目が多かったため、かなりのボリュームでした。

記入してよかったこと

ソフロロジー呼吸法の出産に興味がある

産院はソフロロジー呼吸法の指導や出産を行なっている施設ではありませんでしたが、妊婦健診の助産師面談のときには、前産院で取り扱った経験のある助産師が担当してくれたり、「ソフロロジー呼吸法のCDを持ってきたら、お産のときにBGMとして流せるよ」とアドバイスをくれたり、さまざまな面で配慮していただきました。

ソフト面の希望であれば、遠慮せずに記入したほうがいいと実感しました。

夫と新しい家族誕生の瞬間を共有したいから立ち合い出産を希望

夫は北海道、私は里帰り出産で沖縄にいましたが、初産の平均時間（１５時間程度）から、すぐに飛行機などを手配すれば立ち合い出産ができるのではと考えて記入しました。

実際は、私のお産の進みが早すぎたため立ち合いは叶いませんでしたが、助産師が「通話、スピーカー状態でしばらくつなげておきますか？」と機転をきかせてくれました。

バースプランに理由を記入したことで、助産師が思いを汲んでくれたのかなと感じました。

記入するときにもう少し工夫が必要だと感じたこと

来院時の手段：車（２０分）

車社会の沖縄、そして産院まで距離があったため、来院方法は迷うことなく簡潔に記入しました。

助産師との面談では「この経路は渋滞しない？渋滞するなら何時頃？渋滞したらどのくらい時間がかかる？」と確認があり、ことの重要性に気づきました。

帰宅後、すぐに送迎をお願いしている母と相談し、渋滞しやすい区間のルート変更をしました。

ママと赤ちゃんの命に関わることのある「来院方法」は、真剣に考えるべき項目です。

産後、骨盤ベルトを巻きたい

バースプランに記入していましたが、助産師との面談ではやんわりと伝えるに留めていたため、あまり重視されなかったようでした。

出産翌日に「そういえば骨盤ベルトは巻いてる？お産中、特に問題なかったからいつでも巻いていいからね」と伝えられました。

私の状態だと、産後の母体観察後（２時間後）からはいつでもOKだったそう。　バースプランの面談では、自分の希望をもっとしっかり伝えたほうがよかったと感じました。

まとめ

以上、バースプランについてまとめましたがいかがでしたか。

バースプランは、「一度提出したら終わり」ではなく、お産までの間に何度でも更新（削除、追加、変更）できるものです。

あまり難しく考えずにそのときのママの気持ちや希望、気になるワードをどんどん記入していくのがおすすめです。

ぜひ、自分らしいバースプランを立てて、理想のお産に近づけるといいですね。