幼児教育の種類|保育園、幼稚園、子育て支援センターの違いと選び方
睡眠リズムや離乳食が軌道にのり、少し育児に慣れてくると耳にするのが保育園の話かもしれませんね。
育児休業を取得して仕事復帰の時期が決まっている方や、新たに仕事を始めようと保育園入園を検討している方、幼稚園に入園する3歳までは自宅で過ごそうと思っている方など、さまざまかと思います。
また、入園までの間に幼児教室に通ったり、子育て支援センターに積極的に足を運んだりしているという方も多いのではないでしょうか。
今回は、保育園、幼稚園、子育て支援センターの違いや選ぶ際のポイントについてご紹介します。
目次
保育園、幼稚園、子育て支援センターとは?
まずは、保育園、幼稚園、子育て支援センターのそれぞれの違いについてご説明します。
どういった子が対象となるのか、今さら人に聞けない違いを整理しておきましょう。
保育園
厚生労働省管轄の児童福祉施設で、0~2歳を対象とした小規模保育園と、0~5歳を対象とした保育園があります。
パパ・ママが仕事や病気療養中などの理由から、自宅で保育が難しいと考えられる乳幼児が入園対象です。
ひとまとめに保育園と言っても、国の基準を満たした認可保育園、園庭や調理場の確保などの問題で国の基準を満たしていないが市区町村の基準は満たしている認証(地域によって呼び名は「認定」)保育園、その他小規模保育園等に分かれます。
幼稚園
文部科学省管轄の学校教育施設で、3~5歳の就学前の幼児が対象ですが、地域や園によっては、年少の1つ下の学年にあたる満3歳児クラスを設けているところもあります。
保育園と違い親の就業状況は関係なく、入園考査を受けて合格すれば入園できる場合がほとんどです。ただし、定員以上の入園希望者がいた場合は抽選になる場合もあります。
保育料は、公立幼稚園の場合は市区町村、私立幼稚園の場合は幼稚園がそれぞれ設定しています。
幼保無償化により、条件を満たす幼稚園・保育所・認定こども園で月額¥25,700まで国から補助が受けられます。
子育て支援センター
乳幼児とその親が交流を深める場で、地域によって「子育て支援センター」と言ったり、「児童館」と言ったり、呼び名はさまざまです。
主に0歳から就学までの子供とその保護者を対象とした施設で、施設の規模や利用条件などは異なるものの、多くの場合が無料で利用でき、遊び場の提供や育児相談などを行っています。
地域のイベント情報を得られたり、同じ月齢の子を持つ親の交流の場となったりするため、保育園・幼稚園に通う前の小さい子供を持つ親にとって心強い味方です。
それぞれの特徴と選び方のポイント
保育園、幼稚園、子育て支援センターの違いが分かったところで、次はそれぞれの特徴を選ぶ際のポイントについてご紹介します。
保育園、幼稚園、認定こども園、子育て支援センターのどれも利用経験のある筆者が、実体験を交えてご紹介します。
保育園の特徴と選び方
先述の通り保育園は、認可保育園、認証(地域によって呼び名は「認定」)保育園、その他小規模保育園等に分かれます。
基本保育時間は8:00~18:00の内の8時間ですが、延長料金を払えば前後1時間程度預かってくれる場合もあります。ただし、開園時間は園によって異なります。
保育士の配置基準は、
- 0歳児で子供3人あたり保育士1人
- 1~2歳児で子供6人あたり保育士1人
- 3歳児で子供20人あたり保育士1人
- 4~5歳児で子供30人あたり保育士1人
と厳密に決められており、幼稚園に比べると1クラスあたりの人数が少ないのが特徴です。
認可保育園の場合、申請は市役所(区役所)を通じて行ないますが、認証(認定)保育園やその他小規模保育施設の場合は園に直接申し込む場合がほとんどです。
また、認可保育園の場合、月の保育料はこどもの年齢や兄弟構成、保護者の所得に応じて市区町村が定めた基準で決められますが、認証(認定)保育園やその他小規模保育園は園ごとに独自で保育料を設定している場合が多くあります。
一概には言えませんが、認可保育園の方が認証(認定)・その他小規模保育園と比べてリーズナブルな場合が多いようです。
筆者は子供が幼稚園に入園するまでの約2年半、認証(認定)保育園にお世話になりましたが、選ぶ際は必ず事前に見学に行った方がいいなと感じました。
見学の際、事務的な説明は園児が少ない土曜日に設定される場合がありますが、その際は普段の様子が分かる平日にも見学してみましょう。
見学や説明会に参加する際は、お手洗いや給食の様子(自園調理やアレルギー対応)、着替えやお昼寝用タオルなど自宅から持っていくものはどの程度あるか細かなところも確認し、働いている保育士さんの様子なども見てみると、子供が入園した後のイメージがつきやすくなりおすすめです。
幼稚園の特徴と選び方
幼稚園は主に、公立幼稚園、私立幼稚園と、幼稚園・保育園の両方の要素を併せ持つ認定こども園の3つに分かれます。
働いている保護者の子供が対象だった保育園と異なり、幼稚園の基本保育時間は4時間と短く、水曜日は午前中で終わるという幼稚園も多くあります。
また、給食が基本の保育園と異なり、幼稚園は全てお弁当のところや、給食があっても週に2回だけなど、保育園と比べると親の負担は多くなりがちです。
1クラス30~35人に対して先生が1~2人の保育園と比べると、クラスの人数も多く、先生の目が行き届かないのではないかと心配になるかもしれませんが、自立心が芽生えたりと幼稚園は幼稚園ならではの良さがあります。
また、保育園と比べて行事は活発な印象です。
かつては保育園=働く親の子供が行くところ、幼稚園=専業主婦の子供が行くところといったイメージがありましたが、最近はほとんどの幼稚園で預かり保育を実施しており、働きながらでも幼稚園に通わせることが可能です。
ただ、やはり保育園と比べると幼稚園は平日の行事や親の出番も多く、フルタイムで働くことを優先したいのであれば、保育園の方が負担は少ないでしょう。
また「小学校入学の際、幼稚園の方が有利なのでは?」と言った声を耳にしますが、最近は保育園でも英語や体操などカリキュラムが充実しているところも多く、小学校入学時(または入学後)に保育園出身か幼稚園出身かによる学力の差は見られないと言われています。
子育て支援センターの特徴と選び方
子育て支援センターは、保育園・幼稚園と違い、子供が基準の年齢条件を満たせば誰でも利用できます。
ほとんどが無料で利用でき、なかには小学校入学後、放課後の遊び場として開放している支援センターもあるため、赤ちゃん期~学童期まで長く使えます。
行きつけの子育て支援センターを選ぶ際は、自宅からの距離、施設の清潔感、支援センターのスタッフの雰囲気、乳児と学童期の子供の部屋の分別、支援センターに来ている他のママの雰囲気などをチェックしてみましょう。
保育園や幼稚園に行っていなかったり、親が昔から住んでいた場所ではなかったりすると、なかなかママ友を作ったり地域の情報を得たりする機会がないかもしれませんが、子育て支援センターはママ友作りや情報を得る場としてもおすすめです。
雨天時も利用できるのがありがたいですね。
子育て中の親が知っておきたい情報
保育園、幼稚園、子育て支援センターの特徴や選ぶ際のポイントについてご紹介しましたが、次は子育て中の親が知っておきたい情報についてご紹介します。
このポイントを抑えておくと、保育園や幼稚園の入園後も役に立ちますよ。
保育園・幼稚園情報
まずは近隣の保育園・幼稚園情報です。
保育料や定員等、事務的なことは市役所(区役所)でも確認できますが、実際に通ってみた際の雰囲気は生の声が1番です。
特に、上に兄弟姉妹がいるママさんの情報は心強いものです。
そのためにも、日頃から支援センター等を活用し、ある程度の人脈を作っておきましょう。
近隣で評判の良い病院情報
保育園・幼稚園の洗礼という言葉があるように、集団生活が始まると子供はびっくりするほど頻繁に体調を崩します。
その際、慌てないように日頃から近隣で評判の良い病院情報は集めておきましょう。
自宅からの距離以外にも、待ち時間の長さ、先生や受付スタッフの方の対応、相談のしやすさなどをチェックポイントにしてくださいね。
習いごと情報
最近は、6ヵ月頃から参加できる幼児教室やベビースイミングなど、習いごとの開始年齢も下がってきているように思います。
習いごとを始める際は、インターネットの口コミや知名度だけでなく、通いやすさ、月謝、親の負担なども考慮するようにしましょう。
もちろん、子供本人が興味あるか、楽しめているかも気に留めるといいですよ。
小学校以降の学校や受験に関する情報
いろいろな地域の子が通ってくる保育園や幼稚園と異なり、公立小学校は住んでいる地域で決められており、同じ市内でも学校の雰囲気や受験に対する熱量は大きく異なります。
ご自身の家庭がいつからの受験を考えているのか、子供に学校生活で何を望むのかなど、小学校以降の情報も知っておくと、おいおい安心です。
まとめ
保育園、幼稚園、子育て支援センターの違いや選ぶ際のポイントについて、いかがでしたか。
保護者の就業状況や家庭の意向などもありますが、それでも迷ってしまう場合は、実際に園を見学してみてその時の直感を信じてみるのもいいでしょう。
いまはインターネットでたいがいの情報を得られますが、実際に通ってみた生の声まではなかなか分かりません。
そのためにも、市役所や支援センターを活用し、後悔のない幼稚園・保育園選びをしてくださいね。
この記事を書いた
サポーターママ
すみっこぐらしが大好きなおてんば女の子のママです。
育児とパートのすきま時間に、久しぶりのライター業を楽しんでいます。
趣味はランニングですが、最近はなかなかできていない現状...からだを動かすことも好きですが、食べることも大好きです。
コストコ、KALDIなどの輸入食品には目がありません。
「家族が楽しく過ごせるのが1番」をモットーに、程よく手抜きしながら日々家事・育児を楽しんでいます。
これまでの私の経験が少しでも多くの方のお役に立てたら嬉しいです。
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歯科医師
監修
ゆう歯科クリニック
伊藤裕章先生 監修