離乳食完了期が終わった後で注意する点は?幼児食の進め方とおすすめレシピ
離乳食後期、完了期と進んだら、次は幼児食へと移行していきます。
始める時期は赤ちゃんの成長や離乳食の進み具合によってもさまざまですが、一般的には1歳半前後から2歳ごろにスタートします。
離乳食完了期と幼児食に大きな違いはありませんが、食べるものの大きさや形を変えたりして、あごの発達を促すようにしていきます。
この時期の赤ちゃんは母乳やミルク以外の食べ物にも慣れ、食事から栄養がとれるようになり、母乳やミルクから離乳する赤ちゃんもいるでしょう。
身体の動きも活発になり、歩き始める子もいます。
1日3回の食事をしっかりと食べ、コップやストローでお茶を飲めるようになってきたら幼児食開始の合図です。
個人差があるので、思ったように離乳食が上手く進んでいない場合でも焦る必要はありません。
赤ちゃんのペースでゆっくりと進めていきましょう。
大切なことは子どもと一緒に楽しく食事をすることです。食事を通して子どもの食べることへの興味や意欲を育てていきましょう。
離乳食完了期が終わった後で注意する点は?
離乳食を卒業したらすぐに大人と同じ食事になるわけではありません。
消化や吸収などの内臓機能や噛む力もまだまだ未熟です。
幼児食は大人の食事に近づくための大切な準備期間でもあります。
離乳食が終了しても、食べる量や食材の固さ、薄めの味付けなどを意識して、赤ちゃんの様子をみながら少しずつ幼児食を進めていきましょう。
離乳食初期の時期から気を付けている方も多いかと思いますが、アレルギーの心配もあるので、離乳食の時期と同じように初めての食材には注意が必要です。
1日3回の食事で足りない栄養素やエネルギーを補うために、赤ちゃんの様子をみながら1日1~2回の間食を与えましょう。
具体的には炭水化物を中心に、小さいおにぎりや果物、ヨーグルトがおすすめです。
量は1回の食事の1/3~半分を目安にするといいでしょう。
市販のおやつは糖分や脂質も多く、虫歯になりやすいので、月齢に合う幼児用のおやつを選ぶのがおすすめです。
ジュースや市販のお菓子も味を知らなければ欲しがりません。
ジュースを与える際は、湯冷ましで2~3倍に薄めたり、少量にしたり、外出のときだけにしたりと、ジュースを与えるときのルールを決めるのもよいでしょう。
自分で食べるようになると、食わず嫌いや好き嫌いも出てきます。
遊び食べに悩むこともあるでしょう。
食事の際は、おもちゃやテレビが目に入らないようにして食事に集中できる環境を整えましょう。
遊んでばかりで食べてくれないときは、30分で終了するなどメリハリをつけることも大切です。
好き嫌いがあるからといって食べない食材を避けると「知らない食材」になってしまうので、間隔をあけたり、調理法や組み合わせを変えたりして食卓にだしましょう。
しっかりご飯を食べるためには「お腹がすいた」と感じられることが重要です。
だらだらとおやつや飲み物を与えていると空腹感を感じず、食事ができなくなってしまいます。
食事の時間を決めて、合間に身体を動かして遊ぶなどしてお腹を空かせてあげましょう。
食事の後は歯ブラシを使った歯磨きの習慣をつけるようにします。
1歳過ぎになると唾液の量も減り、虫歯になりやすくなるので、食後は水やお茶を飲み、口の中に食べ物が残らないようにするといいでしょう。
3歳ごろまでには全ての乳歯が生えそろうようになり、ますます虫歯に注意が必要になってきます。
歯磨きを嫌がるようなら無理に進めず、少なくとも1日に1~2回は歯磨きをすることを目安にし、寝る前は必ず磨くにようにしましょう。
慣れてきたらミルクや離乳食が終わるたびに磨くように徐々に回数を増やしていきます。
赤ちゃんの様子をみながら赤ちゃんのペースで進めていきましょう。
歯が生えてきたら歯科医院で定期検診を受けることで虫歯予防につながります。
幼児期は心も体もどんどん成長していく時期です。
食事とおやつの時間を決めて規則正しく食べることを意識しましょう。
毎日の食事の時間が決まることで子どもの生活リズムが整います。
夜ご飯は19時には食べ終わるようにしましょう。
だんだんとスプーンやフォーク、お箸が使えるようになります。
しかし、子ども一人では上手く食べられないこともあるので、様子を見ながらサポートしていきましょう。ハンバーグやお好み焼き、一口サイズのおにぎらずなど、子どもが手づかみで食べれるようなものも準備するなど、自分で食べたいという気持ちを大切に、子ども用と食べさせる用の両方を用意するとよいでしょう。
幼児食とは?進め方について
幼児食とは、離乳食が完了した1歳半ごろから5歳ごろまでの子ども向けの食事のことです。
1歳半を過ぎるとほとんどの食材を食べることができますが、消化や吸収などの内臓機能はまだまだ未熟です。
かむ力もまだ発達段階なので大人と同じようにはいきません。
そこで、幼児食を進めるうえで、子どもの成長や様子に合わせて食べやすいように大きな食材は小さく切るなど、食材の切り方や味付けを工夫しましょう。
幼児期の味覚は大人になるまで影響するともいわれています。
一度濃い味付けに慣れてしまうとなかなか元には戻れません。
将来の健康のためにも、幼児食では素材の味を生かし、薄味を心がけましょう。
味付けの目安は大人の2分の1程度です。
塩分や糖分は控えめにして、だしや食材のうま味を生かしたメニューにしましょう。
大人の料理を取り分ける場合は薄味で調理して、取り分けた後、大人の味付けにしましょう。
量も大人の約半分が目安です。
品数を減らすのではなく、1品あたりの量を減らすようにして栄養バランスを整えましょう。
1回の食事で
- ご飯や食パン、麺、パスタなどの炭水化物
- お肉や魚、豆腐などのたんぱく質
- 野菜がそろった献立
を意識します。
その日の食欲や機嫌などによって食べる量もさまざまです。
あまり気にしすぎず1~3日くらいのサイクルでそろっていればOKです。
保育園などで給食を食べている場合は、献立表を毎日の家庭での食事作りの参考にするのもおすすめです。
もし、子どもの食事を何にしたらよいか献立の内容に迷う場合は、保育園の保育士や栄養士など、専門家の方に相談してもいいかもしれませんね。
骨を作る「カルシウム」と血液のもとになる「鉄分」は、幼児期の成長に欠かせない栄養素です。
しかし、意識的にとらないと不足してしまうことが多いので、乳製品や小魚、ひじき、赤身の肉や魚、卵などの食品を積極的に取り入れましょう。
幼児期に必要な栄養が簡単にとれるフォローアップミルクの活用もおすすめです。
噛む力をつけていくためには、いろいろな食材をいろいろな固さで食べられるよう心がけましょう。
やわらかいものや固いものなど食感の違うものを意識して献立に取り入れます。
同じ野菜でも切り方や調理法を変化させるだけで食感が変わるので、いつもと違う切り方をしてみるのもよいでしょう。
子どもは食べ物をあまり噛まずに丸飲みしてしまうこともあるので、食事中はしっかりと噛んでから飲み込んでいるかを確認します。
「よく噛んで食べようね」「もぐもぐしてからごっくんしてね」などと声をかけたり、親の食べる様子を見せたりしましょう。
幼児食のおすすめレシピをご紹介
1品で栄養満点!簡単チャーハン
【材料】
- ごはん 100g
- ごはん 100g
- 卵 小さめ1個
- 野菜 にんじん、玉ねぎ、ピーマン、しいたけなど全部で30g
- 味つけ・・・しょうゆ 少々
※材料の量は、お子様の食べる量に合わせて調節しましょう。
【作り方】
①野菜はすべてみじん切りにする
(時間がないときはピーラーで薄切りにしたあと細かく刻むと火の通りが早くなります)
②フライパンに油を熱して①の野菜を炒める
③野菜がしんなりしたら、溶いた卵を入れいり卵にする
(食中毒やアレルギー予防のため卵にはしっかりと火を通しましょう)
④ごはんを加えて炒め、醤油を少々加えて味をととのえる
おやつや朝ごはんにおすすめ!お野菜ホットケーキ
【材料】
- ホットケーキミックス 1袋(150~200g)
- ツナ缶(水煮缶) 1缶
- 野菜(みじん切りまたはペースト状) 50~100g
(ブロッコリー、小松菜、ほうれん草、にんじん、かぼちゃなどを食べやすいように茹でたり、レンジで加熱したりしたものを使用しましょう) - 牛乳 100cc 卵 1個(約50g)
※牛乳、卵はホットケーキミックスの分量を参考に調節してください
【作り方】
①ボウルに牛乳と卵を入れて軽く混ぜ、ホットケーキミックスを加えなめらかになるよう混ぜる
※牛乳の変わりにフォローアップミルクを使用するのもおすすめです。
②①に水を切ったツナ、野菜を加えて混ぜる
③油をひいたフライパンに生地を流し入れ、両面を焼く
ホットケーキに加えるものは、ツナをささみやチーズに変えたり、かぼちゃやさつまいもで甘みをだしたりしてアレンジを楽しみましょう。
お野菜ホットケーキは炊飯器で調理することもできます。
まとめて作って1回分にカットし冷凍しておけば、忙しいときでもすぐに食べることができるので便利ですよ。
まとめ
幼児食で大切にしたいことは下記の3つです。
- 成長に必要な栄養が食べ物からしっかりとれること
- いろいろな食材やメニューを食べられること
- 楽しく食事ができること
食事が楽しい時間になることで赤ちゃんの食欲がわき、しっかり食べることができるようになります。
家族で食卓を囲み、楽しい雰囲気で食べられるように心がけましょう。
一緒に食事をすることで食事のマナーや食べ方など、さまざまなことを学んでいます。
「いただきます」「ごちそうさま」などのあいさつ、食卓での姿勢、食事中に立ち歩かないなど、まずは大人がお手本を見せることが大切です。
絵本を通して食べる楽しさや食事の大切さ、食への興味を引き出すことができます。
また、絵本は食事を作るワクワク感やいろいろな食材を知るきっかけにもなります。
赤ちゃんから楽しめる絵本がたくさんあるので、お子様の興味に合う絵本を一緒に読んで食育を楽しみましょう。
この記事を書いた
サポーターママ
刺繍・裁縫などの手芸や動物など可愛いもの好きの主婦です。
自宅でベビーマッサージ講師をしています。
出産前はドラッグストアで管理栄養士として育児相談などを行ってきました。
これまで勉強してきたことや、いろいろなお母さんや赤ちゃんと触れ合ってきた経験、自身の子育てで経験してきたことを活かした記事を発信していきます。
家族みんなが笑顔になれるような、いつも頑張っている方が肩の力をぬけるような、そんなお手伝いが出来たら嬉しいです。
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歯科医師
監修
ゆう歯科クリニック
伊藤裕章先生 監修