離乳食の味付けはいつから?時期や量など、味付けのポイントや注意点を解説
赤ちゃんがご飯を食べる練習とされている離乳食は、素材の味を生かした調理方法で作ります。様々な食材を少しずつ食べさせ、食べることの楽しさやおいしさを教えていきます。
離乳食が軌道に乗ってきた時に考え始めるのが、味付けです。
私たちが食べているものに徐々に形や味付けを合わせ、慣れさせないといけません。
ただ、いつから味付けをしたらいいのか、その量はどの程度までが正しいのか、ご存じでしょうか?
ここでは、そんな離乳食の味付けに関する疑問を解説していきたいと思います。
目次
離乳食の味付けはいつから?
離乳食の味付けは、中期に薄味の出汁から始めていきます。
まだまだ赤ちゃんの味覚は未発達なので、薄味の出汁から慣れさせましょう。
後期に入ってから少しずつ調味料を使った離乳食をあげることができるようになります。
赤ちゃんは、舌の中にある味蕾(みらい)という味のセンサーが大人よりも約1.3倍もあるそうです。
そのため、味付けをしなくても素材本来の美おいしい味を感じ取ることが十分できます。
素材の持つ味にまずは慣れさせることで、食べることの楽しさを教えてあげるといいでしょう。
離乳食の味付けの時期や量
離乳食の味付けの時期や量については、離乳食の進み方によって違います。
離乳食は基本味付けしなくてもいいのですが、それだとバリエーションも少なくなってしまうので、少しずつ取り入れていくといいでしょう。
味付けの時期や量について、段階に合わせて詳しく解説していきます。
離乳食初期(5〜6ヶ月頃)
この時期は基本、味付けは必要ありません。
素材の味をそのまま感じられる状態の離乳食を作ってあげましょう。
野菜を茹でて潰し、滑らかな状態にしたもので徐々に食材に慣れさせていきます。
味付けは必要ないと書きましたが、どうしても味付けをしたい場合は野菜出汁を3〜4倍に薄めたものを使用するといいでしょう。
野菜出汁とは、玉ねぎやにんじんなどを茹でた時に出る出汁のことです。
野菜のおいしさが詰まった出汁なので初期からも使えますが、あくまでも薄味が基本です。
大人では「味を感じるかな?」程度でも赤ちゃんには味を感じるので、必ず薄めて使うようにしてください。それ以外の調味料は、赤ちゃんの胃の負担になるためまだ使用できません。
離乳食中期(7〜8ヶ月頃)
基本的にまだ味付けをしなくていい時期です。
ただ、初期と違い、少しだけ使えるようになる味付けがあります。
出汁
昆布や干し椎茸、かつおから取る出汁が使えるようになります。
出汁は香りが良く、野菜出汁と相性もいいのでブレンドすると旨味もアップします。
かつお出汁の場合、10gを水500mlの水で煮て作ります。
量は小さじ1杯から始めていきましょう。
バター
無塩バターであれば少量ですが使用可能になります。
量としては、小さじ1/4程度を目安に風味づけとして使うといいでしょう。
おやきを焼くときや、ホワイトシチューを作る時に使うとコクが出ておいしくなります。
離乳食後期(9~11ヶ月頃)
離乳食後期から本格的な味付けが始まります。
ただし、量は大人の1/4程度にしましょう。
濃い味付けはしないように、まずは味付けになれることを目的として使います。
しょうゆ
しょうゆは塩分が強いので、数滴使う程度にとどめます。
風味づけと思ってください。
また、しょうゆは大豆からできているため、アレルギーにも要注意です。
味噌
味噌も塩分が強いので、ごく少量にとどめましょう。
味噌は、出汁入りの味噌だと塩分が強すぎるので、出汁の入っていない味噌を使うのがおすすめです。
大人の味噌汁を分け与えることも可能ですが、その場合は上澄みをとり、4倍程度薄めてあげてください。
味噌も大豆からできているのでアレルギーに注意が必要です。
砂糖や塩
使用可能ですが、ごく少量にとどめましょう。
味を引き締めるのに使うといいでしょう。
マヨネーズやケチャップ
マヨネーズやケチャップといった濃いめの味付けも少量使うことができます。
小さじ2/3程度を目安に使うといいでしょう。
なるべく加熱して、風味づけとして使うようにしてください
オリーブオイル
バターに慣れていれば使うことが可能です。
オリーブオイルは植物油の中でも母乳に近い油と言われており、比較的安心して使うことができます。1gから様子を見てあげていきましょう。
めんつゆ
市販のめんつゆも使えるようになります。
量の目安としては、大人の基準の4〜5倍程度薄めて使うのがいいでしょう。
また、市販されているめんつゆには、化学調味料が含まれているものもあるので、なるべく無添加のものを選ぶと安心かと思います。
離乳食完了期(1歳以降)
1歳を過ぎ完了期に入ると、ほぼ大人と同じ調味料は使えるようになります。
ただし、大人と同じ濃い味付けはだめです。
大人の味付けの1/3程度にとどめておく必要があります。
まだまだ味付けに注意が必要な時期になるので、大人よりも薄味を心がけてください。
離乳食の味付けのポイントや注意点を解説
離乳食の味付けのポイントは、薄味を心がけることです。
離乳食は、赤ちゃんがご飯になれるための練習期間です。
あまりに濃い味付けは、赤ちゃんの胃の負担にもなります。
時間をかけてゆっくりと味付けに慣れさせるようにしましょう。
他にも気をつけたいポイントや注意点があります。
ハチミツはNG
甘みやコクを引き出し体に良さそうなハチミツは、赤ちゃんには使ってはいけません。
砂糖の代わりにハチミツを使おうとする方がいますが、ハチミツにはボツリヌス菌という菌があり、月齢の低い赤ちゃんにとっては毒と同じです。
最悪生死に関わる状態になることもあるので、ハチミツは使わないでください。
ハチミツは1歳以降に使えるようになります。
1歳をすぎたら様子を見ながら使ってみるといいかと思います。
アレルギーに気をつける
調味料の中には、アレルギーとなるものが含まれていることがあります。
前述した通り、しょうゆや味噌は大豆が含まれています。
マヨネーズには卵が含まれています。
アレルギーのある方は、注意が必要です。原材料をよくチェックしてみてください。
市販のベビーフードを参考にする
市販のベビーフードを味付けの参考にするといいと思います。
我が家もよく使いますが、ベビーフードは月齢ごとに素材や固さ、味付けを工夫して作られています。どの程度の味付けがいいのかを知るのにも、ベビーフードは役立ちます。
少し話がそれますが、ベビーフードは慣れさせておくといいと聞いたことがあります。
災害時や緊急時にベビーフードしかない場合、慣れていないと食べてくれないことがあるそうです。
頑張って全部手作りすることももちろん素晴らしいことですが、たまにはベビーフードを使うことでいい点もあります。是非味付けの参考にしてみてください。
まとめ
今回は離乳食の味付けに関する記事を書かせていただきました。
赤ちゃんの負担にならない、おいしく食べられるように味付けをしてあげてください。
記事に書きませんでしたが、他のサイトを見ると『中期からしょうゆや味噌、塩や砂糖もごく少量可能』と書かれていることがありますが、あまりおすすめしません。
私の友人が管理栄養士なのですが、「離乳食はあくまで練習期間だから、味付けよりも素材の美味しさを教えてほしい」と言っていました。
味付けはいつかはするもの、慌てる必要はありません。
少しずつ、少しずつ味をつけていくといいと思います。
離乳食作りは大変ですが、赤ちゃんにとっておいしく食べられる離乳食作りを頑張っていきましょう。
この記事を書いた
サポーターママ
みんなにちやほやされすぎて、すっかり甘えるのが上手になった次女と、そんな次女を溺愛してやまない、家族一しっかり者の長女がいます。
私は昔から工作や絵を描くことが好きで、長女とよくかわいいプリンセスの絵を描いたり、簡単なおもちゃを作ったりして遊んでいます。
また、なるべく低コスパで、みんなが楽しめるようなものを考えて作るよう、工夫しています。
自分のアイデアやほかの人のアイデアを吸収して、これからも2人のかわいい娘のママとして成長していきたいと思っています。
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歯科医師
監修
ゆう歯科クリニック
伊藤裕章先生 監修