離乳食後期(9~11ヶ月頃)での注意点は?進め方やおすすめレシピをご紹介|学習プリント.com

離乳食後期(9~11ヶ月頃)での注意点は?進め方やおすすめレシピをご紹介

離乳食後期(9~11ヶ月頃)での注意点は?進め方やおすすめレシピをご紹介
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生後9ヶ月ごろになるとカミカミ期と呼ばれる離乳食後期に入り、母乳やミルクの量が減って離乳食からとるエネルギーや栄養素が増えてきます。
食べられる食材が増え、調理法も「煮る」「蒸す」だけでなく「焼く」こともできるようになり、料理の幅が広がります。
少しずつ栄養バランスも意識した献立にしていきましょう。

赤ちゃん自身の食べる気持ちも強くなり、手づかみ食べも始まります。
食べる環境を整えて赤ちゃんの食べたい気持ちを大切にしましょう。
口や下の動きも発達し、噛む力を育てていく大切な時期です。
歯ぐきですりつぶせる固さを目安に、赤ちゃんの様子をみながら固さを調節していきましょう。

9ヶ月ごろになるとストローやコップで水分をとれるようになってきます。
できるようになる時期には個人差があるので、赤ちゃんの成長や様子に合わせて練習していきましょう。
始めは失敗して当たり前です。焦る必要はありません。
こぼしたりむせたりしても根気よく見守り、たくさん練習させてあげましょう。

家族と一緒に食べることで赤ちゃんも食事が一段と楽しくなり、食欲がわいてきます。
11ヶ月ごろになると家族と同じ時間帯に食事を近づけていくと良いでしょう。

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離乳食後期(9~11ヶ月頃)での注意点は?

離乳食後期(9~11ヶ月頃)での注意点は?

1日のなかで離乳食の回数が3回に増えると、エネルギーや栄養素の半分以上を離乳食からとるようになります。
だんだんと母乳の鉄分も不足してくる時期なので、少しずつ栄養バランスにも注意してみましょう。
栄養バランスといっても難しく考える必要はありません。

1回の食事で①ご飯や食パン、麺などの炭水化物②お肉や魚、豆腐などのタンパク質③野菜がそろった献立を意識してみましょう。
赤ちゃんの食欲や機嫌などによって食べる量もさまざまです。
あまり気にしすぎず1~3日くらいのサイクルでそろっていれば大丈夫です。

育児用ミルクを離乳食に混ぜると、栄養バランスが整うだけでなく、不足しがちな鉄分やカルシウムも補うことができるのでおすすめです。

9ヶ月を過ぎると赤ちゃん自身が自分の手や指を使って食べ物に触ろうとしたり、口に入れようとしたりするようになります。
スプーンに興味を示す子もいるので、赤ちゃん用に握りやすいスプーンを用意すると良いでしょう。
食器の中で食べ物をこねたり、つかんでは落としてみたり、大人にとっては食べ物で遊んでいるように見える行動でも、赤ちゃんにとっては食べ物を自分の手で確認して成長している大切な時期です。

手づかみ食べしやすいメニューを取り入れたり、汚れても大丈夫な環境を整えたりして見守りましょう。
ポケット付きのエプロンやレジャーシートを下に敷くと後片付けも簡単で便利です。
食べムラや好き嫌い、遊び食べなど「食べてくれない」悩みが大きくなってくる時期です。
ですが、この時期の嫌いは「食べにくさ」が原因になっていることが多いので、繊維の多い食材やパサパサした食材はとろみをつけるなどして食べやすくしましょう。
食べないからと献立に入れないと赤ちゃんにとって「知らない食材」になってしまうので、ときどきメニューに取り入れることも大切です。

離乳食後期(9~11ヶ月頃)の進め方

離乳食後期(9~11ヶ月頃)の進め方

離乳食は1日3回に増えます。
始めは1回の食事の量が少なくても大丈夫です。

離乳食後期の離乳食の一回あたりの目安の量は下記のとおりです。

区分目安の量
穀類/
炭水化物
・ごはん:5倍がゆ90g~軟飯80g
※おかゆから軟飯へ徐々に移行していきます。
・うどん: 60g~90g
※塩分が多いため、多めの水で軟らかめに茹でます。大さじ1杯は約10gです。
・食パン: 25g~35g
※牛乳などで煮て、パン粥にして与えます。
・オートミール 20g
※鍋で煮て、柔らかくしてから与えます。食物繊維が多いため、食べさせる量に注意をしましょう。
タンパク質・魚 15g
・肉 15g
・豆腐などの大豆製品 45g
・全卵1/2個 (卵は加熱調理済みのもの)
・乳製品80g
※これらのうちのどれか一品、あるいは量を減らし、組み合わせて量を調整したものを一回の離乳食に与えます。
野菜や果物野菜や果物は合わせて30g~40g

離乳食はなるべく、主食、主菜、副菜を意識して準備するようにします。
離乳食の準備が大変な時や、調理がしにくい食材を与える時は、市販のベビーフードを利用するのもいいでしょう。

離乳食の後に授乳をしますが、それ以外にも、赤ちゃんのリズムに応じて一日に2回ほど欲しがるだけ授乳をします。
赤ちゃんの離乳食の進み具合や月齢に応じて、徐々に離乳するようになっていくでしょう。

もぐもぐ期と呼ばれる離乳食中期では離乳食は2回でしたが、赤ちゃんの様子を見ながら慣れてきたら段階的に3回の食事に増やしていきましょう。
適度におなかがすいている状態をつくるために4時間以上の間隔をあけると良いでしょう。

また、3回目の食事は寝る前に食べると消化不良につながるので、赤ちゃんの1日のスケジュールに合わせて19時までには食べ終わると良いです。
この時期もアレルギーの心配に備えて初めて与える食材は1日1種類に、午前中の離乳食の際に少量から与えるようにします。
もしも、離乳食を食べている途中で赤ちゃんに嘔吐や蕁麻疹などの症状があらわれたら、すぐに病院を受診し、医師に相談をしましょう。

食べ物の固さはバナナのような歯ぐきでつぶせる固さです。
赤ちゃんは、舌や歯ぐきを使ってすりつぶすように食べます。
噛んでいる方のほっぺが動いていれば、歯ぐきでつぶして食べている証拠です。
歯が生えてくると、前歯で食べ物をかじりとることもできるようになります。
赤ちゃんの口の動きをよく見て丸のみしていないか注意しましょう。

献立を全て噛むタイプの料理にすると赤ちゃんも疲れてしまいます。
噛めるものとやわらかいものと両方用意しましょう。

口に力を入れて噛めるように子ども用の椅子に座らせて、足が床や踏み台につくようにします。
自分で食べる意欲が強くなってきたら、手づかみ食べができる環境に移行していきましょう。
目で食べ物を見て、手で持ち、口まで運んで食べるという手づかみ食べにより、赤ちゃんの脳は刺激を受け発達していきます。
手や指先の感覚も発達していきます。
手づかみ食べを通してさまざまなことを学んでいるので、できるだけ赤ちゃんの自由にさせてあげましょう。

日常生活の中でも、紐通しやぽっとん落とし、トングでものをつかむなどの遊びを取り入れることで指先の発達につながるのでおすすめです。

離乳食で与える食材のアレルギーや注意点

穀物/炭水化物

うどんや食パン、マカロニ、そうめんなどの食品は、小麦を使っているため小麦アレルギーの心配があります。
オートミールは小麦よりはアレルギーの可能性は少ないとされていますが、念のため初めて与える際は、少量から様子を見るようにしましょう。

タンパク質

離乳食で魚を与える場合は、最初は離乳食初期に白身魚から始めるようにし、赤身魚、青魚の順に移行します。
離乳食後期では青魚も食べられる時期になっていることでしょう。
魚は調理後、骨を抜き、よくほぐしてから赤ちゃんに食べさせるようにします。
ただし、サバなどはアレルギーを起こしやすい食材とされているため、離乳食として与える際は注意をして少しずつ与えるようにします。
まぐろを離乳食として与える場合は、赤身部分を選ぶようにします。
また、あじを離乳食として与える場合は、塩分の多い干物でなく、生のあじを使うようにしましょう。

肉類のなかでも、レバーは鉄など赤ちゃんが摂取したい栄養素が豊富で、離乳食に取り入れたい食材の一つです。
ただし、食べ過ぎると体調不良を起こす可能性があるとされているため、赤ちゃんに与える際は、鶏レバー10g(1切れ)程度を茹でてペースト状にし、毎日ではなく、一週間に一度のペースなど、日にちの間隔をあけて与えるようにします。
牛の赤身肉を与える場合は、脂身を取り除いてから与えるようにしましょう。

卵は食物アレルギー7品目に含まれる食品です。
初めて赤ちゃんに与える場合は、固ゆでにした卵黄からスタートし、加熱した卵白、茶碗蒸しなどの加熱の低い卵料理の順に離乳食を進めるようにします。

乳製品

牛乳を与える場合は、1歳までは加熱してから与えるようにします。
飲み物として牛乳を直接飲ませる場合は、1歳を過ぎてからにしましょう。

また、乳製品のなかでも、ヨーグルトは加熱をすると乳酸菌が死滅する可能性があるため、加熱なしで離乳食として与えます。
口あたりが良く、赤ちゃんに手軽に与えることがOKな便利な離乳食です。

ただし、冷蔵庫から出したての場合は赤ちゃんの胃に刺激を与える恐れがあるため、常温に戻してから与えましょう。
ヨーグルトを食べさせる場合は、加糖のものではなく、無糖のプレーンヨーグルトを選ぶようにします。

野菜や果物

野菜

野菜は基本、加熱してから与えるようにします。
トマトは消化を良くするために、皮を剥き、種を取り除いてから与えましょう。
ほうれん草は鉄分を豊富に含む野菜で、離乳食に積極的に活用したい野菜の一つですが、ほうれん草の「アク」の元となっているシュウ酸は、結石の原因にもなっているため、赤ちゃんだけでなく大人が食べる際にも、煮たり、茹でたりして、十分にアク抜きをしてから食べるとよいでしょう。

果物

果物のなかでも「オレンジ、キウイフルーツ、バナナ、もも、りんご」などのフルーツは、食物アレルギーの発症例が見られる20品目の中に該当するため、赤ちゃんに初めて与える際は、慎重に与えましょう。

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離乳食後期(9~11ヶ月頃)のレシピをご紹介

離乳食後期(9~11ヶ月頃)のレシピをご紹介

手づかみ食べが始まる時期です。
赤ちゃんがつかんで食べられるように形や固さを調整します。
丸のみを防ぐために一口では食べられない大きさにし、歯茎でつぶせるくらいの固さに調理しましょう。
手づかみ食べには「おやき」「おにぎり」「野菜スティック」など赤ちゃんが握りやすい形のものがおすすめです。

~5倍がゆと野菜のおやき~

【材料】

  • 5倍がゆ 60g(大さじ4程度)
  • すりおろした野菜 20g
  • 小麦粉 大さじ3

【作り方】

①加熱したにんじんや小松菜など野菜をすりおろす
②材料をすべて混ぜ合わせる
③食物油やクッキングシートを敷いたフライパンを中火で温める
④①を一口大(1.5cm程度)に落とし入れ両面をこんがり焼く
ひきわり納豆やすりおろした魚などを入れるとたんぱく質もとることができます。

焼いたおやきが苦手な子は、おかゆをじゃがいもやさつまいも、かぼちゃなどに変え、蒸したやわらかいものにすると食べてくれることが多いです。

~簡単お好み焼き~

【材料】

  • 小麦粉 大さじ3
  • 溶き卵1/3個分
  • 野菜(みじん切りまたは千切り)15~20g
  • ツナやひき肉5~10g

※具材は全体で25g程度が作りやすいです

【作り方】

①具材をやわらかくゆで、みじん切りや千切りにする
②すべての材料と水を大さじ2入れて混ぜ合わせる
③中火で熱したフライパンに食物油またはクッキングシートを敷き、②を流し入れ、両面を焼く
④赤ちゃんが食べやすい大きさに切る

3回食になると赤ちゃんの食べる量や回数も増え、食事の用意に時間がかかるので一度に大量に作って冷凍しておくと便利です。

その他にも、大人の食事から取り分けて赤ちゃん用にアレンジする「取り分けメニュー」もおすすめです。
大人向けの料理の味付けをする前に、赤ちゃん分を取り分けましょう。
大人用に赤ちゃんが食べられない食材を使う場合は取り分けた後に入れます。

野菜がたくさん入った汁物や煮物は、食材もやわらかく簡単に作ることができるのでおすすめです。
少しずつ味噌や醤油などの調味料も使えるようになりますが、赤ちゃんの健康のためにも注意が必要です。
薄味で食べてくれている間は無理に使う必要はありません。
味覚の形成のためにも、だしのうま味や素材の味を活かした離乳食にして「味つけ」ではなく「風味づけ」として調味料を使うように心がけましょう。

まとめ

手づかみ食べが始まると赤ちゃんが食べ物で遊んでいるのでは?と感じることもあるでしょう。
しかし実際は、赤ちゃん自身が食べ物を触って確認している時期です。
目の前にいろいろなものが並んでいると赤ちゃんも気が散ってしまいます。
手づかみメニューは小さいお皿に少量のせ、なくなったら足すようにすると良いでしょう。
遊びが長く続いたり、食べなかったりする場合は食事を終了して大丈夫です。

食べないからと途中でおやつなどを与えるとお腹がすかなくなってしまいます。
赤ちゃんが「お腹がすいた」と感じる状況を作ってあげることも大切です。

赤ちゃんが食べる量は個人差があります。
周りの子と比べて心配になることもあるでしょう。
食べる量が多くても少なくても、成長曲線から外れていなければ大丈夫です。
必ず食べられる時期がやってきます。
赤ちゃんのペースで気長に楽しく進めていきましょう。

この記事を書いた
サポーターママ

あいママのプロフィール写真 あいママ 1女のママ

刺繍・裁縫などの手芸や動物など可愛いもの好きの主婦です。
自宅でベビーマッサージ講師をしています。
出産前はドラッグストアで管理栄養士として育児相談などを行ってきました。
これまで勉強してきたことや、いろいろなお母さんや赤ちゃんと触れ合ってきた経験、自身の子育てで経験してきたことを活かした記事を発信していきます。
家族みんなが笑顔になれるような、いつも頑張っている方が肩の力をぬけるような、そんなお手伝いが出来たら嬉しいです。

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