赤ちゃんはよだれトラブルが多い?よだれが多い理由と対処法
新生児のツヤツヤほっぺがだんだん赤く、痛々しい状態になっていませんか。
実は、それ、よだれトラブルです。
よだれトラブルは、ママによってはオムツかぶれの次に出てくる赤ちゃんのトラブルといっても過言ではありません。
赤ちゃんには、よだれがつきものと思っていても、「こんなに早くからよだれが出るもの?」「どうして、よだれだけで肌荒れがおきるの?」「なにかのサインや病気?」と心配に思うママも多いことでしょう。
中には、よだれが周りの赤ちゃんと比べて違うと、不安になってしまうママさんもいるのではないでしょうか。
そこで、赤ちゃんがよだれを多く出す理由や、よだれによって起こるよだれトラブルと、その対処法について紹介します。
目次
赤ちゃんの「よだれ」が多く出る理由
赤ちゃんの「よだれ」が多く出る理由は、赤ちゃんの口周りの筋肉の発達や成長によるものです。
よだれが多いと「元気な証拠」と言われますが、「もしかしたら、何かおかしいのかな?」と心配になったりしますよね。
そこで、赤ちゃんの「よだれ」が多い理由を紹介します。
そもそも「よだれ」とは?
よだれとは、「唾液」です。
唾液がお口のなかからあふれ出てしまうのが、「よだれ」。
唾液の働きのひとつに「口のなかを清潔に保つ」作用があります。
離乳食を始める前の赤ちゃんは、まだ歯磨きをしないため、よだれが口のなかのばい菌をやっつけてくれているのです。
時々、赤ちゃんがよだれで遊んでブーブーとさせるなど、かわいい姿を見せてくれる時もあります。
また、唾液には、お口のなかで舌を動かしやすくさせる潤滑油の役目も。
話を始める準備として、舌をスムーズに動かせるようにするのにも、唾液はとても大切なのです。
唾液は次の成長のために必要なものなのはわかりましたが、どうして「よだれ」になるのでしょうか。
口周りの力が弱い
赤ちゃんは、母乳や哺乳瓶を勢いよく吸うので、口周りの力がありそうですが、あまりありません。
唇を閉じる力が弱く、口を常に閉じているのが難しいので、よだれの原因になってしまいます。
赤ちゃんは筋力が弱いため、泡が立つようなよだれを出すときもありますが、心配はいりません。
時には、赤ちゃんがよだれを吸い込んでむせる場合もあるでしょう。
また、歯が生えていないため、小さい口の中に溜まったよだれをせき止められないので、より一層、よだれがでるのです。
歯が生え始める
歯が生え始めると「よだれ」が多くなる赤ちゃんもいます。
その理由を紹介します。
離乳食を食べ始めるサイン
一般的には、離乳食は生後6、7ヶ月から始めますが、赤ちゃん自身から「もう、ごはん食べられるよ」とサインを出してくれます。
そのサインが、「よだれ」。
よだれには、「食べ物を飲み込みやすくする」働きがあるので、まだ、食べ物をかむ力も、飲み込む力も弱い赤ちゃんには、よだれはとても必要なものなのです。
よだれが多いと「元気な証拠」と言われるのは、いろいろな食べ物を食べられるほどの消化酵素が作られているというサインとも言えます。
成長すると増える
赤ちゃんが成長すると共に、からだの中でいろいろな消化酵素が作られるようになります。
作られる消化酵素が多くなると、比例して、唾液の量も増加。
だから、赤ちゃんのよだれが増えるのです。
よだれの量が増え、だんだん固形物やお刺身などの生ものも食べられるようになります。
また、消化酵素が多くなるスピードは個人差があるので、よだれの量に個人差があっても心配はありません。
注意すべきよだれ
注意すべきよだれは、病気の場合。
口内炎やのどの炎症などの症状が原因で、よだれが増える時もあります。
話のできない赤ちゃんの口に異常があっても分かるのかなと、心配になりますが、目安があります。
赤ちゃんのお口が臭いと感じるときは、お口の中のケアが足りなかったり、虫歯や歯周病の可能性も考えられます。
赤ちゃんが、口の中に頻繁に手をいれたり、食欲が落ちたりなど、ママが「いつもと違う」と思う行動が出てきます。
特に注意したいのは、溶連菌や手足口病。
溶連菌は、おもに喉が強く痛みますし、手足口病だと、口だけではなく手や足など全身に発疹が出ます。
「よだれが出てきた=成長している」は確かなのですが、その他に赤ちゃんに異常がないかも気をつけるべきポイントです。
赤ちゃんの「よだれ」が原因で起きる肌トラブル
赤ちゃんの「よだれ」が原因で起きるトラブルは、おもに口周りの肌荒れ。
そこで、どうして、よだれで肌荒れの症状が起きるのかや、その対策を紹介します。
よだれで肌トラブルが起きる原因
よだれで肌トラブルが起きる原因は、よだれは塩分と消化酵素を含んでいるからなのです。
消化酵素のなかには、赤ちゃんの肌を傷付ける原因であるタンパク質を分解するものも。
そのため、よだれをついたままにしてしまうと、「接触性皮膚炎」といった肌荒れを起こしてしまいます。
さらに、赤ちゃんの皮膚の厚さは、大人の約半分。
肌のバリア機能も低いので、よだれだけで肌荒れを起こしてしまうのです。
赤ちゃんにはあたり前な「よだれ」と「肌荒れ」。
よだれによる肌トラブルを防ぐには、家でのこまめなケアが必要になります。
そこで、「よだれ」での肌トラブルが起こらないようにする簡単な家での対処法を紹介しましょう。
よだれによる肌荒れ対策
よだれによる肌荒れ対策は、おもに優しく落とすことと保湿です。
優しく取り除く
肌荒れの根本的な原因である、「よだれ」を取り除く必要があります。
しかし、注意したいのが、「皮膚の薄さ」。
顔は、もともと体の中でも皮膚が薄いので、赤ちゃんの場合は、より一層注意が必要です。
よだれを取り除く方法は、おもに「洗い流す」か「ふき取る」の2通り。
洗い流す時は、ぬるめのお湯でこすらずに洗います。
ふくときは、ガーゼなどで、優しくなでるようにしましょう。
しっかりとした保湿
「よだれ」をふき取り、皮膚を清潔にしたあとは、しっかりとした保湿が必要です。
ママも、洗顔後は保湿ケアなどをしますよね。それと同じです。
ただ、大人用を使うのはNG。
赤ちゃんの皮膚が薄いので、大人用の保湿剤を使うと、刺激になって逆効果。
必ず、赤ちゃん用、そして、口周りに多く使用するため、舐めても大丈夫なモノを選びましょう。
また、保湿剤は、「よだれ」による肌荒れを防ぐ効果も。
肌を薄い膜でガードしてくれるイメージです。
テカテカするほど厚く塗る必要はありませんが、肌荒れ防止のためにもベビーローションなどの保湿剤は必須です。
首や胸元にも対策
よだれトラブルは、口周りだけではありません。
よだれが垂れるので、首や胸元まで肌荒れする場合も。
ママによっては、「スタイ」を付けているから大丈夫、と思う方もいると思います。
ですが、長い時間同じスタイを付けていると、よだれや汗で湿ってきますよね。
赤ちゃんがミルクを吐くことでスタイが汚れてしまうことも。
湿ったままのスタイが、首や胸元にあたっていると、結局は「よだれが直接、肌についている」ことと同じになります。
そのため、スタイを付けていても肌が荒れるのです。
スタイによる肌荒れを防ぐためには、スタイのこまめな交換。
必要なスタイの枚数は、月齢やよだれの量によって違いますが、洗い変えを含めて、最低でも3枚以上は、あると安心です。
また、首とあごの境目には注意が必要です。
赤ちゃんは2重あごになりやすいですよね。
月齢によっては、首を動かす動作が少ない場合もあるので、首とあごがくっついている時間が長くなります。
すると、肌で隠れている部分が、汗で蒸れやすい上によだれが入り込むと、肌荒れがとても起きやすい状態に。
そのうえ、つねに肌同士がくっついているので、見ただけでは分からない時も。
口元のよだれをふいたり、体を洗う時などに確認するのをおススメします。
ひどい場合は専門医へ
こまめなよだれケアをしていても、肌トラブルが酷くなってからでは対処が効かない時も。
そんなときは、少しでも早めに専門医に相談しましょう。
その他の「よだれ」トラブルと対処方
成長していくとよだれトラブルには「肌荒れ」がつきものですが、そのほかのよだれトラブルを紹介します。
よだれがつきやすい手指
赤ちゃんは、だんだんと、自分の体を認識するために、手指を口にいれたり舐めたりしはじめます。
代表的なのが、指しゃぶり。
一般的には、生後2~3ヶ月頃に多くはじめます。
よだれが多く出始める時期よりは早いですが、よだれが手指につきますね。
無理にやめさせる必要は有りませんが、赤ちゃんが口から手を離した時は、優しく拭いてあげるとよいです。
床の掃除
ハイハイやたっちが上手になると、床がよだれで汚れます。
すぐにふき取るのであれば、水ぶきでも大丈夫。
時間がたった汚れには、赤ちゃんにも安全なグッズでのお掃除が必要になってきます。
赤ちゃんが舐めても大丈夫な重曹を使ったり、除菌もできるウェットティッシュや、用意できるのであれば、高熱で除菌と汚れを取ってくれるスチームクリーナーなどがおすすめ。
おもちゃのメンテナンス
なんでも口にしてしまう、赤ちゃん。
よく遊ぶおもちゃは、口に入れてしまう代表ですね。
床の掃除と同じように、すぐに拭いてしまえば大丈夫。
時間がたってしまったおもちゃの汚れは、口に入れてもいい除菌スプレーやウェットティッシュで拭いたり、外での天日干しをおすすめします。
まとめ
赤ちゃんのよだれトラブルと家でもできる対処法を紹介しました。
赤ちゃんのよだれが出始める時期は、個人差がありますが、多くは離乳食や歯が生え始める準備なのがわかりましたね。
また、家でのよだれトラブルの対処法は、こまめによだれをふき取り、保湿を忘れないこと。
スタイを汚れたらすぐに取り替えるなど、肌を清潔に保つのが秘訣。
赤ちゃんの肌は、不快感を泣くことでしか伝えられない時期なので、ママとパパのこまめなお世話で赤ちゃんのプルプル肌を保って、肌ストレスを下げてあげましょう。
この記事を書いた
サポーターママ
専業主婦10年以上の1男2女のママです。
育児に奮闘しながらWebライターとしても活動中。
ガーデニングやお菓子、パン作りが好きです。
1日のほとんどを子どもたちとべったりなので、育児疲れの癒しに庭の草花を触ったり眺め、休日などには、子どもたちとお菓子やパンを作って楽しんでいます。時には、子供達とテレビゲームも(笑)
育児は何かと壁にぶつかることが多いですよね。私は今でも試行錯誤の日々です。
ママが頑張らず、家族で笑顔になれるような情報でお役に立てればうれしいです。
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歯科医師
監修
ゆう歯科クリニック
伊藤裕章先生 監修