赤ちゃんのママ必見!離乳食の進め方、注意点、よくある悩み事
産まれたばかりの小さな赤ちゃんは、母乳やミルクですくすく成長します。
しかし、赤ちゃんが5ヶ月を過ぎたころから、母乳やミルクだけだとエネルギーや栄養素が足りなくなります。
6~7ヶ月ころになると母乳の分泌量も少しずつ減り、9ヶ月ころからは鉄分も不足しやすくなります。
そして、少しずつ赤ちゃん自身の消化機能が発達して、母乳やミルク以外の食物も食べられるようになります。
大切に育ててきた赤ちゃんが成長してきたからこそ迎える「離乳期」です。
はじめての場合は、いろいろと心配なことも多いと思います。
また、離乳食に関する情報もあふれているので、何が正しいのか不安になる時もあるかもしれません。
いちばん大切なことは、赤ちゃんが「元気に成長していくこと」です。
個人差があるのは当然です。
あまり気負いすぎず、楽しく離乳食を進められたらよいなと思います。
赤ちゃんが元気に成長していくために、離乳食の進め方や注意点などをまとめてみました。
参考にしてみてください。
目次
離乳食の進め方
まずは、離乳食の進め方の目安を知っておきましょう。
あくまでも目安であり、赤ちゃんの食欲や成長・発達の状況に合わせることが大切です。
離乳初期 | 離乳中期 | 離乳後期 | 離乳完了期 | |
生後 | 5~6ヶ月ころ | 7~8ヶ月ころ | 9~11ヶ月ころ | 12~18ヶ月ころ |
食べ方の目安 | 〇子どもの様子をみながら1日1回1さじずつ 〇母乳やミルクは飲みたいだけ与える。 | 〇1日2回食で食事のリズムをつけていく。 〇いろいろな味や舌ざわりを楽しめるように、食品の種類を増やしていく。 | 〇食事リズムを大切に、1日3回食に進めていく。 〇共食を通じて食の楽しい体験を積み重ねる。 | 〇1日3回の食事リズムを大切に、生活リズムを整える。 〇手づかみ食べにより、自分で食べる楽しみを増やす。 |
調理形態 | なめらかにすりつぶした状態 | 舌でつぶせる固さ | 歯ぐきでつぶせる固さ | 歯ぐきで噛める固さ |
離乳食をはじめる目安
離乳食をはじめる目安には以下のようなものがあります。
- 首のすわりがしっかりしてきた
- 寝返りができる
- 5秒以上おすわりできる
- スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる
- 食べものに興味をしめす
5ヶ月になったからといって、すぐに始めなければと思う必要はありません。
目安として、6ヶ月ころまでには離乳を始めることがよいとされています。
その理由は、月齢が進むと味覚も発達し、いろいろな食品の味になれにくくなってしまい、離乳が難しくなることがあげられます。
また、離乳が遅くなることで栄養不足の影響も出てきてしまうのです。
赤ちゃんの様子をみながら、離乳食の用具などの準備をしておくとよいでしょう。
離乳初期(生後5ヶ月~6ヶ月ころ)
離乳初期の目的は、食品の舌ざわりや味に慣れることです。
始めて1ヶ月くらいは、1日1回として、離乳食のあとに母乳やミルクを欲しがるだけ与えます。
食品は、なめらかにすりつぶしたものを与えます。
まずは、アレルギーの心配の少ないおかゆ(お米)から始めてみましょう。
新しい食品を始めるときは、1さじずつにして、少しずつ量を増やしていきます。
このころは、まだ味覚が発達していないので、ほうれん草、小松菜、にんじん、かぼちゃなど緑黄色野菜に慣れさせます。
緑黄色野菜はビタミン、ミネラルが豊富なので、食べてくれると嬉しいですね。
でも、あまり食べない時は、かぶや白菜など食べられるものから慣れさせましょう。
離乳食を始めて1ヶ月過ぎたころからは、豆腐、レバー、白身魚などもよく加熱しすりつぶしてから与えてみます。
離乳中期(生後7ヶ月~8ヶ月ころ)
離乳食は1日2回のリズムをつくり、そのあと母乳とミルクを与えます。
離乳食の時以外の授乳は、母乳は欲しがるだけ、ミルクは1日に3回程度が目安です。
このころは、ツブツブのものを噛んで飲み込むことが出来るようになり、胃腸の働きも整ってきます。
調理するときは、少しずつ水分を減らし、つぶし方も粗めにします。
また、卵黄は鉄分やビタミンが豊富で取り入れたい食品です。
よく火を通してまぜたものを1さじから与えてみましょう。
舌でつぶせる固さのものを増やし、いろいろな食品の味や舌ざわりに慣れていけるとよいですね。
離乳後期(生後9~11ヶ月ころ)
離乳食は1日3回として、そのあと母乳やミルクを与えます。
離乳食の時以外の授乳は、母乳は欲しがるだけ、ミルクは1日に2回程度が目安ですが、
離乳食を十分に食べていれば、自然と量が減っていきます。
このころは、歯や歯ぐきでつぶすことが出来るようになります。
また、手づかみ食べを始める時期でもあります。
食べものをさわったり、握ったりすることで、食べものへの関心が生まれます。
手づかみ食べは発育と発達に必要なことなので、ぜひ積極的にさせていきましょう。
離乳完了期(12~18ヶ月ころ)
形のある食物をかみつぶすことが出来るようになります。
離乳の完了とは、エネルギーや栄養素の大部分を、母乳やミルク以外の食品から取れるようになる状態をいいます。
食事は1日3回となり、そのほかに1~2回おやつを与えます。
母乳やミルクは、離乳のすすみ方に応じて必要な分を与えていきます。
離乳食の注意
離乳食を始めるにあたり、注意すべきことがいくつかあります。
事前に確認してからすすめていきましょう。
「はちみつ」は満1歳になるまで使わない
乳児ポツリヌス症予防のために、「はちみつ」を与えてはいけません。
初めての食品は「1さじずつ」
7大アレルゲン:卵、牛乳、小麦粉、そば、落花生、えび、かになどの食品はもちろん、初めての食品を食べさせるときは「1さじずつ」。
そして、病院が開いている時間にしましょう。
飲用の牛乳は1歳をすぎてから
鉄欠乏性貧血を予防するために、牛乳をそのまま飲用として与えるのは1歳過ぎてからがよいです。
生もの・調味料に注意
刺身など、肉や魚の生もの、味が濃すぎるものや固すぎるものは食べさせないようにしましょう。
調味料は、離乳初期には使用せず、その後も、その食品のもつ味を生かして「薄味」をこころがけましょう。
衛生面に注意
赤ちゃんは細菌への抵抗力が弱いので、衛生面に十分注意しましょう。
離乳食のよくある悩み事
ここまで、離乳食のすすめ方や注意点をご紹介してきました。
あくまでも目安とはいえ、思うように進まないと心配になりますよね。
よくある悩みとしては、
- メニューがワンパターンになる
- 栄養のバランスが心配
- 離乳食の準備や調理が大変
- 嫌いなものが多くて同じものしか食べない
- 手づかみ食べをすると食べもので遊びだす
などがあります。
赤ちゃんのお世話だけでも大変なのに、思うように進まない離乳食で疲れ切ってしまいますよね。
私も、離乳食の本やレシピなどを見ながら時間をかけてつくったのに、一口もたべてくれずガックリということが何度もありました。
妊娠から出産、そして休む間もなく育児のスタート。
ママが心身ともに疲れ切っているときに始まるのが「離乳食」でもあります。
だからこそ「無理をしすぎない」ことが大切です。
離乳食つくりに疲れた時やお出かけの時など、どんどん「ベビーフード」を活用していきましょう。
ベビーフードを使うときは、月齢にあったものを選び、与える前は一口食べて温度や固さを確認することを忘れないようにしましょう。
まとめ
ここまで、離乳食の進め方、注意点、よくある悩み事について紹介してきました
まだまだかよわい赤ちゃんだからこそ、気をつけなければいけないことがたくさんあります。
だから、離乳食って大変ですよね。
でも。
いちばん大切なことは、赤ちゃんが「元気に成長していくこと」です。
そして、ママも元気でいられることです。
離乳食の進み方は1人ひとり違います。
ほかの子や育児書などの通りにいかなくてもいいのです。
赤ちゃんにとって大切なたった一人のママ。
ママだからこそわかるわが子の様子を見ながら、わが家にあった方法で、離乳食をすすめていけばよいと思います。
過ぎてみるとあっという間に終わるのが離乳食です。
正しい知識を参考にしながら、楽しくすすめていってくださいね。
この記事が気に入ったらシェア
歯科医師
監修
ゆう歯科クリニック
伊藤裕章先生 監修