第19回 ぬりえイベント(2023年1月27日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)|学習プリント.com

第19回 ぬりえイベント(2023年1月27日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)

第19回 ぬりえイベント(2023年1月27日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)
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実は最近、イベントに参加している子供たちに大きな変化があることに驚いています。
それは「子供たちが時間を守って開始時刻よりも早くイベント会場に集合をしている」ということです。
ウガンダでは時間通りにウガンダ人たちがやってこないことを「ウガンダ時間」などと揶揄して表現することがあります。

これは外国人の間だけでなく、ウガンダ人たちの間でも常識となっていて、時間通りにやってこない人がいると「ウガンダ時間だから仕方ない」などと話をすることが度々あります。
以前、イベントを開催し始めた頃は、子供たちはその「ウガンダ時間」通り開始時刻から30分程遅刻して参加するというのが当たり前でした。

そのため、毎回子供たちに「イベントが始まる時間だよ」と言っては呼びにいかないといけない状態が続いていましたが、それが回数を重ねるにつれ、開始時刻よりも10分以上早く会場に来て参加する子供が半数ほどいるようになり、子供たちがいかにイベントに参加するのを楽しみにしてくれているか分かるようになってきました。

そんな子供たちに、自分たちが参加しているイベントがどんな風にウェブサイトで公開されているかをパソコンで見せてあげると、自分の顔を探したり、友達の顔を見つけて喜んだりと、日本のウェブサイトに自分たちが参加しているイベントの様子が公開されていることを知って、とても嬉しそうにしてくれていました。

イベントオープニング

イベントオープニング
  • イベント開始のあいさつ
  • イベントの内容説明
  • 講師自己紹介
  • 日本語のあいさつを学ぼう
  • 学校体験をしよう

イベントの開始前に日本語の挨拶の練習をするのが最近の恒例になりつつあります。

「Ohayou Gozaimasu(おはようございます)」は何度か練習をしたので、子供たちに「『Good Morning』の日本語は覚えていますか」と尋ねてみましたが、子供たちからは前回のイベントで練習した「Konnichiwa(こんにちは)」が返ってきました。

挨拶の言葉は間違えてはいますが、それでもきちんと「Konnichiwa」を覚えてくれていたのを私はとても嬉しく感じました。
そのため私も思わず「『Konnichiwa』を覚えてたなんてすごいね!」と子供たちを賞賛してしまいました。
再度子供たちに「Ohayou Gozaimasu」と「Konnichiwa」の違いを説明し、今日は新しい言葉「Arigatou Gozaimashita(ありがとうございました)」の練習をしました。

できればイベント終了後に「Arigatou Gozaimashita」を言って締めくくれるようになったらとの思いで練習を開始しましたが、締めくくりの言葉として子供たちと一緒に言うためには、もう少し時間が必要かもしれません。

サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

少し長いけど『Arigatou Gozaimashita』も覚えて、イベントで使っていこうね。

色の違いを学習しよう

色の違いを学習しよう
  • 色別カードを使って色の名前を覚えよう
  • 色別に書かれた物の名前を覚え、色の違いを確認しよう
  • ゲームを通して、イベントの参加意欲を高めよう

〇準備するもの

  • 色の名前が書かれた色の集合体カード
  • 色別に描かれた個別の物のカード

色の学習

今日はぬりえイベントということで、最初に色の学習をします。

「赤、青、黄、緑、オレンジ、紫」のそれぞれの色が描かれた集合体カードを見せて、色の名前を子供たちに答えてもらいます。
今回は参加人数が27名と今までで一番多い人数だったためか、それとも、この色の違いの学習は何度も子供たちと一緒にしているおかげか、子供たちはびっくりするほど張り裂けそうな大きな声で色の名前に答えてくれました。

次に、色別に描かれた個別カードの物と色の名前を子供たちに答えてもらいます。
青の長靴や紫のちょうちょなど、次々とカードに描かれたものの名前を言ってもらいましたが、緑で描かれた恐竜はヘビと答えたりしていたので「Dinosaur」の単語の練習をしました。

カード取りゲーム

カードによる色の学習が終わったら、次はカード取りゲームを行います。

以前のカード取りゲームは、各テーブルにカードを配って行っていましたが、今回は少しやり方を変えて全員で一斉に走ってカードを取りにいくやり方で行うことにしました。

個別の物のカードを地面に散りばめ、子供たちにはその周りに輪になってもらいます。
ルールはテーブルでカード取りゲームを行っているときと同じく、私が見せた色の集合体カードと同じ色の個別カードを取っていくやり方です。
子供たちにカードの周りに集まってもらいましたが、他の友達よりも先にカードを取りたい気持ちがはやり、どうしてもカードの近くに集まってしまうため、ウガンダの子供たちが学校で円を作るときにしている掛け声を私が言って、大きな円を作ってもらうようにしました。
私が節をつけながら「Make a circle!」と掛け声を言うと、子供たちは「Circle!」と答えて円を作ってくれます。

ただ、どんなに円を作ってもゲームが始まるとフライングで飛び出す子供たちが多く、カードに近づきすぎてしまうため、途中で円ではなく一列に並んでもらってカード取りゲームをするように変更し、最後までゲームを楽しみました。

ウガンダで使われるお金の学習 ウガンダで使われるお金の学習 ウガンダで使われるお金の学習
サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

以前とはカードの取り方を変えてみたけど、楽しかったかな。小さい子には少し不利だったかもしれないね。

色水を混ぜて色の変化を見よう

色水を混ぜて色の変化を見よう
  • 色水を混ぜる実験をしてみよう
  • 色の変化を学び、ぬりえに塗る色を考えてみよう

〇準備するもの

  • 絵の具(赤、青、黄)
  • 使い捨てカップ 6個

色の学習に関連して、色水を混ぜて色の変化を見る実験を行います。
赤、青、黄の絵の具をそれぞれ水で溶かし、それらを混ぜ合わせて色の変化を見ていきます。
色の実験では「赤と黄」「黄と青」「青と赤」の順で色を混ぜて、子供たちに何色になったか答えてもらうようにしました。

まずは何度かこの実験に参加している私の6歳の次女に「赤と黄」の色混ぜを手伝ってもらい、どのように絵の具を混ぜたらいいか見本を子供たちに見てもらいました。
子供たちに何色になったか尋ねると「オレンジ」の答えが返ってきたので、オレンジの集合体カードと見比べてもらいました。

やり方の見本を見て、色をどんな風に混ぜたらいいか分かった子供たちに「黄と青」の色を混ぜたい人がいるか聞いてみると次々に手が上がったので、一番早く手を上げてくれた6歳のアルビンくんにお手伝いをお願いしました。
少しずつ色をカップに入れてもらうと、子供たちからはすぐさま「緑」の声が聞こえてきました。

最後は「青と赤」の色水を混ぜます。
こちらも色混ぜを手伝ってくれる子がいるか聞いてみると、大勢の子供たちが手を上げてくれたので、一番早かった12歳のハッピーちゃんにお手伝いをしてもらいました。
絵の具の関係で少し色の変化が分かりにくかったものの、ハッピーちゃんが色を混ぜ終わると子供たちは「紫」と大きな声で答えてくれました。

ウガンダで使われるお金の学習 ウガンダで使われるお金の学習 ウガンダで使われるお金の学習
サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

色の変化が確認できたかな。ぬりえをするときも色を混ぜたりしながら塗ってみてね

2月のオリジナルカレンダー用のぬりえを塗ろう

2月のオリジナルカレンダー用のぬりえを塗ろう
  • いろいろな色のクレヨンを使ってぬりえを楽しもう
  • クレヨンを使いながら、運筆の練習をしよう
  • いろいろな色でぬりえを塗って、色彩感覚を養おう

〇準備するもの

  • 2023年2月カレンダー用特別プリント
  • クレヨン

今回は、現在「学習プリント.com」で開催している2月のオリジナルカレンダー作成用のぬりえで色塗りを実施します。

2月のテーマは「節分」です。

日本の季節行事のひとつである「節分」について子供たちにぬりえを見せながら、2月3日に、鬼に見立てた悪いものに豆を投げて追い払い、幸福を家の中に招き入れる行事が日本にあることを説明しました。
その後、日本の「節分」行事を理解し、今から自分たちが塗るぬりえの意味を知ったうえで、節分の絵の色塗りに取り掛かってもらいました。

ぬりえをしている最中に、初めてみる節分の絵を前にして子供たちは「これは豆ですか」などと私に確認しながら色を塗り進め、日本の「節分」を学んでくれていました。

ウガンダで使われるお金の学習 ウガンダで使われるお金の学習 ウガンダで使われるお金の学習
サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

初めて見る鬼の絵も上手に塗れてるね。ポーズを決めて素敵なオリジナルカレンダーを作っちゃおう!



子供たちの貼り絵作品一覧 参加された子供たちとの集合写真

まとめ

今回は、絵の具で色の変化を確認したり、カレンダー用の「節分」のぬりえを通して日本文化について学んでいきました。

キリスト教徒の割合が多いウガンダでは、多くの子供たちが日曜日に教会に通っています。
「節分」について、鬼をデビルと訳し、デビルのような悪いものを追い払うと説明したことで、恐らく「悪魔祓い」のようなイメージを子供たちが持ったのではないかと思います。
子供たちに日本でもウガンダと同じような「悪魔祓い」をしている共通点を話すと、子供たちは大きくうなづいて話を聞いてくれていました。

イベントの最後に「節分」の絵とともに自分たちの顔写真が印刷されたカレンダーを子供たちが受け取ると、それを手に子供たちは嬉しそうに帰っていきました。

ウガンダの子供たちがカレンダー企画に参加するのは二回目ですが、今回のカレンダーも子供たちの家に飾られ、今日学んだことを思い出してくれたらいいなぁと思います。

ウガンダ在住
学習支援スタッフ

バシャ明美さんのプロフィール写真 バシャ 明美 2女のママ

2012年12月よりウガンダ在住。
ウガンダ人の夫と13歳違いの娘二人とともにウガンダで生活しています。
我が家の公用語は日本語。日本に10年以上住んだウガンダ人の夫も、ウガンダで生まれた次女も、家族4人で常に日本語で会話をしているため、私の英語力よりも次女の日本語力の方が上達中です。
ウガンダ学習支援では、学校に通っている子も、経済的に学校に通うことができない子も、平等に学びの機会が得られるよう、無料プリントサイトの強みを活かし、「ぬりえ」「数字の学習」「日本文化紹介」など、さまざまな学習のサポートを実施しています。
ウガンダの小学校は義務教育でありながらも、制服代、文具費、給食費などが払えずに学校に通うことができない子ども達が数多くいます。
こういった子ども達の将来のために、少しでも子ども達の学びに貢献できるよう、ウガンダでの学習支援を続けていきたいと思います。

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