第26回 ぬりえで色の学習・日本文化(2023年3月18日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)|学習プリント.com

第26回 ぬりえで色の学習・日本文化(2023年3月18日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)

第26回 ぬりえで色の学習・日本文化(2023年3月18日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)
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2023年3月18日、第26回ウガンダ学習支援として、ワキソ地区アクライトシティで「ぬりえイベント」を開催しました。

第24回、25回の個別学習指導の時に来てくれたパビンくんやマロウくんは、すっかり私の家に来るのにも慣れた感じで、朝早くから来てぬりえイベントの開催を楽しみにしてくれていました。

「数字の数え方はまだ覚えている?」とパビンくんに尋ねると、パビンくんは1から10までの数字を数え、ちゃんと覚えていることをアピールしてくれました。

イベントオープニング

イベントオープニング
  • イベント開始のあいさつ
  • イベントの内容説明
  • 講師自己紹介
  • 日本語のあいさつを学ぼう
  • 学校体験をしよう

今日は久々に大人数でのイベント開催。
今回は10名の子供たちが集まってくれました。
今日もみんなで日本語の「おはようございます」を大きな声で練習します。

子供たちは「おはようございます」と「こんにちは」はセットで覚えているようで、毎回「おはようございます」の練習をする際は「おはようございます、こんにちは」と二つの挨拶を続けて言い、私に「こんにちは」もちゃんと覚えていることをアピールしてくれます。
子供たちが、自分たちができることをちゃんとアピールしている姿がとてもかわいいですよね。
挨拶の練習が終わり、いよいよイベントのスタートです。

色の名前を覚えよう

色の学習
  • 色別カードを使って色の名前を覚えよう
  • 色別に書かれた物の名前を覚え、色の違いを確認しよう
  • ゲームを通して、イベントの参加意欲を高めよう

〇準備するもの

  • 色の名前が書かれた色の集合体カード
  • 色別に描かれた個別の物のカード

今日のイベントはぬりえイベントのため、まずは色の学習から始めます。

色の学習は、色別にいろいろな物の絵が書かれた集合体カードを子供たちに見せて、それが何色かを答えてもらうようにして行います。
この、カードを見せながら色を答えてもらう学習の方法は、ぬりえイベントのアイスブレーキングとしては毎回の定番になっています。
挨拶の時のアピールでも見られる通り、知らないことに答えるのは苦手な子供たちですが、知っていることについてはびっくりするぐらい積極的に声を出してくれます。
そのため、毎回お馴染みのこのやり取りでも、子供たちは楽しみながら大きな声で色の名前を答えてくれています。

次に、個別に書かれた物の絵のカードで「物の名前」と「色」を答えていきます。
こちらについても子供たちが張り切って答えてくれているため、あまりの大きな声に一緒にいる子供たちは手で耳を押さえながら自分も負けじと声を出しています。
子供たちが大きな声を出しながら参加してくれているのは私もとても嬉しく思い、また、それによって子供たちのイベントの参加意欲が増してくるので、毎回同じことをしていたとしても、こうして子供たちが簡単にできるアイスブレーキングをするのは、イベントを開催するにあたって重要な要素のひとつになっているなぁと感じています。

形の学習をする子供たち1 形の学習をする子供たち2 形の学習をする子供たち3
サポーターママ講師バシャ明美さん
学習支援スタッフ
バシャ明美さん

今日も元気に大きな声が出てるね。その調子でイベントを楽しんでね

カード取りゲームで色を覚えよう

色の学習
  • ゲームを通して、イベントの参加意欲を高めよう
  • ゲームを通して、色の違いを学習しよう

〇準備するもの

  • 色の名前が書かれた色の集合体カード
  • 色別に描かれた個別の物のカード

色の名前を学習したら、次は色の学習で使用したカードを使ってカード取りゲームをします。

私が見せた色のカードと同じ色のカードを取っていくこのゲーム。
今回は参加者全員で競ってカードを取るので、大人数での競い合いです。
みんな少しでも早く取れるようにカードを少し自分側に寄せるなどしてズルをしようとするので、カードを取る前には子供たちに両手を上げてもらい、なるべく不正がないようにしていきます。

「Ready Steady Go(よーい、ドン)!」の掛け声で歓声をあげながらカードを取っていく子供たち。
カードを取ったよと高々とカードを上にあげて見せてくれるため、子供たちの喜んでいる表情が私にも窺えます。
過去のイベントで何度もこのゲームをしていますが、毎回子供たちは楽しそうにゲームに参加してくれ、イベントを盛り上げてくれているので、私もとても嬉しく思います。

形の学習をする子供たち1 形の学習をする子供たち2 形の学習をする子供たち3
サポーターママ講師バシャ明美さん
学習支援スタッフ
バシャ明美さん

みんなカードは取れたかな?ゲームの間、ずっと大歓声が続いていたね

春のぬりえを塗ろう

色の変化を見る実験をしよう
  • いろいろな色のクレヨンを使ってぬりえを楽しもう
  • クレヨンを使いながら、運筆の練習をしよう
  • いろいろな色でぬりえを塗って、色彩感覚を養おう
  • みんなで1つのぬりえを塗って団結力を高めよう

〇準備するもの

  • 幼児用学習プリント 季節のぬりえ(春)むずかしい 春のぬりえ いちご狩り イベント用9分割バージョン
  • クレヨン

最後に「日本の四季」を学びながら、春を迎えた日本について学べる「春のぬりえ」を子供たち全員で行いました。

ぬりえの前に「日本の四季」について学習します。
子供たちに今は何月かを訪ね「月と季節の英単語」の表を見ながら、3月がどの季節にあたるか答えてもらいました。

そもそも、ウガンダには四季はないため、子供たちも四季を意識することはほとんどありません。
せいぜい、テレビで観るアニメで雪を見て、そんな所もあるんだろうなぁという程度かもしれません。
太陽が出ていれば暑い、雨が降ったら寒い。あるのは雨季と乾季ぐらい。一年を通してそんな状態のウガンダで子供たちは暮らしているので、私が日本の四季について説明しても、その季節の移り変わりの様子はあまり深く理解できていないだろうなぁという感じがしています。

寒い冬から少しずつ暖かくなり、花が咲き始める日本の春の様子を子供たちに伝えた後に、今回色を塗るA4用紙9枚を繋げた大きなサイズのぬりえを見せると、子供たちは「Wao!」という歓声をあげて喜んでくれました。

今回用意したのは、熊やウサギがいちご狩りをしている様子を描いた春のぬりえです。
自由にクレヨンを取りながら、子供たちはカラフルに色を塗ってくれました。
このぬりえの中に描かれているものは子供たちが知っているものばかりですが、いちごが収穫される前の状態は知らないと思うので、子供たちもこの部分は何色で塗るのが適切かなどと時折私にアドバイスを求める姿もありました。

途中、子供たちの楽しそうな話し声を聞きつけ、まだ生後数か月の赤ちゃんと2歳ぐらいの弟の世話をする8歳ぐらいの女の子がぬりえの様子を見に来てくれました。
ウガンダでは、小さな子供がさらに小さな兄弟姉妹の世話をする様子をあちこちで見ることができます。この女の子も兄弟たちと散歩の途中にイベントに寄ってくれたため、この女の子に「ぬりえに参加してもいいよ」と伝えると、喜んでクレヨンを取って他の子供たちと一緒にぬりえを楽しんでくれました。

絵が完成した後に子供たち全員で記念撮影をすると、過去のイベントではあまりすることがなかったポーズを取り、笑顔で写真撮影に応じてくれ、イベントを楽しんだ様子を見ることができました。

塗り絵をする子供たち1 塗り絵をする子供たち2 塗り絵をする子供たち3
子供たちが塗った大きな塗り絵作品
サポーターママ講師バシャ明美さん
学習支援スタッフ
バシャ明美さん

いちごの葉っぱの色は緑だから覚えておいてね。カラフルなぬりえが完成したね

参加された子供たちとの集合写真

まとめ

今日は「春のぬりえ」を通して「日本の四季」を学びました。

10回以上この地域で学習支援イベントを開催し、私もイベントに参加してくれるほとんどの子供たちの名前を覚えることができました。

お互いが名前を覚え、子供たちとの距離もかなり縮まってきたように思います。道端で子供たちに会うと「せんせい」と言いながら子供たちが寄ってきて「こんにちは」と日本語で挨拶をしてくれています。

イベントが地域に根付き、私たちの学習支援活動がこの地域の子供たちの活性化に役立ってくれたらと思っています。

ウガンダ在住
学習支援スタッフ

バシャ明美さんのプロフィール写真 バシャ明美さん 2女のママ

2012年12月からウガンダに住み、ウガンダ人の夫と13歳違いの娘二人とともにウガンダ生活を楽しんでいます。
次女はウガンダで生まれましたが、小さい時から日本語で育ててきたため、私との会話を日本語でしています。
これからも次女に日本語の読み書きなどを教え、日本で生活しても問題ないようなレベルになってくれたらと日々奮闘中です。
経済的に学校に通うことが困難な子ども達にも学習機会が持てるよう学習支援活動をしてまいりますので、毎回のレポートを楽しみにしていただけたら嬉しいです。

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