日本祭り 2024(Uganda – Japan Festival 2024)2024年3月2日 開催
2024年3月2日、ウガンダの首都カンパラで開催された日本祭り(Uganda – Japan Festival 2024)に「学習プリント.com」も参加し、来場者の方々に塗り絵や折り紙などを楽しんでもらいました。
海外で行われる日本祭りというと、世界最大規模のブラジルでのイベントを思い浮かべる方もいるかもしれませんが、ここアフリカ・ウガンダでも世界各地に負けじと毎年日本祭りを開催し、ウガンダ在住の日本人達が力を合わせて日本祭りを盛り上げています。
ただし、前回ウガンダで日本祭りが開催されたのは2019年12月。
それ以降は新型コロナウイルスや2022年にはウガンダの一部の地域でエボラ出血熱が流行するなどの影響で開催が延期され、今回は約4年ぶりの開催となりました。
今回の日本祭りの催しや、「学習プリント.com」が出店した「塗り絵や折り紙」ブースでの様子を、写真と現地レポートでご紹介いたします。
目次
日本祭り催し物の内容
日本文化体験
塗り絵と折り紙
来場者の方々には「学習プリント.com」がウェブサイトで無料公開している塗り絵や折り紙で、日本文化体験をしてもらいました。
翌日の3月3日がちょうど「ひな祭り」ということもあり、塗り絵や折り紙ではひな祭りに関するものを多く準備し、それらで遊んだ後は準備したお雛様と一緒に写真を撮影しました。
その他、塗り絵では、浴衣を着た夏祭りの様子を描いたものや、今年が辰年ということでかっこいい辰が描かれたもの、折り紙では、子供達が大好きなゾウやウサギなどの動物や、クジラやカメなどの海の生き物などを用意して、来場者の方々に日本の文化を学ぶ経験をしてもらいました。
書道
JICA海外協力隊の方々が中心となって、書道体験ブースが設けられました。
当日は、JICA海外協力隊の方々が来場者の方々のお名前を漢字で書いてあげたり、それを見ながら来場者自身も筆で名前を書く練習をしたりしました。
自分の名前を日本語の文字で書いてもらえることに魅力を感じた来場者達は、自分の名前も漢字にしてほしいと順番待ちの列ができるほどの人気ぶりでした。
書道を初めて教えてもらった来場者達は、慣れない日本語の文字に苦戦しながらも、笑顔で筆を運んでいました。
浴衣の着付け体験
在ウガンダ日本国大使館の方々が中心となって、たくさんの色とりどりの浴衣が用意され、子供から大人まで多くの方々が浴衣の着付けを体験しました。
浴衣を着た後はそのまま会場内の散策をすることもでき、浴衣を気に入った方々からは浴衣を買いたいという声も聞かれたりして、来場者達は目の前のすてきな浴衣に魅了されていました。
縁日(日本のお祭り体験)
会場内では、ラムネやガムなどの駄菓子が販売されたり、大きなビニールプールの中に用意されたスーパーボールすくいやヨーヨー釣りなどの日本のお祭り体験ができるブースが設けられたりしました。
日本の縁日ではこういった光景はよく見かけられますが、ウガンダに住む子供達は初めての体験に大喜びで遊び、いくつものスーパーボールやヨーヨーをもらって楽しむ様子がとても印象的でした。
日本食
日本食レストラン
ウガンダにも日本食を食べることのできるレストランがいくつかあります。
今回の日本祭りも「Yujyo Izakaya」という日本食店が会場となって開催されました。
今回はこの「Yujyo Izakaya」と、ウガンダの日本食レストランと言えばここは絶対に外せないという、ウガンダに来た日本人なら必ずお世話になる「Yamasen Japanese Restaurant」の2つのお店が、おでん、からあげ、お好み焼き、焼き鳥、ラーメンなどの日本食を提供し、来場者の方々の胃袋を満たしてくれました。
カンパラ日本語補習校
ウガンダ在住の日本国籍の子供達が学ぶ日本語補習校の保護者達の協力で、手作りのどら焼きやさつまいも餅などが提供されました。
その他
日本の歴史的な伝統の武術として、ウガンダ柔道連盟による柔道の紹介や、極真空手ウガンダによる型と組手などの演舞が披露されました。
ウガンダで夜の外出時や混雑する街中を歩く時は、カバンの持ち方や歩く場所などに注意をして盗難などを防ぐ必要があります。
そのため、柔道の演舞の際には、護身術としての身の守り方なども紹介され、女性が男性を投げ飛ばす技を披露すると、参加者達からは強い関心が寄せられ、多くの拍手を集めていました。
また、ウガンダでは走る車の90%以上は日本車ということもあり、ウガンダには「日本は車の国」というイメージを持っている人達がとても多くいます。
そんなウガンダで日本車を販売する「ヨシノ自動車」と「ワールドナビ」が日本車の展示を行いました。
学習プリント.com主催 : 塗り絵・折り紙ブースでの様子
私達「学習プリント.com」は、毎月ウガンダの子供達に塗り絵や日本文化紹介などの活動を行っていますが、日本祭りへの出店は今回が初めてです。
どれだけの来場者の方々が私達のブースに立ち寄ってくれるのか分からず、準備不足がないようにと、当日の流れなどをシミュレーションしながら、塗り絵と折り紙を合わせて200枚以上のプリントを用意して当日を迎えました。
塗り絵は世界のどの国にもあるかもしれませんが、今回は日本祭りということで、日本文化を知ることができる塗り絵として、日本で翌日3月3日に迎える「ひな祭り」の行事、日本の夏祭りを描いた浴衣の子供達の「花火大会」や「縁日」の様子、今年が辰年ということで、男の子にも人気のかっこいい「辰」が描かれた塗り絵などを用意し、来場者の子供達がいつも塗っている塗り絵とは一味違う塗り絵を楽しんでもらいました。
折り紙は来場した大人の方達にも大人気で、特に日本に興味のある方々は「折り紙を知っている。ぜひ挑戦してみたい ! 」と、子供達と並んで一緒に折り紙を折って楽しんでくれました。
折り紙は事前に折り方のステップを記した説明書を作成していたため、「まずはスタッフからの説明なしに自分でそれを見ながら折ってみる」という声が多く聞かれました。
最後まで1人で折り上げると「私にもできた」と、自慢げに私達に見せ、折り紙での遊びを満喫してくれていました。
折り紙は、折るのが比較的簡単な物から難しいものまで折るものによってさまざまでしたが、折る楽しさを覚えた子供達は、次々と別の折り紙を選んで折って遊んでくれていました。
私達のブースでは、日本祭り開始から終了まで人が途絶えることなく、多くの方々に立ち寄ってもらえ、最終的に用意したプリントも100枚以上使ってもらうことができました。
参加者の中には「ぜひ家でも今日の塗り絵と折り紙をやりたい」と言って、ウェブサイトのリンクを確認してくれる方が何人もいたりして、塗り絵と折り紙のブースを出店してよかったなと感じさせてくれました。
まとめ
今回開催された日本祭り(Uganda – Japan Festival 2024)では、ウガンダ人の方々だけでなく、欧米や中国、韓国、タイなど、世界各国のウガンダに在住する方々が来場され、来場者の顔ぶれは、とても国際色豊かでした。
来場者の中には「東京に行ったことがあるよ」とか、日本語で「こんにちは」「ありがとう」などと挨拶をしてくれたりなど、日本に関心がある方も多く来場してくれていました。
ウガンダと日本は約11,500km離れています。
ウガンダに住むウガンダ人の方々が日本を訪問するためには、いくつもの壁を乗り越えないといけないという方も多いことでしょう。
そんなウガンダ人達が、仮に日本に行くことができなくても、ウガンダにいながら日本がどんな国なのか、そしてどんな文化があるのかを知ることができた今回の日本祭りは、日本をもっと身近に感じるきっかけになったかもしれません。
私達「学習プリント,com」は、また次回の日本祭りにも参加し、塗り絵や折り紙などを通じて日本文化紹介のお手伝いができたらうれしく思います。
ウガンダ在住
学習支援スタッフ
2012年12月よりウガンダ在住。
ウガンダ人の夫と13歳違いの娘二人とともにウガンダで生活しています。
我が家の公用語は日本語。日本に10年以上住んだウガンダ人の夫も、ウガンダで生まれた次女も、家族4人で常に日本語で会話をしているため、私の英語力よりも次女の日本語力の方が上達中です。
ウガンダ学習支援では、学校に通っている子も、経済的に学校に通うことができない子も、平等に学びの機会が得られるよう、無料プリントサイトの強みを活かし、「ぬりえ」「数字の学習」「日本文化紹介」など、さまざまな学習のサポートを実施しています。
ウガンダの小学校は義務教育でありながらも、制服代、文具費、給食費などが払えずに学校に通うことができない子ども達が数多くいます。
こういった子ども達の将来のために、少しでも子ども達の学びに貢献できるよう、ウガンダでの学習支援を続けていきたいと思います。
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