第44回 イースターイベント(2024年4月13日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)
イースターは、イエス・キリストの復活を祝うキリスト教の行事です。
今年2024年のイースターは3月31日でした。
イースターは「春分の日の直後の最初の満月の後の最初の日曜日」と決められており、毎年イースターの日にちが教会暦に基づいて計算されています。
ウガンダでは他の宗教に比べてキリスト教徒の割合が多く、イースター前の金曜日は「Good Friday」、イースター後の月曜日は「Easter Monday」と称して祝日となっています。
そのため、4日間の連休となる人たちが多く、旅行をしたり、美味しい料理を食べたりと、日本のゴールデンウイークのような雰囲気になります。
今年は例年よりも少し早いイースターを迎えましたが、イベントに参加した子どもたちは、教会に行ったり、家族とゆったりとした時間を過ごしたりしました。
イベントオープニング
- イベント開始のあいさつ
- イベントの内容説明
- 講師自己紹介
- 日本語のあいさつを学ぼう
- 学校体験をしよう
今回のイベントでは17名の子どもたちが参加をしてくれました。
イベントに参加をしてくれている子どもたちは、兄弟姉妹が4人、5人ととても多く、今回の会場は弟や妹をつれて参加してくれる子が多かったので、2歳や3歳の子どもたちも数多くいました。
ちいさな子どもたちには床でぬりえをして遊んでもらいながら、お兄ちゃんお姉ちゃんたちとは日本語の挨拶の練習をしました。
今回練習したのは「おはようございます」「こんにちは」「ありがとうございました」の言葉です。
毎回同じように日本語の挨拶を練習しますが、イベントは午前中に開催しているため、「おはようございます」は定着しているものの、「こんにちは」はあまり覚えていない様子でした。
2月以来、久しぶりのイベント開催ということもあり、みんなに日本語のあいさつを思い出してもらえるよう、全員で大きな声で練習をしていきました。
今日は小さい子どもたちの参加が多いね。塗り絵はやったことはあるかな。紙に色を塗ってクレヨンを持つ練習をしてみようね
お絵描きの練習をしよう
- 運筆の練習をしよう
- 簡単な絵の描き方を学ぼう
<準備するもの>
- お絵描き練習プリント 順番に描いてみよう ステップ1 ちょうちょ
- お絵描き練習プリント 順番に描いてみよう ステップ3 うさぎ
- 色鉛筆
小さい子どもたちの参加も多かったので、今回は学習プリント.comから3月に公開されたばかりのお絵描き練習プリントを使って、絵の描き方を学習しました。
今回用意したお絵描き練習プリントは、春らしい「ちょうちょ」とイースターイベントに相応しい「うさぎ」のプリントです。
お絵描き練習プリントの中でも「順番に描いてみよう」のシリーズは、ステップを追って順番に線をなぞっていくことで絵の描き方が学習できるプリントです。
そのため、子どもたちに見本を見せながら「最初は三角をなぞってね」「次に反対側も同じように三角をなぞるよ」と説明をしていきました。
ただ、普段学校に行っていない小さな子どもたちは英語が分からないためか、「なぞる」という動作が分からずに、「ここをこうやってなぞってね」と見本を見せながら描いても戸惑っている様子が伺えました。
どうしたらいいのか分からない子どもたちには、手を持って一緒に描くなどして絵の描き方を学んでもらいました。
三角を左右に二つ描いて真ん中に2本の触覚をつけて完成させる「ちょうちょ」と、丸の中に目と口を描いて最後に長い耳を2つ描いて完成させる「うさぎ」の二種類。
うさぎはウガンダの子どもたちもよく知っている動物ですが、子どもたちが自由に描いたうさぎは耳が短く「くま」のようにも見えるような仕上がりだったので、「うさぎの耳はどんなふうだったか思い出してね」と言いながら、長い耳のうさぎを描いてもらいました。
絵を描く練習は難しかったかな。描きたいものの特徴を強調して描くと、何が描いてあるのか他の人が見ても分かりやすくなるよ
イースターエッグのデコレーションをしよう
- たまごにデコレーションをしてイースターを祝おう
- 色鉛筆を使って運筆の練習をしよう
- さまざな色を使って色彩感覚を養おう
<準備するもの>
- たまご型の台紙
- 色鉛筆
イースターと言えば、イースターエッグも定番です。
昨年のイースターイベントではゆで卵に絵の具で色をつけてイースターエッグを作ったため、それを期待していた子もいましたが、今回はたまご型の紙に模様を描いてイースターエッグを作ってもらいました。
子どもたちにたまご型に切り抜いた紙を渡すと、早速色鉛筆を手に取り、それぞれ色とりどりにたまごの色付けをしてくれました。
たまごの真ん中に十字を描いて仕切られた4つのスペースに色を塗る子、得意の花の模様を描いてかわいくデコレーションする子、「Happy Easter」の文字でお祝いのメッセージを描く子などさまざまです。
たまごのデコレーションが終わると、それらを大きな模造紙に貼り付けをしてもらい、みんなで1枚のイースターの記念の絵を作りました。
イースターでは「エッグ・ハント」と呼ばれる「ウサギが隠したたまごを見つける」ゲームが定番です。
それになぞらえるよう、模造紙にはあらかじめ草のモチーフを貼り付け、ウサギがたまごを隠しているかのように子どもたちには草の隙間にたまごを貼り付けてもらいました。
緑の中にあるカラフルなたまごたちは見た目がとても愛らしく、とても華やかなイースターの記念の絵ができあがりました。
カラフルなイースターエッグがたくさんできたね。とても素敵にデコレーションしてくれてありがとう
春の折り紙で遊ぼう
- 折り紙を折って指の運動能力を鍛えよう
- 折り紙で日本文化に触れよう
<準備するもの>
- 季節(春)のおりがみ うぐいす
- 季節(春)のおりがみ イースターのうさぎ
- 季節(春)のおりがみ いちご
イベントの最後に、みんなで春の折り紙を折って遊びました。
最初に折ったのは、うぐいすの折り紙です。
ウガンダはアフリカに位置しているためゾウやキリンなどの大型動物のイメージがあるかもしれませんが、鳥類もとても豊富で、日本からも野鳥観察に大勢の観光客が訪れています。
ウガンダと言えば、日本でも近年人気のあるハシビロコウが生息する国として有名です。
他にも、わざわざ自然公園に出掛けなくても、ウガンダの国旗にも描かれているホオジロカンムリヅルが首都近郊で見れたりと、街中にいるだけでも野鳥観察ができます。
そんな身近に野鳥がいる生活をしている子どもたちと一緒にうぐいすの折り紙を折ると、「ちゅんちゅん」と鳥の鳴き声の真似をしたりして遊ぶ様子が見られました。
次に、イースターの定番「イースターバニー」の折り紙を折りました。
「折り紙でウサギを折るなんて難しそう」と感じるかもしれませんが、何度か三角に折るだけで折れるように設計されているため、イベントに参加している子どもたちも比較的簡単に折ることができました。
最後は「いちご」の折り紙です。
「いちご」の折り紙は、現在学習プリント.comで公開されている折り紙プリントの中でも断トツの人気を誇っており、簡単さや見た目のかわいさなどからダウンロードがとても伸びています。
三種類の折り紙を折った後は、その中から好きな作品を一つ選んでもらって、先ほどたまごの飾りつけをした模造紙に飾りつけをしてもらいました。
模造紙にはいちごの花も貼ってあったためか、いちごを貼りたいという子どもたちが多く、たまごだらけの一面が一気にいちご畑に変身していきました。
イースターバニーやたくさんのいちごが貼られて、春にぴったりな素敵な絵に仕上がったね
まとめ
今回はイースターのイベントとして、たまご型の紙に色をつけてイースターエッグを作ったり、春の折り紙を折って遊んだりしました。
この学習支援イベントで折り紙を折るのは子どもたちの中でも定番になってきたようで、今回も私が「次にするのは」と言っただけで「折り紙」と答える子どももいるほどでした。
大きい子どもたちは私の説明がなくても自分たちで折り進めることもあり、折り紙を折ることに慣れてきたように感じます。
これからも学習プリント.comではさまざまな折り紙を新規公開する予定のため、また子どもたちと一緒に楽しんでいきたいと思います。
ウガンダ在住
学習支援スタッフ
2012年12月よりウガンダ在住。
ウガンダ人の夫と13歳違いの娘二人とともにウガンダで生活しています。
我が家の公用語は日本語。日本に10年以上住んだウガンダ人の夫も、ウガンダで生まれた次女も、家族4人で常に日本語で会話をしているため、私の英語力よりも次女の日本語力の方が上達中です。
ウガンダ学習支援では、学校に通っている子も、経済的に学校に通うことができない子も、平等に学びの機会が得られるよう、無料プリントサイトの強みを活かし、「ぬりえ」「数字の学習」「日本文化紹介」など、さまざまな学習のサポートを実施しています。
ウガンダの小学校は義務教育でありながらも、制服代、文具費、給食費などが払えずに学校に通うことができない子ども達が数多くいます。
こういった子ども達の将来のために、少しでも子ども達の学びに貢献できるよう、ウガンダでの学習支援を続けていきたいと思います。
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