第42回 日本のお正月遊びイベント(2024年1月25日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)|学習プリント.com

第42回 日本のお正月遊びイベント(2024年1月25日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)

第42回 日本のお正月遊びイベント(2024年1月25日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)
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2月5日から新学期が始まる子どもたちにとって、長期休暇中に行うイベントとしては最後のイベントです。
土曜日に開催すると参加が難しい子どもたちのために、長期休暇中はなるべく平日にイベントを行うようにしています。
年末年始をはさむこの時期の休暇は、1年の中で最も長い長期休暇です。
そのため、地方で離れて暮らす親戚の家に遊びに出掛ける子も多くなりますが、それでも今回は16名の子どもたちがイベントに参加して、日本のお正月遊びを楽しんでくれました。

イベントオープニング

イベントオープニング
  • イベント開始のあいさつ
  • イベントの内容説明
  • 講師自己紹介
  • 日本語のあいさつを学ぼう
  • 学校体験をしよう

まずは、恒例の日本語の挨拶の練習です。
普段イベントに参加できていない子どもたちもいるため、日本語の「おはようございます」の挨拶を確認しながらみんなで練習していきます。
大勢の子どもたちが日本語で「おはようございます」と挨拶をするなか、普段イベントに参加できていない子どもたちは戸惑いながらも「おはようございます」と元気に挨拶の練習をしてくれていました。
挨拶の言葉や「あけみせんせい」という私の呼び方などを何度も練習をして子どもたちに慣れてもらうようにします。
イベント中は子どもたちからはなるべく「せんせい」と呼んでもらうようにしていますが、これは、経済的な理由で学校に通えない子どもたちにも学校に通っている雰囲気を味わってもらうようにする目的があります。
学校に通っていない子どもたちにとって、私は唯一の「せんせい」です。
本当の教師と生徒という関係ではありませんが、このイベント間だけでも学校体験をしてもらえたらうれしいなぁと思っています。

サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

上手にみんなで「おはようございます」の練習ができたね。またほかの言葉も練習していこうね

福笑いで遊ぼう

色の学習
  • 日本のお正月遊びを体験しよう
  • 福笑いを通じて新年を笑いでスタートさせよう

<準備するもの>

  • 顔の輪郭が書かれた紙(男の子・女の子)
  • 顔のパーツ(目・鼻・口・まゆげ・サングラス)
  • 目隠し
  • のり

日本のお正月遊びはいくつかありますが、学習プリント.comのプリント制作の強みを活かして、この日のための「福笑い」のプリントを制作しました。
福笑いは、目隠しをしながら顔のパーツを輪郭の上にのせていき顔を作る遊びであることを子どもたちに伝え、次に事前に私が娘と練習で行った福笑いの顔を見せると、目や鼻などが本来の位置にないイラストの顔を見て、子どもたちから「わっ」と大きな笑いがおきました。
その福笑いの顔を例にして、日本では新年を笑いでスタートさせることで、その年を明るく楽しい1年にさせる願いがあるため、このような笑いの起こる遊びを行うと説明をしました。
子どもたちはその説明を聞いてとても納得がいくというような表情でうなづき、福笑いで遊ぶことを楽しみにしているのと同時に、他の人に笑われるようなおかしな顔は作りたくないなぁというような不安の表情を見せたりもしていました。

2人一組のペアを作り、子どもたちに顔の輪郭が書かれたプリントと顔のパーツを配ります。
1人は福笑いの顔を作り、1人はサポートをする役割を決めて福笑いを進めていきますが、変な顔を作って笑われたくないと、子どもたちは目隠しを少しめくっては正しい顔の位置に目や鼻をつけようとしてしまいます。
恥ずかしさからズルをする子、純粋に福笑いの顔を作っていく子などさまざまでしたが、それぞれ自分の顔に見立てながら福笑いの顔を作って楽しんでいました。

福笑いで遊ぶ子供たち1 福笑いで遊ぶ子供たち2 福笑いで遊ぶ子供たち3 福笑いで遊ぶ子供たち4 福笑いで遊ぶ子供たち5 福笑いで遊ぶ子供たち6 福笑いで遊ぶ子供たち7 福笑いで遊ぶ子供たち8
サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

福笑いの醍醐味は新年を笑いでスタートさせること。どんな顔を作っても、みんなで笑って過ごせたら、その分幸せがやってくるよ

凧揚げで遊ぼう

イベントオープニング
  • 日本のお正月遊びを体験しよう
  • 折り紙でやっこだこを作って素敵な飾りつけの凧作りをしよう
  • 普段身近にあるレジ袋を使って凧揚げを体験しよう

<準備するもの>

  • 折り紙プリント 「やっこだこ」
  • レジ袋
  • のり
  • ホッチキス

折り紙で「やっこだこ」を作ろう

現在、学習プリント.comでは動物や乗り物などの他に、季節の行事に関する折り紙プリントを公開しています。
折り紙プリントには、作り方だけではなく折り紙も印刷されているため、折り紙を身近に手に入れることができない海外の子どもたちにも広く利用されています。

今回は、その折り紙プリントのなかからお正月の「やっこだこ」を選び、折り紙を折る体験をしました。
やっこだこは、お正月の折り紙プリントのなかでも比較的簡単に折ることができ、折り紙を折ることに慣れていないウガンダの子どもたちが挑戦するにはぴったりの折り紙です。
袖を広げるところが少し難しいので、そこで挫折して「せんせい、わからないから手伝って」と助けを求める子どもたちもいましたが、子どもたちは「こんなふうに折れたよ」と言いながら私に見せてくれたりして、折り紙を折ることを楽しみました。
やっこだこの折り紙は、折った後に顔を付けたり、凧にふさわしい尻尾をつけたりもできるため、最後の仕上げにそれらを糊付けして完成させました。

凧揚げをして遊ぼう

折り紙で作ったやっこだこは、あらかじめ凧揚げ用に用意したレジ袋にホッチキスで止めて凧の飾りつけにし、その後、全員で外に出て凧揚げを楽しみました。
凧揚げは「Kite flying」として海外でも親しまれていますが、イベントに集まってくれた子どもたちのなかで凧揚げをしたことがある子どもたちはあまりいませんでした。
強い風はありませんでしたが、子どもたちの走りでレジ袋に風がたまり、少し浮いた状態になっている凧揚げを楽しみました。

凧あげをする子供たち1 凧あげをする子供たち2 凧あげをする子供たち3 凧あげをする子供たち4 凧あげをする子供たち5 凧あげをする子供たち6 凧あげをする子供たち7 凧あげをする子供たち8 凧あげをする子供たち9
サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

レジ袋で作った簡単な凧だったけど、みんな楽しかったかな。家でも凧揚げを楽しんでみてね

2月のカレンダーを作ろう

折り紙でシャツを作ろう
  • 塗り絵を通して運筆の練習をしよう
  • 塗り絵で色彩感覚を養おう
  • カレンダーを作ってイベント参加の思い出にしよう

<準備するもの>

  • 「お子さんのぬりえやイラストで2024年2月のオリジナルカレンダーを無料で作ろう」企画対象塗り絵(かんたん・ふつう・むずかしい)
  • クレヨン

お正月の遊びを楽しんだ後は、みんなで2月のカレンダー制作のための塗り絵を塗って遊びました。
2月のカレンダーのテーマは「節分」。
節分の様子が描かれているイラストを見せながら、日本では邪気を鬼に見立て、豆を巻いてそれを追い出し、幸せを家の中に招く習慣があることを伝えました。
カレンダー制作の対象塗り絵には「鬼」や「豆まきをする子どもたち」など、節分にふさわしい様子が描かれています。
子どもたちは節分の意味を知り、「なぜ塗り絵に鬼が描かれているのか」「なぜ子どもたちが豆を巻いているのか」などを理解して塗り絵を塗り進めていきました。

ぬりえを楽しむ子供たち1 ぬりえを楽しむ子供たち2 ぬりえを楽しむ子供たち3 ぬりえを楽しむ子供たち4 ぬりえを楽しむ子供たち5 ぬりえを楽しむ子供たち6
サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

日本には幸せを願う行事がたくさんあるよ。また機会があれば豆まきもして楽しもうね



子供たちの塗り絵作品 参加された子供たちとの集合写真

まとめ

今回は、ウガンダの子どもたちと一緒に日本のお正月遊びを通じて日本文化を学んでいきました。
福笑いの見本を見せた時には子どもたちの大きな笑いに会場が沸き、みんなで本当の福笑いを体感したような雰囲気が醸し出されました。
みんなで笑いからスタートする新年の遊びを交えた今回のイベントは、ウガンダの子どもたちにとって初めてづくしの経験となりましたが、さまざまな日本文化を学び、新しい経験をすることで、日本を身近に感じるきっかけになってくれたらと思います。

ウガンダ在住
学習支援スタッフ

バシャ明美さんのプロフィール写真 バシャ 明美 2女のママ

2012年12月よりウガンダ在住。
ウガンダ人の夫と13歳違いの娘二人とともにウガンダで生活しています。
我が家の公用語は日本語。日本に10年以上住んだウガンダ人の夫も、ウガンダで生まれた次女も、家族4人で常に日本語で会話をしているため、私の英語力よりも次女の日本語力の方が上達中です。
ウガンダ学習支援では、学校に通っている子も、経済的に学校に通うことができない子も、平等に学びの機会が得られるよう、無料プリントサイトの強みを活かし、「ぬりえ」「数字の学習」「日本文化紹介」など、さまざまな学習のサポートを実施しています。
ウガンダの小学校は義務教育でありながらも、制服代、文具費、給食費などが払えずに学校に通うことができない子ども達が数多くいます。
こういった子ども達の将来のために、少しでも子ども達の学びに貢献できるよう、ウガンダでの学習支援を続けていきたいと思います。

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