第41回 クリスマスイベント(2023年12月21日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)
ウガンダでは小学校卒業時の11月に、PLE(Primary Leaving Examination)と呼ばれる卒業試験があります。
これは、次に進む中学校の選抜試験も兼ねており、この成績により進学可能な中学校が決定されます。
この卒業試験に備え、小学校高学年の子供達は普段、学校の寄宿舎に入ったり、土曜日も学校に通ったりしています。
そんな子供達も卒業試験を終え、寄宿舎から戻り、現在は家族とゆっくりした時間を過ごす日々を送っているため、この日のイベントにも久々に顔を見せてくれました。
今回はクリスマスイベントということで、クリスマスを待ちわびる子供達が大勢会場に足を運んでくれ、集まった人数は31人と、今年一番の賑わいとなりました。
目次
イベントオープニング
- イベント開始のあいさつ
- イベントの内容説明
- 講師自己紹介
- 日本語のあいさつを学ぼう
- 学校体験をしよう
まずは、みんなで「おはようございます。あけみせんせい」と日本語の挨拶を練習します。
久々に参加する子供達も大勢いますが、ホワイトボードに書いた「Ohayou Gozaimasu. Akemi Sensei」の文字を見ながら、みんなで大きな声で挨拶をしてくれました。
今回開催するのは、クリスマスイベント。
「今日はクリスマスイベントをするので、みんなで楽しみましょう」という私の掛け声に、みんなで拍手をしながらイベントをスタートさせました。
クリスマスツリーに飾りつけをしよう
- 飾りのモチーフに色を塗って運筆の練習をしよう
- 色彩感覚を養なおう
- みんなで一つのクリスマスツリーに飾りつけをして一体感を高めよう
〇準備するもの
- クリスマスツリーのプリント(9分割)
- クリスマスツリーの飾りつけのモチーフ
- クレヨン
- のり
イベントの最初は、このイベントを彩ってくれるクリスマスツリーの飾りつけを行います。
9分割の紙に印刷されたクリスマスツリーには、まだ飾りつけがありません。
子供達に「ベル」「星」「ジンジャークッキー」「靴下」「スティックキャンディー」「プレゼントボックス」などの塗り絵のモチーフを渡し、色を塗ってもらいました。
塗り絵が終わった後は、みんなでクリスマスツリーに飾りつけをし、カラフルなクリスマスツリーに仕上げていきました。
クリスマスツリーに彩りが加わって、子供達のオリジナルクリスマスツリーが完成し、今回のイベントの盛り上がりを演出してくれています。
私達の手作りのオリジナルツリーが完成したね。このクリスマスツリーと一緒に今日のイベントを盛り上げていこう
クリスマスの塗り絵で遊ぼう
- 塗り絵で運筆練習をしよう
- 色彩感覚を養おう
- クリスマスの塗り絵でクリスマス気分を高めよう
〇準備するもの
- イベントのぬりえ(クリスマス)かんたん・ふつう・むずかしい
- クレヨン
クリスマスツリーを作った後は、みんなでクリスマスの塗り絵で遊びました。
「学習プリント.com」では、クリスマスの塗り絵を「かんたん」「ふつう」「むずかしい」のレベル別に、それぞれ10種類以上の塗り絵を公開しています。
そのなかから「クリスマスツリー」や「サンタクロース」などを題材にした塗り絵を準備し、塗り絵が大好きな子供達に色を塗ってもらいました。
塗り絵で遊んでいる途中、子供達はBGMとして流れていたクリスマスソングに合わせて歌をうたうなど、塗り絵も歌も楽しみました。
クリスマスツリーの塗り絵は大人気だったね。家に帰ったら壁に飾ってクリスマスの雰囲気を盛り上げてね
クリスマスのメッセージカードを作ろう
- メッセージカードを書いて文字や絵の練習をしよう
- 感謝の気持ちを学ぼう
クリスマスメッセージを書こう
〇準備するもの
- クリスマスのメッセージカード
※画用紙に「学習プリント.com」で公開中のメッセージカードを貼りつけたもの - 鉛筆
- クレヨン
実際のクリスマスまでにはまだ数日が残されています。
クリスマスを迎えるにあたり、お父さんやお母さんなど大切な人のためにメッセージカードを書きました。
ウガンダでは経済的な事情などで両親と一緒に暮らせず、祖母や親戚の家で暮らす子供達も数多くいます。
そのため両親以外にも、親戚のおじさんやおばさんにメッセージを書いている子供達もいます。
「Wishing you a Merry Christmas! God Bless.」など、クリスマスの定番メッセージを書いたりして、日頃の感謝の気持ちをカードに託しました。
サンタクロースの折り紙をメッセージカードカードに飾ろう
- 折り紙を折って手先を鍛えよう
- 日本文化に触れよう
〇準備するもの
- サンタクロースの折り紙
「学習プリント.com」では、2023年11月より折り紙プリントを公開をしていますが、そのなかには、これからの季節にピッタリなクリスマスの折り紙も含まれています。
数あるなかから、今回は「サンタクロース」の折り紙を用意し、子供達と一緒に折り紙を折って、メッセージカードに飾ることにしました。
「サンタクロース」の折り紙は、公開されているクリスマスの折り紙のなかでも簡単に折ることができる折り紙の一つです。
そのため、決められた順序で紙を折ることに慣れていないウガンダの子供達でも分かりやすく、少ない工程で折ることができます。
子供達に折り方の見本を見せながら、「ここは三角に折ってね」「ここは後ろに折るんだよ」などと説明し、折り進めていきます。
折ることが難しい子供達は、私に助けを求めたり、この折り方で大丈夫かと確認を求めたりしてちょっと難しそうでしたが、みんなで助け合いながら折り紙のサンタクロースを完成させていきました。
できあがった折り紙は、のりを付けてメッセージカードに貼り、子供達の大切な人達にも喜んでもらえるような素敵なカードに仕上がりました。
みんなの心のこもったメッセージと絵、そして、サンタクロースの折り紙で素敵なメッセージカードができあがったね。家に帰ったら、ぜひそのカードを渡してあげてね
クリスマスケーキを食べよう
今回はクリスマスイベントということで、クリスマスケーキを用意して今年1年間のイベントを締めくくりました。
クリスマスケーキの登場に子供達の気分も最高に盛り上がります。
ケーキの周りに集まった子供達と一緒に「3,2,1 メリークリスマス!」の掛け声とともにケーキカットをすると、子供達からは歓喜の声があがり、ケーキを食べるのをとても楽しみにしているようでした。
クリスマスケーキを小さくカットして子供達に分けると、皿の上からは一瞬でケーキが消え、大きなケーキはあっという間に姿を消してしまいました。
今年最後のイベントということで、最後はみんなで「ありがとうございました」と日本語で挨拶をして、みんなで感謝の気持ちを伝えあいました。
今年も1年、みんなで学習支援イベントができて楽しかったよ。また来年も遊びに来てね
まとめ
今回は子供達の学校が長期休暇中のクリスマスイベントということで、久々に参加してくれた子供達も含めて大勢の子供達が学習支援イベントに来てくれました。
毎回イベントが終わるやいなや、「次はいつ? また来るよ」とイベントを楽しみにしてくれる子供達。イベント前日に案内状を配るときも遠くから私を見つけては「せんせいー」と大声で叫びながら、私の所まで駆け寄ってくれています。
そんな子供達と今年最後のイベントを迎え、クリスマス効果も手伝い、今回は、今までで一番多くの子供達が参加をしてくれました。
イベントに参加する子供達のなかには、経済的な理由で学校に通うことができない子もいます。
学習支援イベントでは、学校に通っている子もいない子も、みんなで一緒になって集団生活を学んだり、遊びながら「塗り絵」「数字」「日本文化」など、さまざま学習をしたりしています。
子供達はすっかり日本語の挨拶が上手になり、1年の学習の成果を感じることができて私もとても嬉しく思います。
2024年も、私達「学習プリント.com」で提供するプリントを使いながら、子供達に喜んでもらえるような学びの場を提供できたらと思います。
皆さん、今年もたくさんの応援をいただき、ありがとうございました。
ウガンダ在住
学習支援スタッフ
2012年12月よりウガンダ在住。
ウガンダ人の夫と13歳違いの娘二人とともにウガンダで生活しています。
我が家の公用語は日本語。日本に10年以上住んだウガンダ人の夫も、ウガンダで生まれた次女も、家族4人で常に日本語で会話をしているため、私の英語力よりも次女の日本語力の方が上達中です。
ウガンダ学習支援では、学校に通っている子も、経済的に学校に通うことができない子も、平等に学びの機会が得られるよう、無料プリントサイトの強みを活かし、「ぬりえ」「数字の学習」「日本文化紹介」など、さまざまな学習のサポートを実施しています。
ウガンダの小学校は義務教育でありながらも、制服代、文具費、給食費などが払えずに学校に通うことができない子ども達が数多くいます。
こういった子ども達の将来のために、少しでも子ども達の学びに貢献できるよう、ウガンダでの学習支援を続けていきたいと思います。
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