第33回 父の日(Father’s Day)イベント(2023年6月10日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)|学習プリント.com

第33回 父の日(Father’s Day)イベント(2023年6月10日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)

第33回 父の日(Father’s Day)イベント(2023年6月10日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)
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ウガンダの父の日(Father’s Day)は6月21日。
まもなく迎える父の日を前に、今回はカレンダーの台紙にお父さんの似顔絵を書いて、父の日に贈るプレゼントを制作しました。

以前5月に、母の日のイベントをした時に、子供たちは母の日がいつなのか知りませんでしたが、父の日が平日なのも手伝ってか、子供たちは父の日がいつなのかを知らないどころか、父の日の存在すらも意識していない様子でした。

しかし、みんなお父さんの顔を思い浮かべながら、お父さんに贈る似顔絵を一生懸命描いてイベントを楽しんでくれました。

イベントオープニング

イベントオープニング
  • イベント開始のあいさつ
  • イベントの内容説明
  • 講師自己紹介
  • 日本語のあいさつを学ぼう
  • 学校体験をしよう

少し雲がかかって涼しい朝を迎えたこの日。
今回は6名の子供たちと一緒にイベントを楽しみました。

オープニングで、今日の予定として父の日にお父さんに贈るカレンダー制作を行うことを伝えた後は、恒例の「おはようございます」「こんにちは」「ありがとうございました」の3つの日本語の挨拶の練習をします。

しかし、子供たちには、この挨拶の語尾の「ます」と「ました」の違いを覚えるのが難しいようです。
普段のイベントの挨拶でも使っている「おはようございます」はよく覚えていて、スムーズに言うことができますが、ホワイトボードに書いた「Arigatou Gozaimashita(ありがとうございました)」を読むときは、「おはようございます」に習って「ありがとうございます」と読んでいたりします。
日本語の挨拶を覚えるという観点では「ありがとうございます」も正しいので、はっきりとした訂正は私はしませんが、こういったイベントが終わった後に言うのは「ありがとうございました」と言う方が適切であることを伝えて、挨拶の練習を終えました。

サポーターママ講師バシャ明美さん
学習支援スタッフ
バシャ明美さん

日本語の挨拶を覚えて、友達との間でも使ってみてね

色の名前を覚えよう

色の学習
  • 色別カードを使って色の名前を覚えよう
  • 色別に書かれた物の名前を覚え、色の違いを確認しよう
  • ゲームを通して、イベントの参加意欲を高めよう

〇準備するもの

  • 色の名前が書かれた色の集合体カード
  • 色別に描かれた個別の物のカード

カードを使って色の名前を学習しよう

今回はクレヨンを使ってお父さんの似顔絵を描くため、まずはみんなで色の名前を覚える学習をしていきます。

赤、青、黄、緑、オレンジ、紫の6色の色別に描かれたカードを元に、色の名前をみんなで確認します。

ウガンダの政党には、どの政党にもイメージカラーがあります。
現在のウガンダのムセベニ大統領は「黄色」をイメージカラーにしていて、シャツやネクタイなどあらゆるものを黄色に統一したりしているため、「黄色」のカードを見せた時には1人の子供から「Yellow for Museveni(ムセベニ⦅大統領⦆のための黄色)」という大統領のキャッチコピーが聞かれたりしました。

次に、それぞれの色で描かれた個別のカードを私が扇形に広げて手に持ち、その中から子供たちに一枚を選んでもらい、何色でその物が描かれているか、個別に子供たちに答えてもらいます。

今回は、子供たちが一枚ずつカードを選んで、みんなの前で何色か発表をしてもらうことで、子供たちが人前で話せるようになる練習をしました。

ゲームを通して色の学習をしよう

色の名前を確認したら、次はカード取りゲームを行います。
私が見せる色と同じ色のカードを取っていくゲームで、毎回子供たちがこのゲームで遊ぶのを楽しみにしてくれています。
今回も、子供たちは私が見せるカードに合わせてカードを次々と取っていき、白熱した様子でカード取りゲームに参加をしてくれました。

色の学習をする子供たち1 色の学習をする子供たち2 色の学習をする子供たち3
サポーターママ講師バシャ明美さん
学習支援スタッフ
バシャ明美さん

色の名前をまだ覚えられていない子は、覚えられるように練習していこうね

折り紙でシャツを作ろう

折り紙でシャツを作ろう
  • 折り紙で日本文化に触れよう
  • 折り紙で指先の感覚や集中力を鍛えよう
  • 折り紙でシャツを作ってお父さんにプレゼントしよう

〇準備するもの

  • 折り紙
  • ノート・用紙・資料 自分で書ける券 切り離して1人1枚のみ
  • えんぴつ

母の日には折り紙でリボンを折りましたが、今回は父の日ということで、お父さんがいつも着ているシャツを折り紙で折ってプレゼントをすることにしました。

予め見本で折ってあった折り紙のシャツを見せ、子供たちにこれを作りたいか聞いてみると、全員が大きな声で「Yes」と答えてくれたため、みんなの意識が統一できたのを確認して、折り紙でシャツを折っていきました。

好きな色の折り紙を子供たちに渡し、一折ずつ全員同時に同じ工程を進めていきます。
ウガンダでも紙を折って何かを作るような遊びは子供たちもしていますが、日本のように折り方の手順に沿って折るというよりは、なんとなくそれなりの形を作って完成させる折り方の方が多いので、手順に沿って折る折り方に慣れていない子供たちからの「どこを折ればいいの?」という質問に答えながら、私も折るのを手伝って工程を進めていきました。

シャツができあがったら、お父さんにマッサージ券をプレゼントしようということで、子供たちに小さな紙を配りました。
最初に「お父さんにマッサージをしたことがありますか」と尋ねてみると、「マッサージは知ってるけどお父さんにマッサージをしたことがない」という返答の子が多い状況でした。
「では、今からマッサージ券を作るので、お父さんに父の日のプレゼントとして渡してね。お父さんに渡すときは『マッサージをしてほしい時があれば、この券を私に渡してね』と言い添えてね」と子供たちに説明をして、マッサージ券作りを開始しました。

「学習プリント.com」で公開している母の日、父の日用のプレゼントとして「お手伝い券」もありますが、ウガンダの子供たちは家のお手伝いをするのは日常の出来事であり、特別なことではありません。
そのため、今回はマッサージ券をお父さんに渡してプレゼントにすることにしました。

できあがったマッサージ券は、折り紙で折ったシャツが袋状になっているため、それを封筒代わりにして中に入れて、おしゃれな袋に入ったマッサージ券を完成させました。

折り紙を楽しむ子供たち1 折り紙を楽しむ子供たち2 折り紙を楽しむ子供たち3
サポーターママ講師バシャ明美さん
学習支援スタッフ
バシャ明美さん

折り紙を折るのは難しかったかな。お父さんにマッサージ券もプレゼントして喜んでもらえるといいね

お父さんの似顔絵付きのカレンダーを制作しよう

父の日 お父さんの似顔絵付きカレンダーを制作しよう
  • お父さんの顔を思い出して、観察力を発揮させよう
  • 似顔絵を描いて色彩感覚を養おう
  • 花のデコレーションを糊で貼って、手先を鍛えよう

〇準備するもの

  • カレンダー制作用台紙 (似顔絵用の輪郭と6月のカレンダーが描かれたもの)
  • ノート・用紙・資料 母の日・父の日用メッセージカード 花束 父の日 1
  • えんぴつ
  • クレヨン

イベントの最後は、カレンダーの台紙に顔の輪郭と耳だけが描かれた紙を使って、お父さんの似顔絵を描いていきます。

普段、お父さんの似顔絵を描く機会がほとんどないと思われる子供たちですが、その輪郭に合わせて、眉毛、目、鼻、口などを鉛筆で書き足しながら、クレヨンで色を塗っていきます。
お父さんの特徴を捉えるために髭を描く子や、顔の色をオレンジにして表現する子など、それぞれ個性溢れる作品ができあがっていきました。

似顔絵を描いた後は花のモチーフを顔の周りに糊で貼って仕上げ、私が思っていた以上に素敵なカレンダーができあがり、子供たちのお父さんの笑顔が想像できそうな仕上がりになりました。

お父さんの似顔絵を描く子供たち お父さんの似顔絵を描く子供たち お父さんの似顔絵を描く子供たち お父さんの似顔絵を描く子供たち お父さんの似顔絵を描く子供たち お父さんの似顔絵を描く子供たち
サポーターママ講師バシャ明美さん
学習支援スタッフ
バシャ明美さん

みんなすごく素敵なカレンダーができあがったね。お父さん、きっと喜ぶからマッサージ券と一緒に渡してあげてね



子供たちの「父の日 お父さん似顔絵カレンダー」作品一覧 参加された子供たちとの集合写真

まとめ

今回は、今月の父の日に合わせて、お父さんの似顔絵を描いたカレンダー制作を行いました。

母の日にはお母さんに渡すメッセージカードを描くイベントを行いましたが、今回の父の日のイベントでは、メッセージカードより個性の出やすいお父さんの似顔絵を描くということで、子供たちには少し苦戦した様子もありましたが、みんなとても上手にお父さんの似顔絵を描いてくれ「この似顔絵をもらえるお父さんはとても幸せだなぁ」と、子供たちが描いている姿を見ていて、とてもうらやましい気持ちになりました。

普段、イベントで子供たちが描く絵を見ていても人物画は難しいのか、あまりヒトの絵を描いている姿を見ることはありませんでしたが、私が思った以上に似顔絵が上手に描けていたので、これからもどんどん人物画にも挑戦していってほしいなぁと思いました。

ウガンダ在住
学習支援スタッフ

バシャ明美さんのプロフィール写真 バシャ明美さん 2女のママ

2012年12月からウガンダに住み、ウガンダ人の夫と13歳違いの娘二人とともにウガンダ生活を楽しんでいます。
次女はウガンダで生まれましたが、小さい時から日本語で育ててきたため、私との会話を日本語でしています。
これからも次女に日本語の読み書きなどを教え、日本で生活しても問題ないようなレベルになってくれたらと日々奮闘中です。
経済的に学校に通うことが困難な子ども達にも学習機会が持てるよう学習支援活動をしてまいりますので、毎回のレポートを楽しみにしていただけたら嬉しいです。

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