第23回 ぬりえで色の学習(2023年2月26日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)|学習プリント.com

第23回 ぬりえで色の学習(2023年2月26日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)

第23回 ぬりえで色の学習(2023年2月26日 ワキソ地区アクライトシティ 開催)
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2023年2月26日、第23回ウガンダ学習支援として、ワキソ地区アクライトシティで「ぬりえで色の学習イベント」を開催しました。

2月6日に各学校は新学年を迎え、本格的に子供たちの学校の授業も進むようになってきました。
年齢の大きな子供たちは、本来は休日のはずの土曜日にも学校に行ったり、日曜日も宿題や自宅学習に取り組んでいるため、イベントの参加も難しくなっているようです。
そのため、回を重ねるごとに集まる人数が少なくなり、参加する子供たちの年齢も幼稚園から小学校低学年ぐらいの子供たちに集中するようになってきました。

早くにイベント会場に来ていた子供たちも、だんだん集まる時間が以前のようにのんびりになってきたため、今日は遅く来る子供たちを待つ間にアニメの動画を観ることにしました。
子供たちは動画を夢中になって観ていて、人数が集まってきてからも、もっと観たいと言っては動画を楽しんでいる姿がとても印象的でした。

イベントオープニング

イベントオープニング
  • イベント開始のあいさつ
  • イベントの内容説明
  • 講師自己紹介
  • 日本語のあいさつを学ぼう
  • 学校体験をしよう

「Akemi Sensei~」
5歳のウェンディちゃんは私の名前をすぐに覚えて、イベント以外のときに近所で出会っても、いつも私の名前をそう呼んでくれます。
今日のイベントの挨拶の練習の時にも、みんなで「Ohayou Gozaimasu(おはようございます)」を言う際には、「Ohayou Gozaimasu, Akemi Sensei」と言いながら「Akemi Sensei」をつけて挨拶の言葉を言い、今日のように大きなお兄ちゃんやお姉ちゃんがいなくても、ウェンディちゃんはみんなをリードして声を出してくれました。

サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

ジョシュアくんも日本語の挨拶を覚えて、お友達と一緒に使ってみてね

色の学習

色の学習
  • 色別カードで色の名前を覚えよう
  • いろいろな色で描かれた物の個別カードで、物の名前と色を確認しよう
  • ゲームを通じて色を覚えよう
  • ゲームで遊びながらイベントの参加意欲を高めよう

〇準備するもの

  • 色の名前が書かれた色の集合体カード
  • 色別に描かれた個別の物のカード

色の名前を覚えよう

今日はぬりえイベントのため、まずはみんなで色の名前を覚える学習を行いました。

いつもは大きなお兄ちゃんやお姉ちゃんにつられるように色の名前を答えている子供たちですが、今日はその頼りのお兄ちゃんやお姉ちゃんはいません。
自分たちで考えて、色の名前を答えなくてはいけませんが、ウェンディちゃんをはじめ、5歳の子供たちは先頭に立ってしっかりと色の名前を答えてくれました。
もしかしたら、いつもは大きなお兄ちゃんお姉ちゃんたちに主導権を握られていたけど、今日はそんな大きなお兄ちゃんお姉ちゃんもいないので、いつも以上に張り切って答えてくれていたかもしれませんね。

色の名前を確認したら、次は個別の物のカードを使って、物の名前やそれが描かれている色の名前を答えていく学習です。
そこに描かれているものは、ウガンダでも売られている食品や、みんなが知っている日用品などさまざまな物があります。
トマトやニンジン、傘や長靴など、子供たちの知っているものが中心のため、小さな子供たちでも絵を見ると直ぐに答えることができます。
子供たちに絵を見せると、あちこちから「Red(赤)」「Tomato(トマト)」などと声が聞こえてきます。カードの絵について子供たちが楽しそうに答えてくれていたので、私も毎回「Red tomato!」などと節をつけながら連呼し、子供たちとの復唱を楽しみました。

カード取りゲームをしよう

色の名前を覚えた後は、ゲームを通じて色の学習をしていきました。

私が子供たちに見せる色と同じ色のカードを取っていくゲームをしますが、いつもは大きいお兄ちゃん、お姉ちゃんにカードを取られてばかりいる子供たちも、今日はその大きいお兄ちゃん、お姉ちゃんがいなくて、小さい子でもカードが取りやすい状況のため、みんなとても張り切っています。
今日は一つのテーブルに4人という少人数での勝負。
ほぼ各色ひとり一枚はカードが取れるような設定で、断然いつもよりもゲームがやりやすくなっている状況に、子供たちのテンションもさらに上昇している様子です。
「Ready Steady Go! (よーい、ドン)」の合図で子供たちに色を見せると、子供たちは「キャーキャー」という声とともに、一斉にカードを取っていってくれました。
子供たちは、いつもよりもたくさんカードが取れた状況にとても満足をしながらカード取りゲームを楽しんでくれていました。

形の学習をする子供たち1 形の学習をする子供たち2 形の学習をする子供たち3
サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

少ない人数だけど、みんな大きな声を出して楽しく遊べたね

色の変化を見る実験をしよう

色の変化を見る実験をしよう
  • 身近なもので実験ができることを知ろう
  • 身近なもので実験をして発見を得よう

〇準備するもの

  • 紫玉ねぎの汁
  • お酢
  • 重曹+お水

今回は、紫玉ねぎの汁を使って、色の変化を見る実験を行います。

ウガンダで玉ねぎと言えば、紫色が一般的です。
この紫玉ねぎに含まれている「アントシアニン」が溶けだした水を、酸性のお酢とアルカリ性の重曹水の中に入れると、その水がどんな風に変化するか子供たちに見てもらいました。

まずは、子供たちに紫玉ねぎがまだ入っている状態の水を見てもらいました。
子供たちは既にスライスされている紫玉ねぎを見ても、すぐにそれが玉ねぎだとは気づかなかったようですが、子供たちに匂いを嗅いでもらったり、味を確かめたりしてもらうと、それが何物であるかに気づいた様子でした。

次に、お酢を見てもらい、全員に匂いと味を確かめてもらいました。
子供たちは、お酢の匂いを嗅ぐと何て変な匂いなんだと顔をくしゃくしゃにしていましたが、味は意外と平気だったようで、何度も舐めてはお酢の味を確かめて「おいしい、おいしい」と言っていました。
ただ、お酢のことを子供たちは知らなかったようで「これはお酢だよ」と教えても「お酢は知らない」との答えが返ってきました。

最後に重曹を見せると、こちらは子供たちにも馴染みがあるようで、箱を見た瞬間から「Baking Soda」の声が聞こえてきました。
それでも子供たちの目の前で重曹水を作ると「舐めさせて〜」との声が上がり、こちらもみんなで匂いと味を確かめてもらいました。

用意されたものが何かがはっきりと分かったところで、実験はスタートです。

紫玉ねぎの汁の色は薄い紫。まずはお酢の中に、その薄い紫色の紫玉ねぎの汁を入れてみます。すると、子供たちから「ピンクになった」という声が聞こえてきました。

次に、紫玉ねぎの汁を重曹水の中に入れました。重曹水の色は少し溶けきっていない重曹も残って白っぽい色をしていましたが、紫玉ねぎの汁をいれると子供たちはすぐに「黄」「緑」などと色の変化に気づいて、変色後の色を答えてくれました。

形の学習をする子供たち1 形の学習をする子供たち2 形の学習をする子供たち3
サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

色の変化よりも、味の確認の方が楽しそうだったね。家であるものでこの実験ができるから、家の人にマジックをするように見せてあげてね。

ぬりえを塗ってカレンダーを作ろう

ぬりえを塗ってカレンダーを作ろう
  • いろいろな色のクレヨンを使ってぬりえを楽しもう
  • クレヨンを使いながら、運筆の練習をしよう
  • いろいろな色でぬりえを塗って、色彩感覚を養おう

〇準備するもの

  • 2023年3月カレンダー用特別プリント オリジナルカレンダー用ぬりえ かんたん、ふつう、むずかしい

現在「学習プリント.com」では、子供たちが塗ったぬりえと一緒に写した子供の写真が入ったオリジナルカレンダーを応募者全員に配る企画を実施しています。
ウガンダの子供たちもそれに参加して、ぬりえを塗ってカレンダーを作成することにしました。

3月の企画のテーマは「ひなまつり」

もちろんウガンダの子供たちは「ひなまつり」を知りません。
私は今回のイベントのために、「学習プリント.com」で無料ダウンロードできる、ぬりえ見本のひな人形を壁に貼って飾りつけをしていたため、それを使いながら子供たちに「ひなまつり」とは何かを説明しました。

子供たちには「ひなまつり」は、3月3日に子供の成長を感謝し、今後も子供が健やかに育っていくことをお祈りする日本の行事であることを説明するとと同時に、ひな人形にはどんな人形があるか「お内裏様」「お雛様」「三人官女」「五人囃子」について、それぞれの役割を伝えました。

かんたんに「ひなまつり」の内容を説明した後、壁に飾られたひな祭りのぬりえ見本を見ながら、みんなで塗り絵を楽しみました。

形の貼り絵をする子供たち1 形の貼り絵をする子供たち2 形の貼り絵をする子供たち3
サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

みんな『ひなまつり』がどんな行事か分かったかな。カレンダーを飾って日本の行事の『ひなまつり』のことを思い出してね。



子供たちの貼り絵作品一覧 参加された子供たちとの集合写真

まとめ

今回は、紫玉ねぎの汁を使って色の変化を見る実験をしたり、日本の行事である「ひなまつり」について学びながらぬりえを行いました。

今回のイベントが終わった後、家まで子供たちを送り届けると、一人のお母さんが「いつも子供たちにいろいろなことを教えてくれてありがとう」と声を掛けてくれました。
普段は、子供たちの笑顔から元気をもらっている私ですが、お母さんからそのような言葉をもらい、とてもうれしく感じて「私も子供たちからいろいろなことを教えてもらって感謝をしていますよ」と伝えました。

子供たちの笑顔や元気な姿、そしてお父さんやお母さんたちからの温かい言葉で、私も前向きな気持ちでイベントに取り組むことができています。
これからもみんなが笑顔になれるようなイベントを開催し、私も子供たちと一緒に成長していけたらと思います。

ウガンダ在住
学習支援スタッフ

バシャ明美さんのプロフィール写真 バシャ 明美 2女のママ

2012年12月よりウガンダ在住。
ウガンダ人の夫と13歳違いの娘二人とともにウガンダで生活しています。
我が家の公用語は日本語。日本に10年以上住んだウガンダ人の夫も、ウガンダで生まれた次女も、家族4人で常に日本語で会話をしているため、私の英語力よりも次女の日本語力の方が上達中です。
ウガンダ学習支援では、学校に通っている子も、経済的に学校に通うことができない子も、平等に学びの機会が得られるよう、無料プリントサイトの強みを活かし、「ぬりえ」「数字の学習」「日本文化紹介」など、さまざまな学習のサポートを実施しています。
ウガンダの小学校は義務教育でありながらも、制服代、文具費、給食費などが払えずに学校に通うことができない子ども達が数多くいます。
こういった子ども達の将来のために、少しでも子ども達の学びに貢献できるよう、ウガンダでの学習支援を続けていきたいと思います。

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