第8回 お金の計算・数字の学習(2022年11月5日 カンパラ 開催)|学習プリント.com

第8回 お金の計算・数字の学習(2022年11月5日 カンパラ 開催)

第8回 お金の計算・数字の学習(2022年11月5日 カンパラ 開催)
公開日:
Twitterでシェア Facebookでシェア LINEでシェア

2022年11月5日、首都カンパラで学習支援第八回目のお店屋さんごっこイベントを開催いたしました。

以前、第五回目の学習支援で数字イベントを開催いたしましたが、今回はそれをもう少し発展させた数字の計算や、職業体験もできるようなお店屋さんごっこのイベントを開催しました。

ウガンダでもごっこ遊びは人気の遊びの一つで、おままごとはDaddy and Mommy’s(お父さんとお母さんの)と言う愛称で子供たちが遊んだりしてる光景をよく見かけます。

子供たちはおもちゃなどはなくても、適当な紙や箱などを持ち出してはお皿やスプーン、料理などに見立て、複数の子供たちとおままごとをして楽しんでいます。
でも、今回はもう少し本格的なお店屋さんごっこを子供たちに体験してもらおうと、模擬硬貨を準備したり、本当のお店屋さんのように机に模擬商品を並べて子供たちに職業体験をしてもらいました。

イベントオープニング

イベントオープニング
  • イベント開始のあいさつ
  • 講師自己紹介
  • 日本語の挨拶
  • 学校体験をしよう

「今日はお店屋さんごっこをしますよ。」という挨拶で始まったこのイベント。

おままごとやレンジャーごっこなどには慣れている子供たちでしたが、お店屋さんごっこと言う言葉は聞きなれないようで、子供たちの反応はイマイチ。
お店屋さんの真似をしながら遊ぶイベントですよと伝えると、なんとなく分かった様子でしたが、でもどんな風にやるんだろうと言う顔をしながら子供たちは話を聞いていました。

お店屋さんごっこは子供たちも私も初めてするイベントのため、子供たちが不思議そうな顔をするのも仕方ないなと思いながら、挨拶を進めます。

今回は、以前にもイベントに参加してくれた子供たちがほとんどだったため、「Good Morning!」の挨拶の後に、「子供たちに日本語で『Good Morning!』はどう言うか知りたいですか。」と尋ねると、満場一致で「Yes!」の答えが返ってきたので、早速ホワイトボードを使って教えることにしました。

「日本語で、『Good Morning』は『O ha yo u Go za i ma su』と言います。」と、ホワイトボードに文節で区切りながら「O ha yo u Go za i ma su」と書いて説明しました。
いつも子供たちに私を「Akemi Sensei」と呼んでくださいねと説明しているため、子供たちにすっかり定着した「Sensei(先生)」と言う日本語の単語ですが、「Ohayou Gozaimasu」は初めて聞く単語だったので、子供たちも真剣に説明を聞いてくれ、「Ohayou Gozaima su Akemi Sensei」と練習をしてくれました。

サポーターママ講師バシャ明美さん
学習支援スタッフ
バシャ明美さん

『おはようございます。』を次のイベントまで覚えていられるかな。また次も練習しようね。

数を数える練習をしよう

数を数える練習をしよう
  • 1から10までの数を数えよう
  • 正しく数字を書く練習をしよう

お店屋さんごっこをする前に、先ずはウォーミングアップとしてみんなで1から10までの数を数える練習をしました。

〇準備するもの

  • 数字カード
  • 幼児用学習プリント「数える練習しましょう」の問題

数字カード

1から10までの数字カードを見ながらみんなで1から10までの数字を数えます。

学校に通っていない子供でも1から10までであれば、数を数えられる子供が多いので、みんな大きな声で数字を読み上げてくれました。

次に幼児用学習プリント「数える練習しましょう」の問題プリントを使って実際に子供たちが正確に数を数えることができるか、また、数字を正しく書くことができるかを試してみることにします。

今回は子供たちの大好きなアメの数を数える問題を準備し、子供たちに配布をしました。

「簡単だ〜」「年少組さんのする問題だね〜」などと余裕の笑みを浮かべる子供たちが大勢いました。

いざプリントに取り組むと、数は数えられるけど数字が鏡文字になって反対向きに書いている子供たちが数人いるのを発見。

そのため、答え合わせは、みんなでアメの数を数えた後にホワイトボードに数字を記入して間違いがないか確認してもらうようにしました。

正しく数字を書く練習正しく数字を書く練習正しく数字を書く練習
サポーターママ講師バシャ明美さん
学習支援スタッフ
バシャ明美さん

みんな数は上手に数えられてるね。数字も正しく書けるように練習しよう。

ウガンダで使われるお金の種類を確認しよう

ウガンダで使われるお金の種類を確認しよう
  • ウガンダで使われるお金の種類を知ろう
  • ウガンダで使われる硬貨の特徴を学ぼう

次に、みんなでウガンダで使われているお金の種類と硬貨の特徴について学びました。

現在ウガンダで使用されているお金は、
紙幣: 50,000、20,000、10,000、5,000、2,000、1,000
硬貨: 1,000、500、200、100、50(単位: ウガンダシリング)
の11種類ですが、50シリング硬貨についてはほとんど流通はしていません。

子供たちにお金の種類を尋ねますが、「4,000シリング紙幣がある」「600シリング硬貨を見たことがある」など、珍回答が続出。
普段、家のお遣いで近所のキヨスクに買い物に出掛ける機会の多い子供たちですが、お金の種類についてはみんなあまり意識して生活をしていない様子でした。

次に子供たちと一緒に硬貨に描かれている特徴について学びました。

これは、年長組で学んでいる次女が、最近宿題でこの問題が出されていることが多かったので、ウガンダの教育事情に合わせてみんなでこちらを確認していくことにしました。
「それぞれの硬貨には絵が描かれていますが、何の絵が描かれているか知っていますか。」と質問すると、「牛」「魚」などみんなで次々に答えを出してくれました。

ウガンダで使われるお金の学習ウガンダで使われるお金の学習ウガンダで使われるお金の学習
サポーターママ講師バシャ明美さん
学習支援スタッフ
バシャ明美さん

お金の種類と特徴をしっかりと覚えて、生活に役立ててね。

お金の計算の仕方を学ぼう

お金の計算の仕方を学ぼう
  • 3桁の数字の足し算を学ぼう
  • 正しいお金の組み合わせを学ぼう

数の数え方を練習した後は、お店屋さんごっこをする事前準備として3桁の数字の計算の仕方と、計算後の数字をお金でどのように組み合わせたらいいかを学びました。

〇準備するもの

  • 模擬硬貨

ウガンダの模擬硬貨

まずはホワイトボードに3種類の商品の名前と金額を書いていきます。

次にその合計金額を出すための計算の練習をします。

先にも記しましたが、ウガンダで流通するお金は3桁以上の数字のお金が主流です。

そのため、商品の値段も基本的には3桁以上となり、合計金額を出すためには3桁の数字の計算が必須です。

しかし、仮に125シリングなど100シリング未満の端数が出る場合は100シリング単位に繰り上げされることが一般的なため、100シリング未満は常に00で計算が可能です。
(例:125シリングは200シリングの支払いとなる。)

そのため、子供たちには筆算で百の位の計算の仕方をメインに教えることにしました。

<例>

  • おもちゃ 500シリング
  • トマト 200シリング
  • バナナ 100シリング

小さい子供や学校に行っていない子供たちにも分かりやすいように、計算は全て〇を書きながら行います。

「おもちゃは500シリングなので〇は5個、トマトは200シリングなので〇は2個、バナナは100シリングなので〇は1個、この〇を全て足すと〇が全部で8個、答えは8に00を付けて合計金額は800シリングになります。」

説明を終えると、次々に子供たちから次は私が計算してみたいと手が上がり、例題の金額を変えながら何人もの子供たちがお金の計算に挑戦してくれました。

次に、出た答えを模擬硬貨を使いながら、その答えをお金であらわすとどうなるか確認してもらいました。

子供たちには500シリング硬貨1枚、200シリング硬貨1枚、100シリング硬貨3枚、合計1,000シリングの模擬硬貨を見せ、「この中から800シリングだけ取ってください。」と伝えて子供たちに挑戦してもらいましたが、これには苦戦する子供も多く、子供たちには少し難しい問題だったようでした。

お金の計算お金の計算お金の計算
サポーターママ講師バシャ明美さん
学習支援スタッフ
バシャ明美さん

3桁の計算もみんな簡単にできたね。この調子でお金の計算に慣れていこう。

お店屋さんを体験しよう

お店屋さんを体験しよう
  • お店屋さんってどんなことをしているのか体験してみよう
  • お金の計算を学ぼう

数の数え方やお金について学び、準備が整ったところでいよいよお店屋さんごっこがスタートです。

〇準備するもの

  • 模擬商品(ぬりえイベントで使用している個別の物が描かれているカード)
  • 模擬硬貨(500シリング硬貨1枚、200シリング硬貨1枚、100シリング硬貨3枚)4セット
  • 値段表(食品店用、日用雑貨店用の二種類)
  • 計算用の紙と鉛筆 

模擬商品ウガンダ模擬硬貨

まずは子供たちの中から4人のリーダーを選出し、メンバーを選んでいきます。

食品店と日用雑貨店に2チームずつ配置し、それぞれ店員さんチームとお客さんチームに分かれてお店屋さんごっこをスタートさせます。

陳列されている商品は、いつもぬりえイベントなどで活躍している個別の物の絵が描かれているカードです。

お客さんチームはメンバーと相談しながら買いたいものを選び、店員さんチームに値段を確認し、1,000シリングの範囲内で買い物をします。
お客さんチームの買いたいものが決まったら店員さんチームはその合計金額をお客さんチームに伝え、お客さんチームのリーダーは支払いをします。
店員さんチームは貰ったお金が正しいことを確認して商品を渡して終了です。

やり方を説明し、お店屋さんごっこをスタートさせましたが、子供たちは商品を選んでは一つずつお金の支払いをするなど無難な方法を選択。
子供たちに3桁の計算の仕方を学んでもらったので、実際のお店での買い物のように複数商品を選んで合計金額を計算して欲しいなと思っていましたが、こちらも子供たちには少し難しかったようでした。

お店屋さんごっこお店屋さんごっこお店屋さんごっこ
サポーターママ講師バシャ明美さん
学習支援スタッフ
バシャ明美さん

お店屋さんがどんな仕事をしているか分かったかな。お友達ともお店屋さんごっこをして遊んでみてね。



子供たちとの集合写真

参加した子供たちの感想文

学習支援イベントの感想

The event was good and We enjoyed. Akemi Sensei We enjoyed The event. It was nice Akemi sensei. I Love The event.

イベントは良かったし、楽しかったです。あけみ先生 イベント楽しかったです。あけみ先生よかったです。私はイベントが大好きです。

学習支援イベントの感想

We enjoyed it. We enjoy this event. Akemi Sensei thank you for teaching us this evet. you are very good teacher. I love you Akemi Sensei.

楽しかったです。私たちはこのイベントを楽しんでいます。あけみ先生、このイベントを教えてくれてありがとう。あなたはとても良い先生です。あけみ先生大好きです。

学習支援イベントの感想

It is happy shoping list. the children are happy.

嬉しい買い物リストです。子供たちは幸せです。

学習支援イベントの感想

Thank Akemi Sensei the game was good.

あけみ先生に感謝します。ゲーム(お店屋さんごっこ)良かったです。

※感想文の一部を掲載しております。
下記のボタンから全ての感想文をご覧いただけます。

子供たちから頂いた喜びの感想文

今回使用したプリント

まとめ

今回は、数字の計算や職業体験などをするお店屋さんごっこのイベントを実施しました。

お店屋さんごっこをするにあたり、ウガンダで実際に使用されている本物そっくりの模擬硬貨を準備したため、子供たちはそれを見て「お金だ〜」と言って興奮気味な様子でした。

その模擬硬貨を使用したお店屋さんごっこ。お店屋さんの立場に立って商品を販売する子供の中には、本物のお店の店員さんにも負けないぐらい張り切ってお客さんを仕切る子もいたりして、職業体験を楽しんでくれたようでした。

これからも、子供たちが様々な角度から楽しんで学べる学習支援イベントを提供していけたらと思います。

ウガンダ在住
学習支援スタッフ

バシャ明美さんのプロフィール写真 バシャ明美さん 2女のママ

2012年12月からウガンダに住み、ウガンダ人の夫と13歳違いの娘二人とともにウガンダ生活を楽しんでいます。
次女はウガンダで生まれましたが、小さい時から日本語で育ててきたため、私との会話を日本語でしています。
これからも次女に日本語の読み書きなどを教え、日本で生活しても問題ないようなレベルになってくれたらと日々奮闘中です。
経済的に学校に通うことが困難な子ども達にも学習機会が持てるよう学習支援活動をしてまいりますので、毎回のレポートを楽しみにしていただけたら嬉しいです。

この記事が気に入ったらシェア

Twitterでシェア Facebookでシェア LINEでシェア
ページトップへレッドレンジャー