第7回 ハロウィンイベント(2022年10月29日 カンパラ 開催)
2022年10月29日、首都カンパラで学習支援第7回ハロウィンイベントを開催いたしました。
日本ではすっかり一大イベントとなっているハロウィンですが、ウガンダではハロウィンを盛り上げているのは一部のレストランなどのみで、ハロウィンはまだまだ一般的ではありません。
しかし、ウガンダの子供たちはテレビを通してハロウィンの存在を知っています。
そのため、ハロウィンイベントの事前告知の際には、参加したい子供たちから喜びの声が聞こえるなど、いつものイベント以上に子供たちの期待が高まっていました。
私も、イベント当日は、学習プリント.comで提供しているハロウィンのぬりえ(ぬりかた参考例)を印刷して、繋げて旗に見立てたり、切り取ってモチーフの代わりにするなど、それらをテントの周りに飾りつけをして会場の雰囲気を盛り上げました。
目次
イベントオープニング
- イベント開始のあいさつ
- イベントの内容説明
- 講師自己紹介
- 学校体験をしよう
今回はハロウィンイベントということもあり、イベント開始前から多くの子供たちが集まってきて、開始時刻前から20人限定で用意した椅子が足らなくなるほどの人気ぶりでした。
ハロウィンイベントということで、子供たちは洋服をいつも以上にドレスアップしたり、仮面をつけて参加する子もいたりと、華やかな装いの子供たちがたくさん参加してくれました。
そんな子供たちに混ざり、私もゴミ袋で作った即席のロングマントを纏って子供たちの前に現れました。
子供たちに今日のハロウィンイベントの参加のお礼を伝え、私の自己紹介をします。
「私の名前は『Akemi』です。でも今日は日本語で、英語の『Teacher』を意味する『Sensei(先生)』と呼んでくださいね」と挨拶をします。
「しかし、今日はハロウィンイベント。私は今日このマントを着ています。今日の私は誰だと思いますか」と、私から子供たちに質問をすると、子供たちからは、「Batman(バットマン)!」「Vampire(吸血鬼)!」などの声が飛び交います。
私が「今日の私は魔女です」と答えると、子供たちは怖がったり驚きの声を上げるなど、イベント開始早々からハロウィンの世界にどんどん入っていきました。
今日はハロウィンイベント。みんなで盛り上げて楽しもうね~。
ハロウィンってなぁに
- ハロウィンとは何かを知ろう
- 紙芝居を使って集中力を養おう
さて、子供たちはハロウィンの存在は知っていても、ハロウィンでどんなことをするのかあまり詳しくは知りません。
子供たちに「ハロウィンって一体何だろう」と、質問すると黙っている子供たちが大勢。
しばらく考え、一人の女の子が手を挙げてくれました。
「ハロウィンは何か怖いもの」との答え。
続けて私が「じゃあ、ハロウィンは何が怖いと思う?」と質問すると、次々と子供たちは、「Batman(バットマン)」「Vampire(吸血鬼!」「Witch(魔女)」「Ghost(おばけ)」などと答えてくれました。 ハロウィンではたくさんの怖いものが登場するという子供たちのイメージに対して、私は今回ハロウィンを簡単に説明するために、学習プリント.comが提供する「ハロウィンのぬりえ-むずかしい」の中から「ハロウィンのぬりえ12、11、7」の順番で作成した紙芝居を用意しました。
1. 紙芝居1枚目(ハロウィンのぬりえ12)
10月31日はハロウィンです。
皆さんは、ハロウィンがどんな日なのか知っていますか?
10月31日は、亡くなった人の霊(おばけ)が家にやってくると言われている日です。
おばけに捕まるとおばけの世界へ連れて行かれてしまうかもしれないので、この日はおばけに捕まらないようにするために、みんなでおばけの仮装をしておばけになりきり、おばけの中に紛れるようにします。
2. 紙芝居2枚目(ハロウィンのぬりえ11)
でも、仮装をして本物のおばけになりきった子どもたちは、本物のおばけのように振る舞い、いろんな家を回ります。
そして、家の人を怖がらせて「トリック・オア・トリート、お菓子をくれないといたずらしちゃうよ。」と言ってお菓子をもらうようになりました。
3. 紙芝居3枚目(ハロウィンのぬりえ7)
これがハロウィンです。
子供たちはこの物語を聞いて、ハロウィンでは子供たちがおばけの仮装をして、いろいろな家を回ってお菓子をもらう習慣があることを学びました。
みんな、ハロウィンがどんなイベントなのか分かったかな? これからみんなもハロウィンの習慣を体験してみよう!
ハロウィンの仮装衣装を作ろう
- クレヨンを使いながら、運筆の練習をしよう
- いろいろな色でぬりえを塗って、色彩感覚を養おう
- ゴミ袋にモチーフを貼り付けて、どんな衣装ができるか想像してみよ
ハロウィンの習慣を体験するアイテムとして、子供たちがおばけに扮するための衣装作りをします。
私が「おばけの仮装をしたい人はいますか~」と聞くと、子供たちは一斉にどよめき、次々と手を挙げてくれました。 今回衣装づくりに用意したものは、下記のとおりです
- 顔と両手を出す部分をハサミで切り取ったゴミ袋
- ゴミ袋に貼り付けるモチーフ (ぬりえ用モチーフ、色付きモチーフ)
- 水糊
ハロウィンモチーフのぬりえ
まずは、子供たちにぬりえ用のモチーフだけを配ります。
ぬりえ用のハロウィンモチーフには、いろいろなデザインのカボチャや、マフィン、キャンディ、魔女に扮した猫、コウモリなど様々なモチーフが用意されています。
子供たちはクレヨンを使って、テントに飾ってあるぬりえの旗などを参考にしながら次々に色を塗っていきます。 一人3枚から5枚程度のカラフルなモチーフがどんどん出来上がり、子供たちはぬりえを楽しんでいます。
仮装用の衣装づくり
全員がモチーフの色塗りを終えたら、次はゴミ袋に色塗りをしたモチーフを貼り付けて衣装づくりです。
「今塗ったモチーフをゴミ袋に貼って飾りつけをしておばけの衣装を作りますよ」と伝えると、子供たちから再び喜びの声が上がりました。
まずは、どのように貼り付けるか子供たちに見本を見せます。
「モチーフを裏返し、糊を少しだけ付けます。糊をたくさん付けてはいけませんよ。糊をつけたらこのようにゴミ袋に貼り付けます」と言って私のマントにモチーフを貼り付けて見せていきます。
子供たちにゴミ袋と糊を配り、まだ着ないでテーブルに置いたままモチーフを貼り付けるよう指示を出します。
一通りぬりえをしたモチーフをゴミ袋に貼り終わったら、色付きのモチーフも配り、さらに素敵なおばけ衣装を仕上げていきます。
いろんなおばけ衣装ができたね。これを着たら他の人たちがおばけが来たぞとビックリしちゃうね!
Trick or Treat (トリック・オア・トリート)
- ハロウィン体験をしよう
- 順番に整列する大切さを学ぼう
おばけ衣装ができたので、次はその衣装を着て、「Trick or Treat (トリック・オア・トリート)」と言って家を回ってお菓子を要求する体験をします。
この体験は、イベント会場と同じ敷地内に住むお母さんにお手伝いをいただきました。
おばけ衣装を着た子供たちに一列に並んでもらい、「これからおばけ衣装を着て家を回ります。その時、何と言うか覚えていますか」と子供たちに尋ねると、「Trick or Treat !」と元気な答えが返ってきました。
ご協力いただいたお母さんに外に出てもらい、子供たちは一人ずつそのお母さんに「Trick or Treat !」と言い、ビスケットとキャンディがセットになった袋を貰っていきました。
みんなお菓子がもらえて良かったね! ハロウィンイベントは楽しかったかな。
参加した子供たちの感想文
It was a nice Event.
素敵なイベントでした。
Happy Halloween Happy Family Akemi sensei
ハッピーハロウィン ハッピーファミリー あけみ先生
It was a nice Event.
素敵なイベントでした。
※感想文の一部を掲載しております。
下記のボタンから全ての感想文をご覧いただけます。
まとめ
テレビの中だけでしか知らなかったハロウィンを、今回は子供たちに実際にそれを体験しながらハロウィンについて学んでもらいました。
ハロウィンを初めて体験するという子供たちがほとんどだったのではないかと思いますが、みんなオープニングから歓声を上げるなど、大きな盛り上がりを見せてくれました。
ハロウィンというキーワードは、今までの学習支援にあったぬりえイベントなどよりも、より楽しみの要素が詰まった内容を想像させ、ハロウィンイベントへの子供たちの関心は今まで以上に強いものになっていたように感じました。
今後も、子供たちが楽しんで学べるイベントを引き続き開催していきたいと思います。
ウガンダ在住
学習支援スタッフ
2012年12月よりウガンダ在住。
ウガンダ人の夫と13歳違いの娘二人とともにウガンダで生活しています。
我が家の公用語は日本語。日本に10年以上住んだウガンダ人の夫も、ウガンダで生まれた次女も、家族4人で常に日本語で会話をしているため、私の英語力よりも次女の日本語力の方が上達中です。
ウガンダ学習支援では、学校に通っている子も、経済的に学校に通うことができない子も、平等に学びの機会が得られるよう、無料プリントサイトの強みを活かし、「ぬりえ」「数字の学習」「日本文化紹介」など、さまざまな学習のサポートを実施しています。
ウガンダの小学校は義務教育でありながらも、制服代、文具費、給食費などが払えずに学校に通うことができない子ども達が数多くいます。
こういった子ども達の将来のために、少しでも子ども達の学びに貢献できるよう、ウガンダでの学習支援を続けていきたいと思います。
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