第1回 ぬりえで色の学習(2022年8月26日 カンパラ開催)|学習プリント.com

第1回 ぬりえで色の学習(2022年8月26日 カンパラ開催)

第1回 ぬりえで色の学習(2022年8月26日 カンパラ開催)
公開日:
Twitterでシェア Facebookでシェア LINEでシェア

2022年8月26日、ウガンダの首都カンパラで、学習支援第1回ぬりえイベントを開催しました。

イベントでは、色の違いを覚えたり、色のカードを使ったゲームやぬりえをして遊ぶなど、普段の学校の授業とは一味違う内容で子供たちと一緒に色について学んでいきました。

普段は少し遠くまで出掛けないと「イベント」に参加することができない子供たち。
今回は、すぐ近所でイベントに参加できるとあって、集まってくれた子供たちは、みんなワクワク、ソワソワしながら会場に足を運んでくれました。

イベントオープニング

イベントオープニング
  • イベント開始のあいさつ
  • 講師自己紹介
  • イベントの内容説明
  • 学校体験をしよう

さあ、これからぬりえイベントの開催です。
普段、経済的な理由で学校に通えない子供たちも参加していて、大勢のお友達と一緒に机と椅子を並べて座るのを初めて経験する子もいました。

そんな子供たちに学校の授業の雰囲気を体験してもらおうと、まずは子供たちから私のことを日本語で「Sensei」と呼んでもらうことにしました。

『 英語の「Teacher」は日本語で「Sensei(先生)」と言います。
私は日本人なので、今日のイベントでは私を「Sensei」と呼んでくださいね。』と説明すると、最初は緊張した面持ちの子供たちも、イベントの後半になると「Sensei、トイレに行っていいですか。」「Sensei、のどが渇きました。」などと言って、気軽に私を「Sensei」と呼んでくれるようになりました。
イベントに参加した子供たちにとって「Sensei」は初めて覚える日本語になったかもしれませんね。

「Sensei」と呼んでもらって授業体験の雰囲気づくりをしたところで、いよいよイベントのスタートです。

サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

みんなの緊張具合はどうかな。これからイベント始めるよ~。

カードを使った色の学習

カードを使った色の学習
  • 色の違いを認識するため、カードを使って色の名前を覚える
  • 色別に書かれた物の名前を言い、色の違いを区別して色の知識を深める

今回のイベントのメインはぬりえでしたが、その前に少し授業体験の一環で色の違いを学ぶアイスブレイクを行いました。

アイスブレイクの最初の取り組みは、カードを使った色の学習です。

りんごや消防車などが書かれた赤色の集合体カード、マンゴーやバナナなどが書かれた黄色の集合体カードなど、赤、青、黄、緑、オレンジ、紫の合計6色の集合体カードを使って子供たちに色の違いと名前を説明します。

今回参加してくれた子供たちは2歳から13歳までの子供たち。年齢の大きいお兄ちゃんたちはスラスラと色の名前を答えてくれましたが、一方、まだ学校に通ったことのない2歳児の子などはまだ少し色を覚えるのが難しかったのか、色の名前を答えることがなかなかできず、大きいお兄ちゃんたちに助けてもらうような場面もありました。

そんな一体感のある雰囲気で、次々に色の名前を覚えていきます。

色の名前を覚えたら、次は実際に何がどの色で描かれているかをみんなで答えていくクイズです。

先ほどの集合体カードとは別に、消防車やバナナなどいろいろな物が個別に描かれている物のカードを用意して、みんなで描かれている物の名前と色を答えていきます。
今回はウガンダの子供たちにもなじみのある果物や動物などが描かれたカードを多数用意したため、こちらもスラスラと「Banana(バナナ)! Yellow(黄色)!」などと答えてくれ、大きな声を出すことに慣れてきた子供たちからは、笑顔が見えるようになってきました。

カードを使った色の学習の風景1カードを使った色の学習の風景2カードを使った色の学習の風景3
サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

みんな物の名前をよく知ってるなぁ。色の名前も覚えてきたから、次のゲームはスムーズにできそうかな。

色別のカードを使ってゲームをしよう

色別のカードを使ってゲームをしよう
  • カード取りゲームを通して協調性を学ぶ
  • チームメンバーとのコミュニケーション能力を養う

アイスブレイクの二つ目は、先ほどの集合体カードと個別の色カードを使ったカード取りゲームです。

先ずはチームリーダーを決め、どのチームが何色のカードを取るかを選びます。
次に、どのチームに入りたいかを他の子供たちに聞いていき、それぞれのチームに分かれます。

地面には先ほどの個別カードがバラバラに置いてあり、各チームは自分たちの色のカードを集め、全ての個別カードが揃っていることを確認してから、リーダーが集まった個別カードと引き換えに集合体カードを私のところに取りに来て終了です。
各チーム、カードを取る速さで順位が決まるとあって、スタートの合図を待つ子供たちの表情は真剣です。

「 Ready Steady Go (よーい、ドン)!」の掛け声で一斉にスタート。子供たちはカードめがけて一直線です。
しかし、カードは風に吹かれてひっくり返ったり、動いて飛んで行ってしまったりと、カードを取るのが難しい子供たちもいました。

ゲーム中、必死にみんなでカードを集めてくれ、チームのメンバーと協力してゲームを行うことの楽しさを感じてくれた様子でした。

このゲームは子供たちからのリクエストもあり、第二回戦を行いました。

一回目の時にカード集めに時間がかかるチームもあったため、各色のカードは全部で8枚あること、リーダーは8枚全部の色のカードが揃っていることを確認してから、集合体カードを取りに来るなどのルールを再度確認し、第二回戦をスタートしました。

再度ルールを確認したことで、二回戦は一回戦の時よりも慎重にカードが何枚集まったかを確認するリーダーたちの姿もあり、リーダーたちが頼もしく活躍する姿を見ることができました。

優勝チームに拍手を送った後は、炎天下で走り回ったこともあり、子供たちは少し疲れた様子を見せていましたが、飲み水で水分補給をするなどして、短い休憩を取ってカード取りゲームは終了しました。

色別のカードを使ったゲームの風景1色別のカードを使ったゲームの風景2色別のカードを使ったゲームの風景3
サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

みんな頑張ってゲームに参加してくれてありがとう。
風に邪魔されながらで大変だったけど、楽しかったね。

色水を混ぜて色の変化を見よう

色水を混ぜて色の変化を見よう
  • 色水を混ぜて色の変化を見る実験
  • 色の変化を学び、ぬりえに塗る色を考える

カード取りゲームで走り回った後は、アイスブレイクの三つ目として色水を使った実験を観察します。

絵の具を使って、赤、青、黄の三色の色水を用意します。その後、赤と青、青と黄、赤と黄のそれぞれの色水を混ぜると何色になるか見て、結果を答えてもらうようにしました。

色水を子供たちの前に出し、先ずはそれぞれの色を答えてもらった後に、「これからこの色水を混ぜるので、色が何色になったか教えてください。」と伝えると、今までの様子とは一変、子供たちの表情が驚くほどとても真剣な顔つきに変わっていきました。

子供たちが色水の実験にとても強い関心を持っていることを知り、失敗はできないぞという気持ちで、私も子供たちの真剣さに応えるように慎重に色水を混ぜていきます。

色水の実験については、事前に練習をしてイベントの日を迎えたものの、混ぜる色水の量が多すぎたりすると予定した色とは違う色になる可能性もあったので、子供たちが色の変化を追いかけることができるようにすることも考慮し、なるべくゆっくりと色水を混ぜていきました。

「赤と青の色水を混ぜました。何色になりましたか。」と聞くと、みんな一斉に「Purple(紫)~!」と答えるなど、子供たちも楽しそうに色水の実験に参加してくれていました。

また、イベント終了後には、私のところに来て「残ってる色水を自分で混ぜてみてもいいですか。」と聞きに来る子供もいたりして、色水を混ぜる実験は子供たちの良い学びの機会になったようでした。

色水を混ぜた色の変化実験の風景1色水を混ぜた色の変化実験の風景2色水を混ぜた色の変化実験の風景3
サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

色を混ぜると別の色ができることが確認できたかな。
この実験の結果をぬりえに生かしてみよう。

クレヨンでぬりえを塗ろう

クレヨンでぬりえを塗ろう
  • いろいろな色のクレヨンを使ってぬりえを楽しむ
  • クレヨンを使いながら、運筆の練習をする
  • いろいろな色でぬりえを塗って、色彩感覚を養う

いよいよ子供たちがお待ちかねのぬりえの時間です。

ぬりえの見本を見ながら、自分たちが塗りたいと思うぬりえを選んでいきます。

今回16名の子供たちが参加してくれましたが、そのうち男の子は11名。
圧倒的に男の子の数が女の子の参加人数を上回ったためか、ぬりえの一番人気はプリントレンジャーでした。
ウガンダでも〇〇レンジャーのタイトルのテレビ番組は数多く放送されており、普段お友達と遊ぶ時もレンジャーごっこを楽しむ様子を見ていたため、プリントレンジャーのぬりえの人気は予想したものの、「レンジャーのぬりえを塗りたい!」と声をあげる子供たちの多さに驚かされました。

その他にも、ウガンダの子供たちが知っているようなドーナツやアイスクリームなどの食べ物のぬりえや、象やライオンなどの動物のぬりえなどを塗ってぬりえを楽しみました。

ぬりえについては、早く塗り終わった子供たちなどから「次は〇〇のぬりえを塗りたい!」などのリクエストがあるなどして、2枚、3枚とぬりえを塗り進める子供がいるほどの人気ぶりでした。

子供たちの塗り絵の風景1子供たちの塗り絵の風景2子供たちの塗り絵の風景3
サポーターママ講師バシャ 明美
学習支援スタッフ
バシャ 明美

25枚準備したプリントが全部売り切れた~。
ぬりえの人気はかなりすごいぞ!



子供たちの塗り絵作品一覧 参加された子供たちとの集合写真

参加した子供たちの感想文

学習支援イベントの感想

This event has been wonderful and I have learnt a lot of stuff about coloring I hope we do it again and thanks to Akemi sensei
I am very happy may god bless you

このイベントはとても最高で、色付けのことでたくさん学びました。またこのイベントをやってほしい。そして、あけみ先生には本当に感謝です。私はとても幸せです。あなた達に、神のご加護がありますように。

学習支援イベントの感想

This was like the best event of my life.
I habe went to many event’s but this one was the best.

このイベントは人生で一番最高な体験でした。
私は色々なイベントに参加していますが、その中でも一番よかったです。

学習支援イベントの感想

This event was intersting and amazing
I give it thumbs up

このイベントはとても興味深くて驚きがたくさんありました。
親指を上にあげます!

学習支援イベントの感想

This event has been fun.

このイベントは最高に楽しかったです。

※感想文の一部を掲載しております。
下記のボタンから全ての感想文をご覧いただけます。

子供たちから頂いた喜びの感想文

今回使用したプリント

まとめ

近所に住んでいながらも一緒に遊ぶことがなかった子供たちが共に参加して、交流を深めながら授業の雰囲気を味わうようなイベントは、子供たちにとっても初めての経験だったかと思います。

イベント終了後に、「何が一番楽しかった?」と聞くと、「ゲームが一番楽しかった。」「ぬりえが一番楽しかった。」「全部楽しくて選べない!」など、子供たちから嬉しそうな声が次々に聞こえてきました。

今回のぬりえイベントは、色の勉強あり、ゲームあり、ぬりえありと、盛りだくさんの内容で実施をしましたが、それぞれの場面で子供たちの楽しそうな声が聞こえてきて、私も子供たちに負けないぐらいイベントを楽しむことができました。

次回も子供たちの笑顔が溢れるようなイベントを開催していきたいと思います。

ウガンダ在住
学習支援スタッフ

バシャ明美さんのプロフィール写真 バシャ 明美 2女のママ

2012年12月よりウガンダ在住。
ウガンダ人の夫と13歳違いの娘二人とともにウガンダで生活しています。
我が家の公用語は日本語。日本に10年以上住んだウガンダ人の夫も、ウガンダで生まれた次女も、家族4人で常に日本語で会話をしているため、私の英語力よりも次女の日本語力の方が上達中です。
ウガンダ学習支援では、学校に通っている子も、経済的に学校に通うことができない子も、平等に学びの機会が得られるよう、無料プリントサイトの強みを活かし、「ぬりえ」「数字の学習」「日本文化紹介」など、さまざまな学習のサポートを実施しています。
ウガンダの小学校は義務教育でありながらも、制服代、文具費、給食費などが払えずに学校に通うことができない子ども達が数多くいます。
こういった子ども達の将来のために、少しでも子ども達の学びに貢献できるよう、ウガンダでの学習支援を続けていきたいと思います。

この記事が気に入ったらシェア

Twitterでシェア Facebookでシェア LINEでシェア
ページトップへレッドレンジャー